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conscience

my diary

孤独者の増加と、社会的な危機

2023年09月06日 | 日記
 人の輪の中に入っていけない、というのは、私が小学校に入学した時に感じたことだった。そして、小学生の私は、半ばその状況を諦め、自分の心の中に閉じこもって過ごすことにした。今、70歳近くになったときになって、ようやく、その当時の自分のことも客観視出来るようになった気がする。
 京アニ事件の裁判が今行われているが、孤立化していた被告の絶望感も何とはなく分る。自己肯定感の低さ、孤独感、他人に対する妬み恨み、このような人間は、全国区的に都市化が進み、家族の崩壊が進み、貧困家庭が増えている現在、益々増えているように思う。しかし、親密な家族があり、幸福を享受している一般の人達には、その状況が理解出来ない。
 政府は、口だけでは、孤立化対策を進めると言うが、我が国において本当に孤立化対策が進められているという兆候は見て取れない。国会議員や官僚達にしても、彼ら自体が上級階層に身を置いており、孤立や孤独に陥っている人の気持ちは理解出来ない。彼らは、行政で担当部署を指定し、少々の予算付けをしたことによって対策をしていると言う。そんな馬鹿なことがあるだろうか。京アニ事件の少し後でも、徳島市の繁華街のビルで同じような事件があった。安倍元首相銃撃事件の犯人や、岸田首相に手製爆弾を投げつけようとした犯人もいた。全てに共通するものは、孤立化している者の犯行であったということではなかろうか。
 このような事件を未然に防ぐには、警備体制を強化するだけでは十分ではない。例えば、学校教育の場で、孤立化している者を発見し、適切なケアをすることで孤立化している者が減っていくかもしれない。しかし、現状は、臨床心理士などを学校に派遣する制度はあっても全然十分ではない。そもそも、今の学校は、知識を教えて成績により序列づけをする場であっても、それから排除される者や、孤立化している者を見つけ、そういう人達に対して本当の教育をして自主性や自己肯定感を醸成するような場では全くない。家庭における教育力も低下しつつある。また、社会に出て仕事をしていく中で、家族を持って幸せな家庭を築くことは、現代の社会・経済状況下にあっては、かなり厳しい。結婚しない人達の増加、少子化は時代の必然なんだろうか。日本で生れて来る赤ちゃんの数が70万人を切るところまでになったという。今後、外国人移民などがいなければ、日本は、滅びの道にまっしぐらに進んでいくしかないだろう。
 
 日本の社会的な危機といえば、マスコミやメディアが滅亡への分岐路にあることも挙げることが出来るかもしれない。ジャニー喜多川氏の性加害事件すらマスコミはきちんとした報道をしようとしなかったし、政府の中心にいる木原氏の警察などへの圧力などについても、ジャーナリストを自称している大手マスコミの記者は報道しようとしていない。マスコミは、自らの企業的利益を第一にして、対権力という見せかけの姿勢でさえ捨てたかに見える。メディアもジャニーズ事務所などや広告企業と癒着し、彼らの利益に反することはしようとはしない。ジャニー喜多川氏の、長年にわたる青少年に対する言うも憚るような性加害事件は、メリー氏など事務所ぐるみの隠ぺい工作によって支えられてきた。そのことに敢えて目をつぶって、同事務所との関係を築いてきたマスコミやメディアは、「タレントには罪は無い」との論理で、同事務所との関係を切ろうなどとは考えていない。喜多川氏は、第二次性徴も迎えていないような児童でさえ、自らの性欲を満たす為に利用してきた鬼畜であった。そんな犯罪企業と、この期にあっても関係を維持し続けようというのは、テレビ局であっても公共性に欠けていると批判されるべきではないだろうか。そのようなテレビ局であれば、その放送番組は見ないようにし、広告を出している企業の商品も購入しないようにしようではないか。そうでもしない限り、彼らは自らの人権意識の欠如に気づこうともしない。
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