日々改善

今日の問題を明日に残さない!問題解決を図って行く様をリアルに描写していきます。経営コンサルの視点で物事を見ていきます。

背筋に寒いものが…

2010-02-15 | 他人のフリ見て我が身を正す
気になる電話を頂きました。
昨年の秋、資金繰りに窮して相談に来られた企業の奥様からでした。
一度も奥様から電話を頂いた事が無かったのにです。

来客中で電話に出る事が出来なかった私は
お客様をお送りした後で電話を掛けました。

番号をプッシュ後、呼び出し音が一回、二回、三回・・・・
出かけられたのかな?と思いながらそのまま呼び出し続ける事七回
ようやく奥様が電話を取ってくださいました。

「お電話ありがとうございました。
来客中で電話に出られなくて申し訳ありませんでした。
お久しぶりですが・・・」

私が話を終わらないうちに
「少々お待ち下さい。今変わりますから…。」
奥様の乾いた返事が返ってきました。

小さなオルゴール音が受話器を通して聞こえてきます。
なんだか嫌な予感に包まれながら待っていると
何度も聞いた事のある社長の声が聞こえてきました。

まさに蚊の鳴くような声でぼそぼそと
「○○建設の仕事をしているが、あの会社は大丈夫かなぁ~?」
「手形をたくさんもらったんだが…。」
「期日は半年も後だし…。」
「もしも貸倒れになるとウチも連鎖で行っちゃうよ」
「せっかく融資をして貰って助けて貰ったのに…。」
「いざっていう時は助けて貰えるかなぁ。」
「息子が頑張っているから、なんとか支援して欲しい」

一方的にお願い事のようものを立て続けに話されました。
午前10時過ぎという時間にもかかわらず、
ひょっとしたらお酒を飲んでおられたのかもしれません。
時々ろれつが回らない感じがありました。

最後に、「本当に力になって貰えるよね。」念押しをされました。
瞬間、私の背筋に冷たいものが流れたように感じました。

顧問税理士さんがいるのに…。
経営者が不安に思った時にそばにいてあげる存在が顧問税理士なのに…。
顧問税理士さんに相談もできずに已むに已まれず電話をして来られたのかもしれません。
色々な意味で背筋が寒くなってしまいました。

社長の健闘を祈りたいと思います

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