なぜ私だけ？

ああ、不幸だ、不幸だ！
なぜ私だけこんな目に遭わなきゃいけないんだ！
周りの人はみんな幸せそうなのに私ったら・・・。

そんな言葉を吐く人に出会うことがあります。
本当に不幸な方だと思います。
その不幸のタネを取り除いてあげられればとも思います。
しかし、そんな人に限って
「どんないい話を聞いたって私の環境が変わるわけじゃない！私が欲しいのは幸福だけ！」
そんな風に嘯（うそぶ）いたりしています。

なぜ自分を見ないのですか？
不幸だと思うのは誰かと比較しているのではないですか？
誰と比較しているのですか？
美貌は芸能人やモデルには敵いませんよ。
お金はアラブの石油王などには敵いませんよ。
夢は自分で持ち、自分で叶える以外に実現しませんよ。

もしも本当にあなたが不幸だとしても
その不幸だと思っている具体的姿が周囲に見えてこない限りは
「何を贅沢言ってんのよ！私の方がもっと不幸だわ！」とか
「幸せな人に限って不幸だ不幸だって言うのよね！」とか
「努力もしないで不幸だ、不幸だ言うな！」とか窘（たしな）められてしまう筈です。

私だけと思う心に驕りがあります。
不幸は周囲から見るものではなく自分の内面で見るものです。

自分の内面（心の中）が豊かであれば
一日に一食しか食べられない
家が無い
車が買えない
朝から晩まで仕事に追われている
綺麗な洋服が買えない

そんなことさえ
今日も食事が出来て有り難いね
夜露に濡れないで済む場所があるだけで有り難いね
健康な足を与えてくれた親や先祖に感謝だね
仕事をしたくても仕事にありつけない人がいるのに仕事があるって有り難いね
寒さを凌げる服を着られて有り難いね
そう言って、幸せだ幸せだと感謝で一杯になれるのです。

私だけと思う心が不幸を作ります。
目の前の状況に感謝する気持ちが持てれば
私も幸せになれますよね。