第3Qも残り2分を過ぎていた。
パウエルの猛攻により、逆転を許してしまった湘北。
常に、湘北の展開するバスケの上をいく青森酒田の前に、湘北はなす術がないのか。
酒田 64
湘北 60
「安西先生、ここはタイムアウトを!」
眉間にシワを寄せた安西であったが、動こうとはしない。
『バス!』
流川のミドルレンジからのジャンプシュートが決まる。
「流川先輩!!」
「ナイッシュ!!」
「ディフェンス!ディフェンス!」
応援にも尚一層の力が入る。
「湘北は、流川でなんとか喰らいついている感じだが、パウエルを抑えないことには点差は縮まらねぇ。」
「どうでるダスか?湘北は。」
酒田 64
湘北 62
「いけるぞ!ショーホク!!」
「酒田ーー!!攻めろーー!!」
コート上の熱戦に、観客たちも声援を送る。
『キュ!』
『キュッ!』
「あっ!!!」
「まただ!!」
「パウエルのアイソレーションだ!!」
ストロングサイドに集まる8人。
ウィークサイドには、パウエルと桜木の2人。
「パウエルにパスを出させるな!!花道は、ぜってーパスを入れさせるな!!」
宮城が大きな声で指示を飛ばす。
「わかってらい!!」
だが。
『キュッキュ!』
『キュ!』
パウエルのクイックネスについていけない桜木。
『バス!』
柳の上から放った新山のパスがパウエルに渡る。
「身長差12cm、酒田はこのミスマッチを巧く使っている。」
と弥生。
「キターーー!!」
「パウエルだーー!!」
「いい加減に桜木も止めろーー!!」
桜木にとって、パウエルは初となる対戦相手であった。
これまで、赤木や魚住、河田、美紀男、森重などパワー型のセンターと対戦してきた桜木にとって、
スピード型のセンターパウエルとの対戦は、未経験といっていいものだった。
もちろん、神や仙道をディフェンスすることによって、スピードにも対応できることは証明済みだが、
彼らは桜木よりも身長が低かったため、ある程度の身長差でカバーできる部分もあった。
そういう意味においては、スピード、身長で桜木の上をいくパウエルは、間違いなく、
これまで桜木が対戦してきた選手の中で、最強の敵であった。
(くそう。どうすれば・・・。)
桜木を、湘北を、幾度となくピンチに追いやるパウエル、青森酒田のオフェンス。
『キュ!』
『ダム!!』
『キュッ!』
桜木の腹をえぐるようなパウエルの低いドライブ。
「また低くなりやがったーー!!」
「抜かれる!!」
『キュ!』
「もう打たせない!!」
(インサイドを任されているのは、桜木先輩だけじゃないんだ!!)
白田がパウエルに詰め寄せた。
「ニッ。」
パウエルの口から、白い歯が浮かび上がる。
『ビィ!』
その瞬間、ドリブルから素早いパスが、フリーとなったPF吉田へ放たれた。
「またか!!」
「巧いパスだ!!」
「わかっているが、湘北は止められない!!」
吉田もボールに向かって飛び込む。
「んっ!!」
「おっ!?」
「ナッ!!」
『バチン!!』
ボールは、吉田の手の中に収まらなかった。
「・・・。」
(白い歯が、眼障りだ。)
「流川君!!!」
「流川だーーー!!!」
「パスカット!!!」
「おおおおぉぉーー!!流川君!!!オフェンスに、ディフェンスに大車輪の働き!!」
「流川君の集中力がここにきて、かなり上がっている。やはり、湘北の大黒柱は流川君。」
「流川!」
ボールは、流川から宮城の元へ。
左サイドから、柳が駆け上がる。
もちろん、新山が並走。
速攻を許さない。
宮城のドリブル。
松山も追いかける。
(ドリブルのスピードだけは、負けるわけにはいかねーんだ!!)
