臨書にはいくつかの段階がありますが、一般的な形臨の心得についてお話しします。
大切なのは観察することです。
じっくり目を凝らして観察してください。
ザックリと図形で文字の形を捉える。
次にその図形の配列をとらえる。
そしてそれぞれの文字の規則性を掴み、それが文章全体に行き渡っている事を識れば、形臨段階としては書き始めて良い事になります。
意臨は文の意味を腹に収める様にして、お手本を書いた作者の追体験ができるまで書けば良いでしょう。
背臨は徹底的に意臨した事で、頭と身体に記憶したお手本の書体と書法を、お手本作者の気持ちをなぞる様に空で書くことです。
競書は書友と同じお手本で書技を競い合う事ですが、実は普段の甘い臨書に対する戒めをバネに自分自身を深く見つめる事のウェイトが大きいと私は考えています。
それを競書期間中に、多くの塾生に伝えたいと思っています。