末つ森でひとやすみ

映画や音楽、読書メモを中心とした備忘録です。のんびり、マイペースに書いていこうと思います。

この夏の宿題。。

2018-07-31 08:10:12 | 映画のはなし
尋常でない暑さと、お盆進行に備えた仕事の前倒しとで、
疲弊した毎日を送っていたら、7月も終わりになってしまいました。。

諸事情 により(苦笑)、昨秋以降に公開された映画の新作は、ほとんど追えず、
何とか見られた作品も、レビューを全然書けていないし、という有り様が続いているので、
この状態を、夏の終わりまでにキレイにしたい! と思っています。

   ++ '18年9月29日追記 ++
     結局、暑すぎた夏のあいだは文章をまとめる気力が湧かず、
     そして、やっぱり、これとかこれとかこれとか諸事情を優先 してしまったので、
     単独の記事としてレビューをアップすることは、断念します。
     なので、各作品とも "⇒" 以下に、鑑賞状況と鑑賞メモ を追記しました。


【鑑賞済 ※レビュー未更新※ 】
 ■ドリーム( 原題:Hidden Figures
   ⇒ 鑑賞日:2018.5.3. 映画館にて
   まだ日本公開が決まる前、町山智浩さんによる紹介記事 を読んで、とても楽しみにしていた作品。
   実際に鑑賞してみて、4つの点で本当に良質な、お手本のような映画だと思いました。
    1) 見ていて、気持ちが前向きになる映画。
     人種差別と女性差別が描かれているので、嫌なエピソードは次々と登場するのですが、
     ベースの実話自体が、こうした差別の中を、自分の才能で闘い、挑戦し続けてきた黒人女性たちの話であり、
     映画=エンターテインメントとしての作り手側の矜持も上手く作用して、鑑賞後の気分がとても良いです。
    2) 隠された人々の貢献を、広く知らしめる役割を果たす。
     エンターテインメントとして楽しめるのと同時に、史実の裏に隠された、
     陰で支え続けた人々にスポットをあて、彼らの存在を世に引き出しえた点でも優れています。
    3) 原作本も素晴らしい。
     映画を見てから、原案の ノンフィクション本 を読みましたが、読んで良かったv
     真に才能に恵まれた人というのは、同じ境遇にいる人々への支援にも、こんなにまで献身的になれるのですね。
     彼女たちの生き方を深く知るためにも、この作品は、原案本まで読むのがオススメ!
     時代背景とか、当時の宇宙開発事情なども、もちろん補えます。
    4) 映画ファンを過去の名作に立ち返らせる。
     アメリカ初の有人宇宙飛行 "マーキュリー計画" を担った、NASAの職員たちを描いた映画「ドリーム」ですが、
     同計画の宇宙飛行士 "マーキュリーセブン" が登場するのが、1984年に日本でも公開された「 The Right Stuff 」。
     私は未見だったので、併せて見たくなり、昨年12月19日に 目黒シネマでの特集上映 を利用して初鑑賞しました。
     「ドリーム」ほど前面には出ませんが、こちらも "学歴による差別" "メキシコ人への差別" といった描写があります。
   そして、この作品のメモを残すなら、楽しい話題ではないけれど、
   日本公開が決まった時にまたもや発生した、邦題を巡るトラブルにも触れておかないと。。
   今作での経緯と、他作品で見られた事例など、この記事 は読んでいて面白かったですね。
   10年以上前に遭遇した、Master and Commander: The Far Side of the World の日本版予告問題が、思い出されます。      

 ■女神の見えざる手( 原題:Miss Sloane
   ⇒ 鑑賞日:2018.5.4. 映画館にて
   いわゆる "スペクタクル" な要素が売りの作品ではないけれど、見るなら絶対、劇場鑑賞が良い!
   という声に従い、映画館に足を運んだのですが、素直に助言を受け入れて大正解でしたv
   映画を見ての私の感想は、まさに、日本版公式サイト で見られる予告編に挿入される字幕、
    '敵にも、味方にも したくない女' '騙しても 騙されないこと' の通りなのですが、
   絶妙な脚本と、自らの役柄をきっちり演じきる出演陣の力量とによって生み出された、
   あのラストの鮮やかな展開は、映画館のスクリーンで堪能するのが実に相応しいと思います。
   まぁ、私は見事に騙されていたのですが(駄目では? 笑)、十分に満足感を味わえた鑑賞でした~。

 ■否定と肯定( 原題:Denial
   ⇒ 鑑賞日:2018.5.17. 映画館にて
   残念ですが、映画としてのインパクトは弱かったかな? というのが、正直な感想。
   レイチェル・ワイズ、ティモシー・スポール、トム・ウィルキンソン、アンドリュー・スコットと、
   主要キャストは抜群なのに、題材が映像作品向きではないのでしょうか。
   扱っているテーマはとても興味深いし、根深い問題でもあるので、こちらの本 は読んでみるつもりです。
   あと、海外では こんな記事 も出ているようです。

