ホイッスルバード あいざわぶん

小旅島旅独り旅「周防大島」編パート3

今回は「白壁の町・柳井市編」。

なぬっ、白壁の町だって。
また、ちょろっと商家があるだけなんだろな。
意地悪な私はそう想うのだが、周防大島から
渡る橋からの眺めも観たいし、時間の余裕も
あるのだから、騙されたつもりで柳井市へ。

町の中を川が流れていて、北側が遠い昔は
商家の居住区なのだな、と地図を見て解る。
想像通り、短い区間にちょろっと白壁の街は
ありました(笑)。
想像通りですから、腹、立ちません。
どこだって、そうだったもの。

つらつら歩いて一軒の店に入ると、外人さん
を交えて「扇遊び」をしている。
開いた扇を飛ばし、的に当てる遊戯らしい。
今日は何かお祭りみたいな日のようで、歩く
女性に和服が多い。
美しいねと思っても、この頃はカメラを向ける
のが難しくなった世の中なので、この場なら
許されると思って撮影した。





路地は、どの街で見てもぞくぞくする。
足元の側溝を見ると石で固められた造りで、
川の方へ下っているのが解る。
元商家街の至るところに「蟹も渡りますから
足元に注意して下さい」の看板が立つ。
なるほど、瀬戸内海に面した街では、産卵の
ために海や川に移動する蟹(赤手蟹)が生息
しているのだろう。
産卵日は決まっていて、八月の満月の夜だ。

側溝の先は川である。
川の岸には雁木がある。
以前にも二度紹介したけど、ガンキとは船に
積んだ荷を下ろすための階段のことで、潮の
満ち加減に対応できるように段差をつけたの
である。







白壁の町のすぐ隣に柳井市立図書館がある。
単にトイレを拝借するため、玄関の自動ドアを
通ったら、女子高校生三名から「こんにちは」
の明るい挨拶を頂戴し、仰天した。
なんの躊躇いもなく、実に自然な挨拶に仰天
したのである。
勿論、挨拶上手な私も返したが、完敗の感は
否めない。
それほど彼女らの挨拶は見事だったのだ。
三名はそれぞれ楽器を抱いていた。
ヴァイオリン二台とコントラバス一台である。
トイレが彼女らが進む方向にあるので、後ろを
付いて行く格好になったのだが、階段を昇る
一人が大きなコントラバスを壁にゴンとぶつけ、
アッと声にしたのを耳にしながら階段下の脇に
あるトイレに私は入った。
・・・なんと美しい人たちであろうか・・・
放尿しながら、挨拶を思い出してジンときた。
玄関には図書館のホールで明日(3月22日)
コンサートがあることをポスターで知った。
山口県立柳井高校・弦楽部の生徒たちが行う
コンサートで、今日が最後の練習なのだろう。
写真右でコントラバスを抱えている生徒さんが
ゴンとしてアッと声にした人である。
柳井市の皆さん。
彼女らの挨拶が柳井市の美しさの代表ですよ。
柳井市まで足を延ばして、本当に良かった!
ただいま22日の午前9時半である。
今から行われるコンサートの成功を、松山にて
静かに祈るオジサンなのである。

今回はこれで終了。
パート3は「柳井市 甘露醤油」の巻。

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