
第7レースのスタート。ここで各艇がそろうのはいつ見ても美しい。
きのう多摩川競艇を見に行った。競艇場ははじめてという人を案内した。府中本町駅前11時ころここで競艇場行き専用バスを待つ人はざっと30人。すべて男、それも年配者。女が一人列に近づいてきて粋な男もいるわいと思ったら競艇新聞売りであった。
ぼくらは11:41締切の2レースからはじめた。新参者にとにかく競艇という競技はインコース有利と教えたら彼は2連複の1-2を400円買って当てた。喜ぶこと、喜ぶこと。次も2-1でコインが紙幣2枚に変り舞い上がった。
彼は1本買い、ぼくは軸を決めて流す買い方にて彼のほうが稼ぐ。ビギナーズ・ラックである。

芝生がきれい、そして歩くのに気持ちいい。
4レースは買わずに見ながら飯を食いながら水上を見ていてびっくりした。なんと黄色と緑が飛び込んで2連単10700円の大穴が出た。5-6でありここではじめて「競艇は1か2を買え永遠に」(天地わたる)という常識を打ち破ったのであった。
ここでぼくは狂った。穴狙いになったのである。そうはいってももう5と6は出ないだろう。今まで出なかった3を狙った。
第6レースの3号艇(赤)は、平田さやか選手。さやかちゃんから流した。最初のコーナーで2位を取ったとき声が出た。ところが2回目の周回で1(白)に追い上げられて抜かれてしまった。
バカ!ドジ!へたくそ、と罵声を上げていた。「俳句は1句馬券は100円から」といっていたように400円でも買っていると世界が変わる。これがギャンブルである。
次のレースも3を買って敗退。次のレースは5を狙って敗退と自分を失ってしまった。
舟券を買うと俳句など考えている余裕がない。レースとレースの間の約30分はあっという間に過ぎ去る。忙しいこと。意地でなんとか俳句めいたものを書いてみた。
稚魚跳ねて競艇場の水ぬるむ
うららかや競艇場に鯉の口
ときに浮き鯉の口あく日永かな
50センチもある鯉が悠然と泳いでいる。多摩川のそれより巨大。15匹は見た。

春風に向かつて歩き肯へり
春風に全身を向け笑ひけり
なんともあたたかい日であった。平日、競艇場へ来る人はほぼ年金生活者といっていい。競艇は競馬より配当が少ないがおもしろい。
口々にあたたかさ言ひ目を細む
沈みゆく舟の舳や春の風
うららかや転覆したる舟の腹
きのうも転覆事故があった。新参者はそれにも興奮した。「沈みゆく」といってもタイタニック号ではないので救助艇が来てすぐ引っ張って行く。
うららかや鷗はためくような旗
きのうかかわった女子選手二人
平田さやか 第6レース3着
1984年6月26日生れ、34歳。東京都出身。身長167cm、体重51kg。血液型A型。A2級。同じ競艇選手の糸數由里、栢場優子と共に東京マラソンに参加し、フルマラソンは初めてであったが完走した。
ルックスとスタイルいいんだからもっと粘ってよ、お願い。

金田幸子 第3レース1着
かなだ・ゆきこ。1979年11月26日生れ、39歳。岡山県出身。身長157cm、体重45kg 。A型。「金(かな)ちゃん」のニックネームを持つ。みごとな1着でした。

きのうの多摩川競艇の結果
第1:2-1
第2:2-1
第3:1-2
第4:5-6
第5:2-4
第6:2-1
第7:1-5
第8:1-2
第9:4-2
第10:1-5
第11:1-2
第12:1-3
第2:2-1
第3:1-2
第4:5-6
第5:2-4
第6:2-1
第7:1-5
第8:1-2
第9:4-2
第10:1-5
第11:1-2
第12:1-3
1の出た率=0.375 2の出た率¬=0.333 やはり競艇は1と2が強いのである。