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青山繁晴氏講演会に参加して!

2012-06-07 23:32:17 | 日記

1.演題 私達の祖国                                                                                   

2.講師略歴 神戸市生まれ 慶応義塾大学文学部中退後早稲田大学政経学部業  共同通信記者大学客員教授 経産省総合資源エネル     ギー調査会専門委員 内閣府原子力委員会専門委員 関テレワイドショウ「アンカー」コメンテーター       

3.講演の内容

 今の日本人は「祖国」と言う言葉を知らない。学校でも教えないし大人たちも語らない。皆さんは日本国民であるけれども日本を祖国として考えたり意識している人はほとんど居ない。東日本大震災と福島原発災害が起きてしまった今こそこれを問いなおしたい。私が祖国を知ったのは大学を卒業して社会人になり共同通信の仕事で世界各国を歩くようになってからだ。世界のどこの国の学校でも「祖国」を真っ先に教えることを知った。例えば日本とほぼ同じ人口1億1千万人のメキシコで公立の小中学校を訪ねると週間当番が有り毎週月曜日の朝当番が交代をする。その交代の時生徒が正装をし国旗を掲げて校内のグランドを行進しつつ国歌を高らかに歌う。それが交代式なのである。私は担当の先生に「なぜ手間暇のかかる交代式をやるのですか。」と聞くと先生は「こうやって自然に誰にも祖国が有りそこに生きてそこに還るんだと身体で教えるのです。」と応えた。若し日本でこれをやろうと提案したら、たちまち「右翼だ」と言われ日教組あたりから猛反対され無視されるだろう。メキシコは国全体が右翼なのか、まさか、多くの難しい問題を抱えているが平穏な生活を大切にし大統領を選挙で選ぶ民主主義の国である。子供の時に「祖国とは何か」を教わるのが日本以外のすべての国では普通だと言うことを世界を歩けば歩くほど強く教えられた。では祖国とは何か。私達の親の親、そのまた親のはるか彼方からずーと続いてきた大きな奥行きの深い家のことでありそれが無ければ私達は居なかった。私達が大地に足を踏みしめて生きることのできる土台が祖国なのである。この土台が無ければ衝撃にもろくなって崩れて行くのである。戦争に負けた日本は精神も崩され、自国を卑下し他国を称賛する自虐に満ちた国になってしまい国旗をかえりみず国歌をないがしろにする国になってしまったのである。

東日本大震災後のある日私は大船渡の街に立って、そこで命を奪われた多くの人々へ思いを馳せていた。同時に眼前に広がる瓦礫の中でテレビで見たまがまがしい場面を思い浮かべ、人々が永い時をかけて積み上げてきたものがなんの脈絡もないまま一瞬にして灰塵に帰してしまった。家も車も畑も家族との生活もその思い出も夢を描いた人生も地域を支える人の絆も生業(なりわい)も生活を支える職場も全てが完膚なきまでに破壊され尽くした。日本の土台が根底から覆されてしまったのだ。この現実を自分が生きる社会の負の遺産と受け止め、その上に立って生きる力を生みださなければならない。この国の将来を思う心ある人々はこんな思いを一様に噛みしめているのではないだろうか。

しかしながら遅々として進まない復興、不透明な将来への見通しなど日本を取り巻く困難な情勢は多岐にわたり為政者をはじめ多くの国民を悩ませている。その一つが「円高、株安、デフレスパイラル、借金予算、企業の海外流出、国債の低下、消費税増税」等日本経済を取り巻く現状、二つ目が「福島原発災害に伴う原発の停止と原油高の中の火力発電を中心とする電力の供給、不透明な再生可能エネルギーの開発の見通し」、三つ目が「米国を基軸とする安全保障問題の中で普天間基地の移転問題」、四つ目が「少子高齢化の急速な進行と医療年金等社会福祉問題」である。第一の経済問題はエネルギー問題と連動している部分もあるが法人税の引き下げ、日銀の思い切った為替介入、デフレスパイラルの是正、消費増税の先送り等政府の思い切った対応が求められる。第二のエネルギー問題は原発の安全性の徹底及び生産と送配電の分離、期限付き再稼働、無限に埋蔵されているメタンハイドレートの調査研究、等再生可能エネルギーの普及支援、第三の安全保障問題は中国の東南アジアでの覇権主義への監視徹底、尖閣・竹島の領土の死守ト北方領土返還への折衝、普天間基地の辺野古移設を沖縄県民へ説明の徹底、第四の少子高齢化問題は出産育児を通じて夢のある将来像を描ける思い切った政策(子供手当、保育施設の拡充等)、介護施設や高齢者医療、年金問題の改善等が急務である。