『おばあちゃんはハーレーにのって』 ニーナ・ボーデン/著 こだまともこ/訳
おばあちゃん、かっこいい! そう、この表紙の通りのおばあちゃん。
残念ながら、実際にハーレーに乗ってぶいんぶいんやってるシーンは そうないのだけれど
1本ぴしっと芯の通った振る舞いは、一般的な「おばあちゃん」とは呼べない。
<一般的>なんて書いてしまったけれど、ここでも所謂<一般的ではない家族>のありようが描かれる。
家族って? 親って? 保護者って?
本当の愛のある家族って、子どもの幸せを考えるって こういうことなんだろうなぁと 漠然と思う。
両親が旅役者だったため、幼い頃から祖母に預けられたキャット。 他人からはどう見えようと
キャットは充分、望んだように幸せに暮らしている。けれど、キャットの嫌いな両親が人気のある
テレビ俳優として有名になってしまった為に、娘を引き取りたいとの申し出があり・・・。
揺れる12歳の少女の心模様。
キャットが不幸せじゃなく、おばあちゃんからも、そして両親からも 「ちゃんと愛されてる」ってことに
救われる。