学校で読んだ本を記録していますが、合間に本の紹介もしています。小学校高学年~大人まで読める本を中心に読んでいます。 よろしければ、ご参考までにどうぞ。
『豚の死なない日』 ロバート・ニュートン・ペック/著 金原 瑞人/訳
アメリカ・バーモントの農家に育つ少年の目を通して、生きることの“現実”を描いた作品です。 シェーカー教徒である一家の勤勉さ・敬虔さは、現代の日本に生きる私などには想像もできないものだと思います。 金銭的な豊かさを求めず、逆にそれを害とみなし、神から与えられた田畑や家畜を守る誠実な姿は、ある意味、内面的な豊かさを育み、家族愛を深め自立心を高めるものだと感じさせられます。
文頭の強烈な出来事から、少年の生活や成長の様子に引き込まれるのですが、“豚の死なない日”が訪れるその時まで、本当に静かに誠実にお話は流れ、宗教の枠を超えて正しく生きることを説かれているようでもあります。
若い頃、ハリソンフォード出演の映画「目撃者」を観て、アーミッシュの素朴な生活に憧れました。デザインに興味を持ち知ったシェーカー家具のシンプルさを、ただ素敵だと思った頃もありました。そのバックグラウンドも知らないのに、です。
その感覚の薄さは、今思えば恥ずかしいことのようにも感じられるのですが、生活の厳しさや、生きていくうえで大切なこと・避けられないことを、少しは正しく受け止められるようになった表れであると思いたいです。

『豚の死なない日』 ロバート・ニュートン・ペック/著 金原 瑞人/訳
アメリカ・バーモントの農家に育つ少年の目を通して、生きることの“現実”を描いた作品です。 シェーカー教徒である一家の勤勉さ・敬虔さは、現代の日本に生きる私などには想像もできないものだと思います。 金銭的な豊かさを求めず、逆にそれを害とみなし、神から与えられた田畑や家畜を守る誠実な姿は、ある意味、内面的な豊かさを育み、家族愛を深め自立心を高めるものだと感じさせられます。
文頭の強烈な出来事から、少年の生活や成長の様子に引き込まれるのですが、“豚の死なない日”が訪れるその時まで、本当に静かに誠実にお話は流れ、宗教の枠を超えて正しく生きることを説かれているようでもあります。
若い頃、ハリソンフォード出演の映画「目撃者」を観て、アーミッシュの素朴な生活に憧れました。デザインに興味を持ち知ったシェーカー家具のシンプルさを、ただ素敵だと思った頃もありました。そのバックグラウンドも知らないのに、です。
その感覚の薄さは、今思えば恥ずかしいことのようにも感じられるのですが、生活の厳しさや、生きていくうえで大切なこと・避けられないことを、少しは正しく受け止められるようになった表れであると思いたいです。
数年前に、セルマ・ラーゲルレーヴ著の「イングマルソン家の人びと」という本を読みました。(スウェーデンの一地方に新興宗派が現れ、ユートピア建設を夢みてエルサレムに旅立つというのが大筋でした)
農村を舞台にしているのと、かたくなに、神の道を追求する人々が描かれているので、似てるかな~と(想像ですが)
私にしては、珍しく大作の本でしたので印象深く、Nさんも読んでいたらいいなと、ふと思いました。
豚の死なない日、読んでみますね。
残念ながら読んだことのない本です。とても難しそうな本とお見受けします・・・。
宗教的なことは、ほんとうによくわからないのですが
キリスト教の教えは、その宗教じゃなくても大切に思えることだったり、
人として当然でありたいことだったり、ぜひ隣にいる人にかけてもらいたい言葉だったり・・・
そういうもののように感じています。
この本のシェーカー教も、特殊な感じは受けますが
本来最低限あればいいものだけを残し、贅肉をそぎ落とした状態ならば
こうやって生きていけるということを見せられているように感じます。
自分自身は、なんと無駄に他の命を分けてもらっていることか、と。
今、それを実行しなければならないとかではないけれど、
「最低限のライン」というか(?)そういうものも知っておきたい気分です。
なかなか難しい本でした。
この本を読みながら、何かが、ずどんずどんと
心の奥に落ちていくようでした。
重くて、重くて・・・
だから、私が、子どもに、この本を差し出すには、とても勇気がいると思います。
でも、絶対に、私も息子に読んでほしいです。
この家を出る前に。
私たちの生活は、何かの犠牲の上に成り立っている。
そのことを痛感した一冊でした。
そして、そのことを子どもに伝えるのは、親の役目ですね。
コメント頂き、ありがとうございます。
贅沢をしないどころか、生きていく為の厳しさは強く心に残りました。
たとえ名前を付けた家畜であっても、ですからね。
こんなに恵まれた毎日の生活の中では見過ごしてしまうことに
こうやって目を向けられるのはありがたい事です。
子どもたちはどうやって読むのでしょうね?
そう、読ませる前に教え伝えることが、私たち親の役割ですよね。
komomoさんは「続・豚の死なない日」読まれました?
もっともっと過酷なことがたくさんふりかかるのですが
彼の苦労がきちんと(と言っていいのか?)報われる結末があって
ただの惰性の苦労ではなく、明るい未来(決して贅沢でなくても
幸せを感じる未来)を予感でき、良い読後感でしたよ。
あとがきで訳者も続編の方を評価する人もいると書かれていて
なるほど~と思った次第です。
(金原さんは・・・やっぱりお話を聞いてみたいな!とも・笑)