片岡鶴太郎展’08 『竹に椿』
片岡鶴太郎さんは、その昔のバラエティ番組に登場していた頃の印象が薄らぐほど、役者や書家や画家という才能に気付かれ、その方面での活躍が目を惹くところです。 テレビでは、その手法や絵画を拝見することはありましたが、今回原画を見る機会に恵まれました。
上の画像でもわかるとおり、鶴太郎さんは左手で描かれます。 普段の字や食事の際の利き手は、右手なのに、左手なのです。 解説によると、右手では描いてしまうから。あ~、なるほど・・・と思いました。よく「色が行くべきところに行ってくれる」というような表現を使われる鶴太郎さんらしく、自分の意識を超えたところにある感覚を大事にされているのだと思います。
この方の絵には温かみがあり、たった一輪の花を描いても、たった一匹の蛍を描いても、可愛らしさ・はかなさこそあれ、淋しさは感じられないと思いました。
『No Rain,No Rainbows.』 ~ 雨降らずば虹は出ず ~
鶴太郎さんが迷い苦労をして挑んだ『竹』の絵、仕上がったときには「挑んでよかった!逃げなくてよかった!」という感慨と共に、友人から教えられたこの言葉が浮かんできたのだそうです。
No Rain,No Rainbows. ハワイに古くから伝わる格言です。
会場内で カードを求めました。
残念ながら、展示されていたもののカードではありません。 当然展示品のカードも販売はされていたのですが、原画を見た後では、どうも見劣りがしてしまい、選ぶことが出来ませんでした。
色の鮮明さや、モチーフに込められた気持ちが、そのエネルギーを充分に発揮できずにいて、やはり原画の素晴らしさは一見にしかず、と思った次第です。
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