羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

花咲舞が黙ってない 1

2015-07-23 23:06:01 | 日記
花咲は女友達相手に洒落た店で失恋呑みを行おうとしていた時に、相馬は芝崎次長とメガ盛り唐揚げを食べようとしていた時に、緊急臨店に狩り出された。六本木支店で300万円の現金紛失が発生していた!!
早速向かうと腰の低い営業課長の神田に挨拶された。支店長は出張先から戻ってきているところだった。営業フロアの行員は全員残されていた。発覚は午後3時半、テラーの枡野の窓口の現金だった。伝票、オートキャッシャー、引き出し、ゴミ箱、ゴミ集積所、防犯カメラ、全部調べたが300万は見付からなかったという。ただ繁忙日であった為、現金管理が甘かった! テラー同士でオート出納機の暗証番号を教え合って現金を出していた。この為、遡って現金の流れを調べるのが困難になっていた。規則違反だ。「申し訳ありません!」頭を下げる神田。相馬が憎まれ役を買って出て強権的に手荷物検査にロッカー検査まで行ったが、300万は出てこなかった。遅れて戻ってきた支店長判断で、行員達は帰された。
「現金事故ってのは現金が見付かっても犯人が見付かるとは限らないってのが厄介なんだよなぁ」花咲の実家の店でボヤく相馬。「現金その場限りが鉄則ですからねぇ」現場を押さえる必要があるが、既に事後だった。テラー出身の花咲は憂鬱だった。と、花咲は厨房に旨そうなチョコレートの缶を見付けた。「お父さん、1個ちょうだい! 甘いもん食べたかったんだぁ」「僕も1個もらっていいですか?」「残念!」父が缶から取り出したのは鰹節だった。ガッカリする二人だった。
翌日、現金が無くなった瞬間を発見すべく、二人は防犯カメラの映像をもう一度、膨大な量の伝票と照らし合わせながらチェックし始めた。協力的な神田も手伝ってくれた。映像で倍速で見ていると思われるほど有能なテラーの吉川に目を止めた花咲だったが、
     2に続く

花咲舞が黙ってない 2

2015-07-23 23:05:53 | 日記
吉川が少額引き出しただけの馬場という客にを高額利用者用のノベルティの置時計を『箱』で渡していた。店の鰹節入りのチョコレートの缶を思い出す花咲。「あ!」置時計の箱に百万円の束3つ入りそうだと主張する花咲。ベテランテラーは特定の番号の客が自分の窓口に来るよう、時間調整できるという。件の馬場は輸入雑貨店を経営しており、銀行と融資取り引きがあった。しかし馬場の会社は経営不振で融資担当は追加融資のを断るつもりでいた。担当から話しを聞いていると、当の馬場が融資の相談に六本木支店にやってきた!
「借りられないと困ります!!」切羽詰まった様子の馬場に、花咲は思い立ち、置時計の箱を置き、『中身』だけ、紙袋と一緒に差し出した。「もしかして、既にお持ちですか?」「いやぁ、持ってない」ほぼ、クロだ! 馬場は置時計を持って融資を頼みつつ帰った。「吉川君は、非常に真面目な努力家で!」神田はそれでも吉川を信じたいようだった。だが、「落ちるのか? この領収書」などと相馬に突っ込まれつつタクシーで追跡した結果、吉川は馬場と密会していた!
さらに調査した結果、一年ほど前から、吉川は堅実に貯めた資産を取り崩し始め、今では借金まみれとなっていた。「おそらく、全て馬場社長に渡しているんではないかと」花咲と相馬が支店長と神田に報告し見解を述べていると、馬場の融資担当が馬場が他行にも融資を断られ、月末、不渡りとなる見通しを報告してきた! 相馬は吉川は馬場を救う為に次の繁忙日であり、馬場の会社の決済日である月末に再犯する可能性があると支店長に進言した!!
月末、花咲は繁忙日の事務応援として支店長に紹介された。相馬も別室でモニタリングしていた。緊張する神田。「吉川さん、よろしくお願いします」「よろしくお願いします」花咲はテラーとして
     3に続く