 ■NTライブ/アマデウス( 原題:National Theatre Live: Amadeus
   ⇒ 鑑賞日:2018.7.11. 映画館にて
   NTライブの今シーズン・ラインナップで、いちばん楽しみにしていたプロダクション。
   上映期間中毎日、1日2回上映が敢行されたお蔭で 無事に鑑賞できました。ありがとう、TOHOシネマズ日本橋!
   F・マーリー・エイブラハム、トム・ハルス がキャスティングされていた 映画版 は、何度か 見ていますが、
   (映画版のミロス・フォアマン監督は、この春お亡くなりになりましたね。ご冥福をお祈りいたします)
   ピーター・シェーファーによる 元の戯曲 は、いつもの如く読んだことがありません。
   そのため、比較先がついつい映画版になってしまうのですが、NTライブ版のサリエリは良くも悪くも、怖ろしく "人間的"。
   あまりに明け透けに、"神への復讐心" や "自身の思惑" を、我々観客に向かって吐露してくれるため、
   しがない凡人の私は、ドン引き一歩手前に陥りながらも、何だか居た堪れなくて、舞台から目が離せない有り様でした。
   そして、無性に映画版を再見したくなり、映画版を見たら次は、絶対にかかると信じている吉祥寺でNTライブ版をまた見る!
   と思っていたのですが、まさかの 日本橋楽日の翌日から吉祥寺上映即はじまり で、計画したリピート鑑賞は出来ず仕舞いに。
   なので、こちらも "絶対にある" と信じ込んでいる、来夏のNTLiveアンコール祭りに期待して、次の機会を待ちたいと思います。
   ところで、このお芝居では当然、劇中にモーツァルトの楽曲が登場しますが、こちらのプロダクションでは、
   音楽を奏でる楽団員さんも on stage 状態で、芝居に交じりながら演奏しているのが、見ていてスゴく楽しいです♪
   私は映画版のオープニングで、Symphony No.25 in G minor, K.183 が劇的に流れ出す展開を、とても気に入っており、
   だから、映画版とは違っているNTライブ版の冒頭部分に対して、ちょっぴりガッカリ感を抱いていたのですが、
   中盤になって、同曲が舞台上で演奏される場面が出てきた瞬間に、wow! と心の中でニンマリしました(笑)
   楽団員の皆さん、カーテンコールの際には、楽器を片付けたケースと一緒に登壇していて清々しかったです。


【ファーストラン未見 ※名画座利用で劇場鑑賞狙い※ 】
 ■スリー・ビルボード( 原題:Three Billboards Outside Ebbing, Missouri
   ⇒ 自宅で後日DVD鑑賞に切替え。

 ■グレイテスト・ショーマン( 原題:The Greatest Showman
   ⇒ 早稲田松竹での 9月29日(土)~10月5日(金)の上映期間 に鑑賞予定。
   ++ '19年1月5日追記 ++
     何だかんだで年内は鑑賞ができず、年も明けた1月4日になってようやく、
     目黒シネマの年末年始ミュージカル特集プログラムで見ることができましたv

 ■ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書( 原題:The Post
   ⇒ 自宅で後日DVD鑑賞に切替え。

 ■レディ・バード( 原題:Lady Bird
   ⇒ 鑑賞取り止め。


【絶対見逃したくない新作 ※劇場鑑賞※ 】
 ■スターリンの葬送狂騒曲( 原題:The Death of Stalin
   ⇒ 鑑賞日:2018.9.3. 映画館にて
   私が子どもの頃は、まだ東西冷戦が続いていたので、テレビや新聞のニュースを通して伝わってきた旧ソ連には、
   本当に恐ろしくて怖い印象しかなく、そのイメージは、なかなか払拭できないものがあります。
   「スターリンの葬送狂騒曲」という映画は、コメディ以外の何ものでもないにも関わらず、笑いの向こうに、
   当時の恐怖感をじわじわと呼び起こす不気味さが潜んでいて、そこが素晴らしく秀逸な作品と思いました。
   独裁者による統治は、いずれ最終的には、独裁者自身の首を絞める事態を招くのだけれど、それまでが地獄過ぎるから。
   スターリン時代のソ連については、同時代を舞台にした映画 で見知った程度の知識しかないですし、それ以外には、
   ベリヤはKGBの前身機関のトップで、スターリン批判を行ったのがフルシチョフ、ブレジネフは歴代のソ連指導者の一人、
   といった辺りを耳にしたことがあるだけですが、確実に笑えつつ、同時に背筋がゾワッとする感覚を楽しめます。
   でも、製作陣はかつての西側諸国ですね。本国ロシアで作られ、公開される時代にでもなれば、世界も変われるでしょうか。

 ■追想( 原題:On Chesil Beach
   ⇒ 鑑賞取り止め。
   イアン・マキューアンの原作 は、読みたいと思っています。


う~ん、結構盛だくさんだなぁ ・・ 弱気。

とりあえず、せっかく見ておきながら、
レビューが放置状態になっている4作品については、どうにかしたい!!
いい加減、記憶もそろそろ曖昧になってきそうだし。
肩の力を抜きつつ、がんばります~。