NTライブ「コリオレイナス」を見てきました。
シェイクスピアが後期に手掛けた戯曲で、
古代ローマを舞台にした、政治的対立と復讐が引き起こす悲劇です。
主要キャストは、主演のコリオレイナス役をT・ヒドルストン、
友人メニーニアス役を、M・ゲイティス
敵将オーフィディアス役を、H・フレイザー、が演じています。
ある意味、子どものように一本気で頑なな高潔さが、
仇となり、破滅への道を突き進む主人公に対し、共感とまでは言えないものの、
気持ちは分かる ・・ と思いながらの鑑賞でした。
また、煽られ、集団化して無責任に叫ぶ民衆や、
いざという局面では役に立たない護民官に、毒親 ―― など、
ついつい、思いを巡らせてしまうものが十分にあります。
物語の舞台は古代ローマで、執筆されたのは400年前のイギリスですが、
時代を越えた普遍性を備えている、ということですね。
あと、シェイクスピアの戯曲には、笑える台詞が結構あるのが意外でした。
2月に RSCライブ「リチャード2世」を見た時も そうで、驚いたのですよね。
まぁ、私の場合、日本語字幕を通してでしか、笑えないのですが。
字幕と言えば、誤字・脱字がかなりありました。
「 フランケンシュタイン 」でも同様でしたから、
これが、NTライブの標準仕様なのかしら?
台詞の長さに較べて、字幕が短く、かなり省かれている? と感じた箇所も。
例えば、コリオレイナスの、ローマからの追放が決まった場面と、
復讐のために、ローマに侵攻してきた場面。
どちらも、彼をドラゴンに喩えた言い回しがあったのに、
前者の "Lonely Dragon" は字幕に訳されていなくて、
文学作品的に、こうした細部は大切に扱って欲しいなと思ったり。
それでも、前回は、オープニング映像の "NTの宣伝" や "今回の舞台" が、
いきなり字幕無しのスパルタ方式だったのに対し、
(インタビューに入ったら、さすがに字幕が出ましたが)
今回は、本編以外も全部字幕が付いたので、進歩はしていると思いたいです。
そう期待しておかないと、次回の「ザ・オーディエンス」は
オリジナル脚本なので、予習のしようも無くて、不安になりますから。
イギリスで評判の舞台を、日本に居ながらにして
見られる機会が、せっかく出来たんです。
企画元スタッフの皆さんには、字幕のレベル向上に頑張っていただいて
もっと、もっと、素敵なシリーズ展開に繋げていってほしいです!
*~*~*~*~*~*~*~*~*
NTライブ 『コリオレイナス』
◇関連サイト:公式サイト ( 日本版 )、IMDb ( 関連ページ )
◇鑑賞日:2014.4.28. 映画館にて
シェイクスピアが後期に手掛けた戯曲で、
古代ローマを舞台にした、政治的対立と復讐が引き起こす悲劇です。
主要キャストは、主演のコリオレイナス役をT・ヒドルストン、
友人メニーニアス役を、M・ゲイティス
敵将オーフィディアス役を、H・フレイザー、が演じています。
ある意味、子どものように一本気で頑なな高潔さが、
仇となり、破滅への道を突き進む主人公に対し、共感とまでは言えないものの、
気持ちは分かる ・・ と思いながらの鑑賞でした。
また、煽られ、集団化して無責任に叫ぶ民衆や、
いざという局面では役に立たない護民官に、毒親 ―― など、
ついつい、思いを巡らせてしまうものが十分にあります。
物語の舞台は古代ローマで、執筆されたのは400年前のイギリスですが、
時代を越えた普遍性を備えている、ということですね。
あと、シェイクスピアの戯曲には、笑える台詞が結構あるのが意外でした。
2月に RSCライブ「リチャード2世」を見た時も そうで、驚いたのですよね。
まぁ、私の場合、日本語字幕を通してでしか、笑えないのですが。
字幕と言えば、誤字・脱字がかなりありました。
「 フランケンシュタイン 」でも同様でしたから、
これが、NTライブの標準仕様なのかしら?
台詞の長さに較べて、字幕が短く、かなり省かれている? と感じた箇所も。
例えば、コリオレイナスの、ローマからの追放が決まった場面と、
復讐のために、ローマに侵攻してきた場面。
どちらも、彼をドラゴンに喩えた言い回しがあったのに、
前者の "Lonely Dragon" は字幕に訳されていなくて、
文学作品的に、こうした細部は大切に扱って欲しいなと思ったり。
それでも、前回は、オープニング映像の "NTの宣伝" や "今回の舞台" が、
いきなり字幕無しのスパルタ方式だったのに対し、
(インタビューに入ったら、さすがに字幕が出ましたが)
今回は、本編以外も全部字幕が付いたので、進歩はしていると思いたいです。
そう期待しておかないと、次回の「ザ・オーディエンス」は
オリジナル脚本なので、予習のしようも無くて、不安になりますから。
イギリスで評判の舞台を、日本に居ながらにして
見られる機会が、せっかく出来たんです。
企画元スタッフの皆さんには、字幕のレベル向上に頑張っていただいて
もっと、もっと、素敵なシリーズ展開に繋げていってほしいです!
*~*~*~*~*~*~*~*~*
NTライブ 『コリオレイナス』
◇関連サイト:公式サイト ( 日本版 )、IMDb ( 関連ページ )
◇鑑賞日:2014.4.28. 映画館にて