羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

探偵の探偵 3

2015-09-04 20:48:22 | 日記
違法性を見抜くこともある訳だ」「ええ、無論その逆も」「うーん、いいでしょう。弊社でも対探偵課を作ります。協会としても加盟各社に対探偵課の設立を推奨しましょう。スマ・リサーチさんに違法性があると思うなら、各社の対探偵課が総力を上げて潰しに掛かればいい! それとも、対探偵課が増えることで、何か不都合でも?」竹内の問いに、役員達はおし黙った。協会は対探偵課の設立を一転推奨することになった。ただし、澤柳菜々については雲隠れを警戒し、須磨は公表はしなかった。「対探偵課を設けたところで、彼らは自ら危険は犯さない、紗崎と違ってな」須磨は帰りに桐島に語った。
事情を聞くと、凜は玲奈から手紙とブックボックスを受け取ったと言い出した。現物を見るとスマ・リサーチの封筒に入れられ、消印も会社のある渋谷区だった。「何か、トラブルがあったらいつでも連絡していいって、そこに書いてあったので」「こんなの書いた覚えが無い」手紙には目を合わす機会も無かったと書かれていたが、事件時、玲奈は凜の目をまじまじと見ており、殉職して特進した窪塚の階級をそのまま書かれていた。事件の詳細もボカされており、その場にいない人間が書いたように読めた。何より、玲奈は書きも送りもしていなかった。また封筒は凜の以前の勤め先に送られており、例え居場所を知らなくても荷物は凜の元に届いていた。
玲奈はオフィスに戻るとブックボックスを叩き壊し、中のGPSを取り出した。佐伯が手に取り、「バッテリーが90日持つ高級品だ、素人じゃないなぁ。送り主は?」と聞いてきた。「死神」答える玲奈。他の被害者も同じ手口でGPSが送られており、処分するよう伝えた玲奈は佐伯からGPSを取り、踏み潰した!「準備して、当分ここへは戻らない」凜を連れ、琴葉を促す玲奈。「待て、どこへゆくんだ?」
     4に続く

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