花咲舞が黙ってない 3

2015-07-23 23:05:44 | 日記
吉川の隣の窓口に入った! 午後2時、六本木支店に馬場が現れた!!「来たぁっ」相馬はモニタリングルームを出て『その時』備えた。馬場は整理券の番号を吉川に見せた! 吉川は他の客を器用に時間調整して捌き、自分の窓口に、馬場を呼んだ!! あちゃーっ、といった顔の隣の花咲! 少額引き出しの後、吉川が置時計の『箱』を差し出すと、相馬が受け取った馬場の腕を押さえた! 現場限り! 御用ッ! 相馬は強引に箱を開けた! 300万の札束入り!!「恐れ入りますが、あちらまで、御一緒願えますか?」馬場は別室に連れてゆかれた。吉川は、むしろ丁寧に業務を隣の年配テラーに引き継ぎ、枡野に一礼し、窓口を去った。
「私、彼と出逢えて、初めて一人でがんばってきて良かった。って思えたの。でも今、どこかで、ほっとしてる」花咲は警察が来るまでに、別室で吉川から話しを聞いていた。涙する吉川は、全て一人でやったと言った。圧倒されて、退室した花咲に相馬は探偵に調べさせた馬場の身辺資料を見せた。
その内容に花咲は激怒! 支店長らから聞き取りを受けていた馬場の元へゆくと、いきなり顔面を張り飛ばした!!「あなたは最低です!!!」「何すんだよぉ!」「吉川さんがしたことは犯罪です、でも彼女は今まで真面目に生きて来たんです! 吉川さんはあなたを好きになっただけです。無理を重ねたんです。でも、あなたは違いますよね? 偽物の愛情で、お金を手に入れる為に!」「うるさい、黙れ!!」「黙りませんッ!」相馬は身辺資料を示した。他にも多数の女から、馬場は金を絞り上げていた。馬場は結婚詐欺師でもあったのだった。「私はあなたを許しません、絶対に!!」花咲は吠え、馬場は警察に連行され、吉川もまた改めて一礼して連行されて行った。
騒動後、六本木支店の店長が堂島閥であった為、堂島専務はマスコミに釈明するハメになり、
     4に続く

花咲舞が黙ってない 4

2015-07-23 23:05:35 | 日記
真藤常務は大喜びしたが、臨店の花咲は「今回はお手柄だったねぇ!」と芝崎次長に軽いノリで誉められても浮かない顔だった。「花咲君にも繊細な一面があったんだなぁ」「ええ、意外にもっ!」相馬は花咲のヘコみぶりを面白がるのだった。
・・・紙の月的な。話のパターン色々あるんだな。ほぼ、探偵になってきたが。

俺物語!! 1

2015-07-23 23:05:25 | 日記
「西城、俺はなん師匠なんだ?」「こ、心の師匠って感じ!」「そうか!」なんとか対応したまりや。猛男は砂川にまりやのことを相談してみたが、逆に猛男にとっての師匠とは? と問われた。「自然だ!」「デカいな」混ぜっ返したが、砂川はひとまず様子を見る構えだった。
と、大和が猛男の志望している白桃大の学祭にメールで誘ってきた。「師匠、白桃大受験するの?」まりあが聞き付けてきた。「西城もか?」「あ、うん」考えてなかったが、合わせてしまうまりや。大和があっさりOKしたこともあり、なりゆきで砂川に加えまりやも同伴することになった。
「猛男君!」「剛田!」当日、噴水の前で待ち合わせ、同時に呼び掛けて顔を見合わせる大和とまりあ。大和はチュニックだかワンピースだかを着込み、まりやはTシャツにショートパンツ。まりやはネックレスも付けていた。白桃大の学祭はそれなりに盛り上がっていたが、特別飾り等で『桃感』をアピールする風でもなかった。屋台でビーフシチューを購入した一同は屋外席で食べることにした。「ここで休んでいろ、俺が捺してくる」猛男は学祭のスタンプラリーをクリアする為に立ち上がった。「俺も行くわ、お前迷子になるだろ?」砂川もついて行ってしまい、二人だけになるまりやと大和!
「西城さん、猛男君のどこが好き?!」「え?」固まるまりあ。大和は鶏小屋の『人間として好き』の件を聞いていたことを告げた。戸惑いつつ、リレーの時の話をするまりや。「でも、師匠が1位にならなくても、よかったんだ。あの時、全力で走ってくれたのが、嬉しかったんだ」「凄いわかる!」「どっちから告ったの?」まりやは本心を話さず、大和も勘違いしたままだったが、二人は猛男の話で盛り上がった。
程無く、猛男達がスタンプを捺し終えて戻って来ると、
     2に続く