そんなこんなで、私ができた。

わたしの製造過程。さて、構成要素は?

映画「男と女」

2006-09-18 20:43:20 | 映画
公開:1966年(フランス)
監督:クロード・ルルーシュ
出演:アヌーク・エーメ、ジャン=ルイ・トランティニャン、ピエール・バルー、他

アカデミー賞外国語映画賞およびオリジナル脚本賞。
カンヌ国際映画祭ではパルムドール(グランプリ)を受賞。

伴侶を失った過去を捨てきれないアンヌ(アヌーク・エーメ)とジャン(ジャン=ルイ・トランティニャン)。
寄宿学校に通うそれぞれの子どもを通じて出会い、互いに惹かれていく、という話。
モノクロとセピアに映し出される二人の図が切なく、映像美に酔う。


フランス映画を観るのは二回目だけど、やはりいまいち馴染めない(笑)
まあ、でも二作ともクロード・ルルーシュ監督作品だったので(一作目は「しあわせ」)、
ただ単に監督との相性が悪いのか、フランス映画そのものと相性が悪いのか、判じにくい部分はある。

この監督の作品は、詩みたいだなあと思う。
行間に込められた想いを感じとるみたいに、映画の呼吸を感じとれ、と言われているような感じ。
甘い音楽と美しい風景は何度見ても心地が良いのだけれど、
「男(ジャン)と女(アンヌ)」二人の世界に入り込む余地はないみたい。
映画の吐息の音も私には聞き取りにくい…(笑)嫌いじゃないけどね。

だから、きれいなものを見たいなあと思ったとき、
クロード・ルルーシュ監督を思い出すんじゃないかと思う。
あと、アンヌと同じような年齢になったときに見返すと、また違ったものを感じるのだろうと思う。

ちなみに、ネスカフェのCMで使用されている「ダバダ~バダ、ダバダ~ダバダ~」は、この映画から。


「上と外 3~6」恩田陸

2006-09-18 20:13:27 | 
読み始めは夏だったのに、だらだら読んでいたら、いつのまにか秋になっていた。

1で再婚がどうのこうの言って家族の足並みが揃わなくなっていたので、
それ以降はまた丸く収まるまでの過程を描く話なのかと思っていたけれど、
全然ちがう冒険モノの話だった。困難を乗り越えて成長する男の子の話。

G国でクーデターが起き、旅行に来ていた主人公家族が巻き込まれ、子どもたちはジャングルへ。
ジャングルで何とか生き延び、次は洞窟、今度はピラミッドに登って…?
洞窟で行われる「王」を交えた「成人式」、火山の噴火、そしてクーデターの目的は?

こうして並べてみるとRPGゲームみたいだ(笑)

もちろん簡単にストーリーが流れるはずはなくて、
途上国のジャングルで持っているアイテムと自分の特技(身体能力)と知恵を駆使して、
子どもたちは困難に立ち向かっていくんだけど、困難が多すぎて焦らされている感も強い?
でも、ノンストップなので息つく暇もない。

最後もあっさりしていて終わり方は好きだなあ。
「非日常」は長く感じるものだけど「日常」は目まぐるしく通り過ぎていくんだよ、という感じで。

日本という国がどれだけ物資に恵まれている反面、身体は鈍感になっているんだなあ、と、
そういう描写が印象的ではある。

さらっと読めて楽しいのだけど、コストパフォーマンスが悪い(笑)