末つ森でひとやすみ

映画や音楽、読書メモを中心とした備忘録です。のんびり、マイペースに書いていこうと思います。

ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス

2020-01-31 22:36:15 | 映画のはなし
アップリンク吉祥寺の「見逃した映画特集 2019」で見たので、覚書き。

観光名所としても大変に有名らしい、荘厳な建物のニューヨーク公共図書館本館。
鑑賞中にまず気になったのが、この本館を筆頭に、分館はいくつあるのか、
どれだけ大きい組織なのか、ということでした。

図書館に対するイメージは、'本を借りに行くところ' '調べ物をする場所' といった、
大雑把なものしか浮かばないため、次々にスクリーンへ登場する
同図書館の様々な開催イベントとして、子どもたちへの各種教育プログラム、
作家による講演会、芸術鑑賞の類があるのは、理解の範囲内におさまるものの、
就職支援の説明会や、年配者向けのダンス教室なども手掛けていることには、正直驚きます。
新しい情報や深い知識を得た上で、更にそれを活用するコミュニティの場として、
地域内に根付き、機能しているということなのでしょう。

この映画のキーワードは '公民協働' 。
独立法人が運営する公共図書館の経費は、市の出資と民間からの寄付との、
両方から成り立っているそうで、引続きの資金確保と、
豊かな教育的・文化的活動を地域住民に向けて具体的な形で提供し続けていくこととは、
互いに欠くことのできない循環関係にあるという訳です。

蔵書や資料のデジタル化と、機材貸出しも含めてインターネットの利用方法を
教えていく取り組みも、今の時代の図書館ならでは。
一方で、本編開始早々にカメラが捉える、電話での問合せに回答していく司書たちの
'人力Google' の目を見張る対応振りにも、さすがに圧倒されました。


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   映画 『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』

  ◇原題:Ex Libris: The New York Public Library
  ◇関連サイト:公式サイト ( 日本版 )、IMDb ( 関連ページ
  ◇鑑賞日:2020.1.16. 映画館にて