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ドナルド・トランプはなぜ米大統領になれるのか?(後編)

2016年06月08日 | 外国

ヒラリー陣営は昨日に行われたカリフォルニア州やニュージャージー州の予備選でどちらかでも勝利すれば、代議員数が必要数に達すると試算している。実際に昨日のNHKニュースでも過半数の代議員数を獲得できるとして、民主党の統一候補の指名確実を得たと報じていた。

 

しかしながら、対戦相手のサンダース氏はカリフォルニア選挙戦での当初の世論調査では負けていたが、最近になってヒラリーさんより支持率を多く獲得しているのです。したがって、仮にニュージャージー州の予備選で負けて、ヒラリーさんが代議員の過半数を獲得しても、その逆転の勢いは今後ますます上がっていくと読んで、7月の党大会で指名獲得を目指し、運動を行っているのです。

ヒラリーさんではトランプ氏に勝てない、トランプ氏に勝てるのは自分だと主張しているのです。

 

実は、ヒラリーさんにはアキレス腱(致命的な弱点)があります。

ウォール・ストリート・ジャーナル6月2日付は、ビル・クリントン大統領の政治顧問だったダグラス・E・ショーンさんの記事を載せています。

 

そこには、「ヒラリーが指名されないかもしれない4つの理由」が書かれていました(敬称略)。

▼理由1、サンダースは、カリフォルニアで逆転する?

ヒラリーが6月7日のカリフォルニア州予備選でサンダース上院議員に負けた場合、指名獲得の必然性は大きく崩れかねない。そうしたシナリオは十分あり得ると述べている。

 

最新世論調査によると、ヒラリーの支持率はサンダースを2ポイント上回っているにすぎない。FOXニュースの調査でも同じ結果だった。

たとえ僅差でもサンダースが勝てば、250人以上の一般代議員を獲得することになり、代議員数を大きく積み増すことができる。

 

カリフォルニア州では明らかにサンダースに流れが傾いているのです。

大票田のカリフォルニア州でサンダースが勝てば、「流れが変わるかもしれない」というのです。

 

▼理由2、ヒラリーでは、トランプに勝てない?

もう一つの問題は、ここ数週間、ヒラリーはトランプに対抗できる最強の候補者との見方が薄れつつあることだ。

 

政治専門サイト「リアル・クリア・ポリティクス(RCP)」がまとめた各種世論調査の平均支持率ではヒラリーとトランプが肩を並べている。

また、ABCニュースとワシントンポスト紙が共同で実施した世論調査と、FOXニュースが実施した世論調査では、ヒラリーの支持率はトランプをそれぞれ2ポイント、3ポイント下回ったのです。

 

世論調査の流れを追っていくと、トランプの支持率はどんどん上がり、ヒラリーの支持率はどんどん下がっている。ヒラリーの指名獲得の必然性を崩す要因は他にもある。

 

本選でトランプとの対決となった場合の支持率では、サンダースは常にヒラリーを上回り、最新の世論調査ではトランプより約10ポイント高かったのです。

 

つまり、ヒラリーが民主党候補になれば、本選でトランプに負ける。サンダースが候補になれば、トランプに勝てる。「それならば、サンダースでいこう!」となる可能性があるというのです。

そうなれば、資本主義の権化?トランプ VS 社会主義者サンダースの戦いになるのです。

 

▼理由3、法的問題

ヒラリーが直面している法的な問題も深刻化しつつある。これが「最大の問題」です。

ヒラリーが国務長官時代に私用メールサーバーを公務で使用していた問題について、国務省の監察官が先ごろ報告書を発表した。これにより、ヒラリーが規則を破り、公の場での発言には裏があったことが明々白々となったのです。

 

党内では、ヒラリーとその側近たちがどこかで責任を認めない限り、政府の調査を乗り切れないのではとの懸念が強まっている。

 

しかも、ヒラリーが近く連邦捜査局(FBI)の事情聴取を受けると報じられているため、捜査は終わりに近づいているとみられ、7月25日にフィラデルフィアで行われる民主党の党大会の前に司法長官が最終的な判断を下す可能性があるというのです。

監察官の報告書を踏まえると、ヒラリーが「無罪放免」されるとは考えにくい。

 

これ以外にも、問題はあります。

実をいうと、ヒラリーの「闇」は、とても「深い」のです。夫のビル・クリントン元大統領が設立したクリントン財団に外国政府や外国企業から巨額の寄付金の受け取り、その仲介役を果たしていることから、「政治とカネ」の問題が取り沙汰されているのです。