『ダムダム!!』
(いい脚力だべ。)
だが、松山もそう簡単に宮城の突破を許さない。
柳は、ゴール下を通り、逆サイドへ。
そして、トップの位置で待ち構える。
(よし。)
宮城は、その柳に向かっていく。
「松山!スクリーンだ!」
声をあげる新山。
『ガシ!』
だが、すでに柳のスクリーンは、松山の動きを止めていた。
「宮城さん!」
柳と松山の掠めるように、抜いた宮城のスピードは増すばかり。
スイッチした新山は、宮城の背中を追いかけるしかなかった。
『シュパ。』
流川のスティール、宮城と柳のプレーが、再び同点に導く。
「ナイススクリーンだ!」
「はい。」
その後、両チームお互いに1本のシュートを成功させ、同点のまま、第4Qを迎えることとなる。
試合結果を予想するのは、難しい展開であった。
酒田 66
湘北 66
続く。
パウエルの猛攻により、逆転を許してしまった湘北。
常に、湘北の展開するバスケの上をいく青森酒田の前に、湘北はなす術がないのか。
酒田 64
湘北 60
「安西先生、ここはタイムアウトを!」
眉間にシワを寄せた安西であったが、動こうとはしない。
『バス!』
流川のミドルレンジからのジャンプシュートが決まる。
「流川先輩!!」
「ナイッシュ!!」
「ディフェンス!ディフェンス!」
応援にも尚一層の力が入る。
「湘北は、流川でなんとか喰らいついている感じだが、パウエルを抑えないことには点差は縮まらねぇ。」
「どうでるダスか?湘北は。」
酒田 64
湘北 62
「いけるぞ!ショーホク!!」
「酒田ーー!!攻めろーー!!」
コート上の熱戦に、観客たちも声援を送る。
『キュ!』
『キュッ!』
「あっ!!!」
「まただ!!」
「パウエルのアイソレーションだ!!」
ストロングサイドに集まる8人。
ウィークサイドには、パウエルと桜木の2人。
「パウエルにパスを出させるな!!花道は、ぜってーパスを入れさせるな!!」
宮城が大きな声で指示を飛ばす。
「わかってらい!!」
だが。
『キュッキュ!』
『キュ!』
パウエルのクイックネスについていけない桜木。
『バス!』
柳の上から放った新山のパスがパウエルに渡る。
「身長差12cm、酒田はこのミスマッチを巧く使っている。」
と弥生。
「キターーー!!」
「パウエルだーー!!」
「いい加減に桜木も止めろーー!!」
桜木にとって、パウエルは初となる対戦相手であった。
これまで、赤木や魚住、河田、美紀男、森重などパワー型のセンターと対戦してきた桜木にとって、
スピード型のセンターパウエルとの対戦は、未経験といっていいものだった。
もちろん、神や仙道をディフェンスすることによって、スピードにも対応できることは証明済みだが、
彼らは桜木よりも身長が低かったため、ある程度の身長差でカバーできる部分もあった。
そういう意味においては、スピード、身長で桜木の上をいくパウエルは、間違いなく、
これまで桜木が対戦してきた選手の中で、最強の敵であった。
(くそう。どうすれば・・・。)
桜木を、湘北を、幾度となくピンチに追いやるパウエル、青森酒田のオフェンス。
『キュ!』
『ダム!!』
『キュッ!』
桜木の腹をえぐるようなパウエルの低いドライブ。
「また低くなりやがったーー!!」
「抜かれる!!」
『キュ!』
「もう打たせない!!」
(インサイドを任されているのは、桜木先輩だけじゃないんだ!!)
白田がパウエルに詰め寄せた。
「ニッ。」
パウエルの口から、白い歯が浮かび上がる。
『ビィ!』
その瞬間、ドリブルから素早いパスが、フリーとなったPF吉田へ放たれた。
「またか!!」
「巧いパスだ!!」
「わかっているが、湘北は止められない!!」
吉田もボールに向かって飛び込む。
「んっ!!」
「おっ!?」
「ナッ!!」
『バチン!!』
ボールは、吉田の手の中に収まらなかった。
「・・・。」
(白い歯が、眼障りだ。)
「流川君!!!」
「流川だーーー!!!」
「パスカット!!!」
「おおおおぉぉーー!!流川君!!!オフェンスに、ディフェンスに大車輪の働き!!」
「流川君の集中力がここにきて、かなり上がっている。やはり、湘北の大黒柱は流川君。」
「流川!」
ボールは、流川から宮城の元へ。
左サイドから、柳が駆け上がる。
もちろん、新山が並走。
速攻を許さない。
宮城のドリブル。
松山も追いかける。
(ドリブルのスピードだけは、負けるわけにはいかねーんだ!!)
『ダムダム!!』
(いい脚力だべ。)
だが、松山もそう簡単に宮城の突破を許さない。
柳は、ゴール下を通り、逆サイドへ。
そして、トップの位置で待ち構える。
(よし。)
宮城は、その柳に向かっていく。
「松山!スクリーンだ!」
声をあげる新山。
『ガシ!』
だが、すでに柳のスクリーンは、松山の動きを止めていた。
「宮城さん!」
柳と松山の掠めるように、抜いた宮城のスピードは増すばかり。
スイッチした新山は、宮城の背中を追いかけるしかなかった。
『シュパ。』
流川のスティール、宮城と柳のプレーが、再び同点に導く。
「ナイススクリーンだ!」
「はい。」
その後、両チームお互いに1本のシュートを成功させ、同点のまま、第4Qを迎えることとなる。
試合結果を予想するのは、難しい展開であった。
酒田 66
湘北 66
続く。
なんとかこの試合で花道が覚醒してほしいです。
そうですか!
なるべく月曜日に更新できるように努力します。
しのさん
どうでしょうかね。