南アルプス越しに見える富士
子どもたちも成長し家庭をもつような歳になり、
ここ数年は連れ合いとの2人旅になりました。
2019年の夏、今回は信州松本空港に降り立ち、3泊4日で長野県・山梨県・静岡県を巡って富士山静岡空港から戻ってきました。
いつもはレンタカー1台で全行程走るのですが、今回はレンタカー⇨公共交通機関⇨レンタカーです。
それぞれの県毎に、3回に分けて紹介していこうと思います。
今回は長野県編です。
長野県では、安曇野を巡り善光寺の宿坊に泊まります。翌日は善光寺の朝事を体験し、午後は松本を散策してきました。
今回も、FDAの機内雑誌で紹介されていた安曇野の蕎麦屋さん「常念」を訪ね、まずは腹ごしらえです。
蕎麦処「常念」
お店の佇まいも趣があり、一押しの「ワサビ蕎麦」も美味しくて、2人旅の出だしは良好です。
近くに「穂高神社」があったので寄ってみました。
何の神様かも知らずにとりあえず御朱印をいただきます。
この2か月後、私は一人で「憧れの地」へ向かいます。
無事に下山した道すがら、何かに惹かれるように立ち寄った神社が明神池の畔に建つ「穂高神社 奥宮」だったのです。
穂高神社の神様がお誘いになったのだと思います。
「憧れの地に向けて」の最終日に訪れた穂高神社 奥宮
安曇野のワサビ園は想像以上に規模が大きく、北アルプスの湧水が横を流れているので天然のクーラーの中にいるようでした。
水車が回るこの風景、黒澤映画にも登場したとか…
長野市内へ移動です。私は善光寺は3回目で、朝事も2015年に体験しています。
その時の所作や読経の荘厳さを、連れ合いにも体感してもらいたくて今回もやってきました。
それも、宿坊に泊まり、さらに朝事後の読経中にお堂の床下に降りていき、真っ暗闇の中を手探りで一回りする体験もできるのです。
善光寺の宿坊「薬王院」
本堂前の石畳に膝をつき、朝のお務めにみえる僧侶を待ちます。
手を合わせ下を向いていると、高僧が御数珠を頭に触れるように載せて通り過ぎて行かれるのです。
御堂の中に移動しました。
大勢の僧侶による読経は、賛美歌のような美しいハーモニーを奏でながら御堂中に響きわたります。
読経中に床下へ誘導されます。
目を開けているのか閉じているのかも分からない、自分の体さえも溶け込んでしまったのではないかと思える漆黒の中を、連れ合いと手を取り合って進みました。
床下の真っ暗な回廊を進んで行きます。
何度か角を曲がり、途中に置いてある鉄の重い錫杖のようなものを手探りで見つけ、やっとの思いで持ち上げた後、出口に向かうのです。
どこまで続くかわからない漆黒の闇の中を手探りで進んで行くのは、経験したことのない不思議な感覚でした。
出口近くで明かりを感じた時は、ホッとしたのかなぜか可笑しくなって2人で笑ってしまったのを思い出しました。
皆さんも是非体験してみてください。
体験するなら一番先頭がお勧めです!
喫茶店の奥は宿泊施設
松本にある「まるも」は歴史のある喫茶店で、椅子やテーブルは信州の民芸家具が使われています。
雨が幸いして、窓際の人気のテーブルにつくことができました。
残念ながら松本城から北アルプスの山々は見えませんでしたが、それ以上によい思い出ができた長野県でした。
空港で借りたレンタカーは、松本駅近くの営業所に返し、これから山梨県の小淵沢へJRで移動します。
〈山梨県編に続く〉