村爺のなんでもいいべ

南相馬市の馬事公苑を中心に活動しているディスクゴルフの話題や南相馬の出来事や思いついたことを書いていきます。

警戒区域の見直し

2012年02月25日 18時04分55秒 | 震災・放射能

国の方針だと3月末か4月に「警戒区域」の見直しが行われるようです。

昨日の新聞では、放射線量の極めて高い「帰還困難区域」へ通じる道路はすべてバリケードで閉鎖することに決めたようですね。区域設定に合わせて数千か所で実施予定だそうです。現在では警察官が警備しているところと無人のところがありますが、すべて無人でバリケードだけになるようです。

高線量地域に人を近づけない目的のほか、帰還困難区域内の住民の家財を守る防犯上の狙いもあるのでしょう。避難区域の見直しでは、福島第一原発から半径20キロ圏内を対象にした警戒区域が解除される見通しで、原子力災害対策特措法と災害対策基本法に基づく立ち入り規制の根拠がなくなることから、線量の高い地域に限って対策を講じるようです。

現在警備を厳重にしている状況でも「警戒区域」内の防犯は完全ではないのに、バリケードでふさいだからって大丈夫なんでしょうかね。

「警戒区域」の見直しが行われて区域内が3段階に分かれるようですが、果たしてどうなるんでしょうか?

南相馬市の「警戒区域」の大半は年間積算線量が20mSv(3.8μSv/hr)以下なので「避難指示解除準備区域」になるものと思われます。しかし、これは現在立ち入り禁止とされている「警戒区域」の実質解除ではないようです。「警戒区域」の解除は4月とされていますが、「警戒区域」の解除には、インフラなどの安全確認・応急復旧や防犯・防災対策などの条件があり、それを行うための準備期間が必要になるということです。

現在ではかなりの建設関係者が「警戒区域」に入り、インフラの整備や除染実験を行っています。果たして後一か月でインフラ整備が十分に行われるのかは疑問です。

「警戒区域」が解除されたら住めるようになるの?

それもしばらくは無理のようです。でも、通過交通、住民の一時帰宅(但し、宿泊は禁止)は、比較的自由に認められるようになりそうです。また、条件によって事業所の再開や営農の再開なども認められるようですね。

だったら、いつになったら住めるの?

やっぱり普通に生活ができるようになるまでは無理ではないでしょうか。電気、上下水道、主要交通網、通信など日常生活に必須のインフラの復旧、医療・介護・郵便などの生活関連サービスがおおむね復旧、子どもの生活環境を中心とする除染が十分に進捗する等あらゆる条件が整わないと生活することはできないのでしょうね。子供たちとその親はたぶんすぐには帰らないでしょうし、帰るとすれば高齢者が中心になると思われるから生活環境が十分整わないと生活することはできないでしょう。

年間積算線量が20mSv以上のところは「居住制限区域」で、除染により線量が下がらないと生活が困難な地域となりますが、南相馬市でもそれに該当する地域があると思われます。南相馬市でも線量の高い地域から除染を始めるようですが、セシウムが定着していてなかなか線量を下げることができないようです。なにか中和でもできる薬剤を開発するか、土壌の入れ替えしか方法はないのでしょうね。国の中間貯蔵施設の建設もまだまだ議論中だし、南相馬市の仮置き場もぜんぜん解決していないし、果たして除染も年内にどれだけ進むのか不透明すぎます。

「警戒区域」が解除されたらすぐに戻るんだと言う友人も多くいます。やはり「借り上げ住宅」のアパートや「仮設住宅」では狭くて圧迫感があり嫌だと言っています。なに贅沢言ってんだと感じる人がいると思いますが、自宅が震災の被害を受けていない人にとっては、「住む家があるのに何でこんな生活をしなければならないんだ」と言い続けていている人がほとんどです。ストレスをかなり感じている状況なんでしょうね。

国や東電は「保障・賠償」を早く打ち切りたいと思って急いでいるんでしょうけど、問題が山積みの状態では「警戒区域」の見直しをしたからって今の現状にあまり進展は期待できないかもしれません。

国会議員さんよ、変な大臣を責めてばかりいないで、国の政策のために被災した国民のために頑張ってくださいよ!!



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