ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

GPS捜査を考える

2017-03-16 15:45:27 | 日記
U太 「警察のGPS捜査捜査が認められなかったんだってね。一体どうい
うことなんだ?」

U次郎「おいおい、珍しいな。なにをそんなに怒っているんだ?」

U太 「GPS捜査は違法だと、そういう判決を出したというんだ、最高裁
が。納得できない判決だな。そう思わないか」

U次郎「判決文はちゃんと読んだのか?」

U太 「判決文に何か問題でも?」

U次郎「GPS捜査は『令状がなければ』違法だ、と書いてあるぞ」

U太 「じゃあ、令状があれば問題ない、ということなのかな?」

U次郎「何があっても無条件に認めない、というのとは違うんじゃない
か」

U太 「令状がなければGPS捜査はできない。だけど令状は出せない。
だからGPS捜査はできない、ということなんじゃないの?」

U次郎「そうだとしたら、たしかに問題だ。でも、裁判所が令状は出せ
ない、なんて言うだろうか?よほどのことがない限り、令状は出すん
じゃないのかな。まあ、それによって捜査の主導権が警察ではなく、司
法の手に握られてしまうのは間違いないけど」

U太 「GPS捜査は捜査対象者のプライバシーを侵害するからいけない、
と最高裁は言っているんじゃないの。プライバシーを侵害する場合は令
状は出せない、ということになったら、ほとんどの場合、令状は出ない
ことになる。つまりほとんどの場合は、GPS捜査は違法になるからでき
ない、ということになるよ。これはやはり問題だな。」

U次郎「新聞の社説はどうなんだろう?」

U太「産経の社説は、GPS捜査を違法とするのは問題だ、と書いていた」

U次郎「君と同じ意見だな」

U太「東京新聞は逆の立場をとっている。読んでみようか。えーと、
『やはり個人のプライバシーを丸裸にする危うさを考える。最高裁の警告
を受けて、GPS捜査は中止すべきである』というんだ」

U次郎「プライバシーを守る権利は、憲法で保証された基本的人権だか
ら、何が何でもそれを侵害するのは許さない、ということだな。重罪を
犯した危険人物でも、ーー社会に大きな危害を加える恐れのある危険人
物でも、やはりプライバシーの権利は尊重しなければならないのだろう
か?」

U太 「さあ、いくら裁判所でも、そういう場合にはGPS捜査を認めるん
じゃないか。危険人物のプライバシーを侵害することになっても、それ
が社会のためになるんだったら、令状は出すんじゃないのかな」

U次郎「フツーの人間なら、そう考えるだろうな。でも、純粋培養の裁判
官には、そのへんの常識が欠けている。フツーの人間とは人種が違うか
らな。そのへんが心配だ」

U太「たしかに、それはそうだ」

U次郎「問題はむしろそこなんじゃないか」

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする