スフィアタワー天王洲ビル(・STT・Sphere Tower Tennoz)
(残念ながら画像はありません)
ここは狭い敷地のなかに緑地部分が多面的に設けられている。とくに、隣のビルと地下で駐車場階とつながり、このビル正面は車両出口になっている。
その上部に左右から巨大なパイプ構造のパーゴラが架けられ、そこに山葡萄を這わせた。植栽計画では珍しい植物でしょう。
力学的で機能を求められた設計主旨に基づいたエントランスではあるが、あまりにも無機質で無骨なイメージなので、建物の玄関らしさを演出するために接する部分は品種の異なるつつじ密植の立体的な緑地と、この蔓植物でカバーしたものだ。いつでも、工作・構造物と植物という自然を組み合わせるのにはきめ細かいデザイン処理が必要だ。
重要なことは、竣工時点よりも、時間の経過とともに周りの情景に馴染むようにすることだ。
《建築概要》
工事名: スフィアタワー天王洲(三菱商事天王洲ビル)
建築主: 三菱商事㈱
開発敷地面積: 6,113.00㎡ 建築面積: 延床面積: 44,046.00㎡
工 期: 平成 年 月→平成4年4月
建築設計: ㈱アールアイエー
施 工: 鹿島建設㈱・大成建設㈱・熊谷組・佐藤工業㈱・三菱建設㈱JV
当社(第一造園土木㈱):植栽設計・施工
○植栽計画○
《コンセプト》
ここの特徴は狭い敷地の中に多角的に重層させたみどりを外部空間に演出した点にある。正面にある建物東側の大トラスパーゴラの下部の緑地はツツジの花色ごとの寄植えにしてある。そして野趣のある太くて成木のヤマブドウをトラスの棚に端部から立ち上げて這わせ, その葉形で人工的な建築構造物の印象を和らげるとともに植物の四季変化を見せる。
また, 後部の商業施設内のパティオの緑地には,和洋混交の植物をない混ぜにして植え込み異種空間の雰囲気をもたせている。
・・施工後のひとこと・・
*やまぶどうについて,東京地区では温暖な気候のせいか被覆度合い(つるの伸び)は盛んであるが紅葉どころではなく, また枯れ葉になり地面に落ちると大きい葉で汚い印象を与える。果実は数年たってもまだ完全な結実が確認されていない。
* 寒くなる時期に咲く潮風に弱いサザンカの代わりにタチカンツバキを選んだが予想どおりである。
* おかめざさは健全な生長をしめしており特に問題はない。
《工事概要》
工程; 平成 年 月~平成 5年 2月
受注工事金額: ¥ 2,200万
協力業者: 芝茂造園建設㈱ ㈱富沢造園
材料業者: ㈱富沢造園
敷地面積: 6,113.00㎡
施工範囲: 植栽工 客土工
緑地面積: 自己敷地; 321.3㎡ (パティオ 37.9㎡)地区公園3号; 約235.0㎡
(緑地 50.3㎡) 芝生地: 44.9㎡ : パティオ: ㈱パルグリーン.設計施工
・維持管理期間 当社(第一造園土木㈱):平成 5年 4月~平成16年 3月
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