今回は詳しく触れませんが、中国と長い間「黒い関係」にあったと言われています。

 

▼理由4、高い不支持率

ヒラリーの不支持率はトランプと同じくらい高く、ヒラリーを信頼していると答えた有権者は4人に1人に過ぎない。民主党員はゾッとするような可能性に直面している。

 

「メール問題」で発言が二転三転していることから、「ウソつきヒラリー」と呼ばれているのです。

それで、不支持率がドンドン上がっている。

 

最近では、話はさらに広がってきました。

スイスのUBS銀行やスイス銀行を通じて、中東のワッハーブ派やサラフィー派(ともにイスラム原理主義派)などのテロリスト集団を支援していたことも明らかになってきたようです。

 

これと関連して、ベイナー前下院議長は「ヒラリーが撤退に追い込まれ、バイデンがヒラリーの代わりに立つことになったとしても、全く驚かない」と発言しました。

ヒラリーさんの撤退はもはや避けられない状況のようなのです。

 

それでは、私が本命と見ているトランプ氏はどうなのでしょうか。

アメリカ国民は、「もはや金持ちに支配された政府などいらない!」と言っているのです。

党という体制に媚びることなく、自分たちの感じていることをそのまま代弁してくれるトランプ氏に共感を覚えているのです。

 

実は、アメリカの政治が民主党になっても、共和党になっても政治が変わらないのは、その政治の中枢に入りこむ金持ちに支配された組織が同じであるということが問題なわけです。

この組織は特定の組織、団体、富裕層を優遇する政治を行ってきたがために、いつまで経っても社会が変わらず、よくならないため、引導を渡すのが今回の大統領選ではないかと思うのです。

 

トランプ氏のスローガンは「Make America Great Again(アメリカを再び偉大にしよう!)」。

それは「アメリカ第一主義」で、アメリカの国益を優先しようと言うものです。

そのためには、アメリカ復活への戦略が問われている。

 

アメリカに住んでいて、「権利ばかり主張して、税金は納めない、違法な連中」なんかを嫌っている国民の意見を、この口を通して代弁しただけにすぎないと彼は言うのです。本心ではないと。

メディアは「性差別、排外主義、人種差別、暴力、憎しみをあおっていることに対し、糾弾する」とトランプ氏を批判しています。

 

それでも、トランプ氏は過激と思われる発言もメディアに対するリップサービスと考えており、メディアは私について書くことができて、お金を稼げて、生活をしていくことができる。つまり、彼らに対する私の愛なんだとメディアを非難しないのです。

トランプ氏を知る人は、「トランプ氏は力強くて機知に富み、好感のもてる人です」と擁護する。

 

トランプ氏は、「アメリカは民主党を滅ぼすべきだ。彼らは共産主義も同然だ。そういう共産主義は嫌いなんだよ」と主張している。

クリントン夫妻は、かつて、日本の敵だったんだと言い、彼らが中国経済を成長させて、日本を経済的に大いに苦しめた。彼らの罪なんだから、ヒラリー・クリントンには決して投票してはならないと言うのです。

 

トランプ氏の主張には、中国の覇権主義に対して、守りを固めないといけないと言う。

日本のメディアは、ともすれば「ドナルド・トランプは非常に危険な人物だ」とか、「ヒットラーのような人間だ」と書いているが、次なるヒットラーは習近平の方だと彼は思っているのです。

 

アメリカは民主党から共和党に変るべきです。もう、その時期です。そうなれば、中国の侵略から助けてもらえると思います。トランプ氏は意外といい人だと思うのです。

 

アメリカの政治は今まで、一部の策略のある富裕層のお金で世論を操作し、策略を巡らせて、結果として民意をくみ取らなかった政治だったのです。

今回はその策略ある富裕層の金力に左右されない大富豪のトランプ氏が勝ち上がり、「策略」ではなく、ビジネス社会で勝ち抜いてきた「正直」をキーワードにトランプ氏は戦っているのです。

 

アメリカが再生し、再び復活するにはトランプ氏のような富豪で、正直なビジネスマンでなければならないのです。これが今アメリカで起こっている旋風の正体ではないでしょうか。

 

仏神は策略ではなく、正直な政治をしなさいと、アメリカに風を巻き起こしているのです。

 

---owari---

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