うまがスラムダンクの続き

うまがスラムダンクを勝手にアレンジ。
スラムダンクの続きを書かせていただいています。

#430 【リバウンド争い】

2011-07-20 | #13 神奈川 国体編
試合残り時間 1分24秒

愛知  92
神奈川 87



河本のシュートを許した直後、3秒で2点を返した神奈川。

逆転への可能性を残した。




「うちが、逆転するためには3回のシュートを決めないとあかんから、
愛知が24秒を3回使おうとして、残り12秒。あかーーん!!!」

「ここで愛知が決めたら、本当に厳しくなるぞ。今の速攻ももう通用しない。
ここは何としても守りきらねば!」




『パシ!!』


『パシ!』


『ダムダム。』



愛知のオフェンスが始まる。


トップでゆっくりとドリブルをつく天野。


冨名腰の指示通り、時間を使い、様子を伺う。



(・・・。天野にプレッシャーをかけることは簡単だが、もし抜かれちまったら、得点を許すかもしれねぇ!)


(ここは我慢のしどころっすよ!清田さん。)



2-3、前列の清田と山岡の見解は同じ。



『コク。』


眼の合う両者がうなずく。



(ここはしっかり守るぞ!)


(了解!)



『パシ!』


『パシ!!』



パスを回し、24秒も残り5秒。



『パシ!』


先ほどと同じように、ボールは天野の下へ戻った。



「来るぞ!!」


清田、山岡はペネトレイトに備え、深めに守る。



『ガツ!!』


「ぐっ!」


黒川が森重を懸命に抑える。



だが。



『クル!』


森重は前に出ようとする黒川を逆手に取り、回転して裏を取った。



「しまった!!」



『ビュン!』


そこに投げ込む天野。


阿吽の呼吸。


ペネトレイトに備えていた清田、山岡は簡単にパスを通してしまった。



「やばい!!」


振り向く山岡の眼に飛び込む光景。



『バチン!!!』



「!!!」


「!!!」


「あっ赤毛猿!!」


「桜木!!!」



同じく、清田の眼に映ったのは、天野から森重へのパスを弾く桜木の姿だった。


ボールの軌道はずれ、サイドに流れた。



「奪え!!野猿!!!」


「!!」


弾かれるボールに飛び込む金田。


そして、清田。




「お兄ちゃん!!!」




「金田!!」




『パシ!!』



ボールを奪ったのは・・・。



金田。



だが、24秒は継続。



残り1秒。



『シュ!!』



苦し紛れのシュートを放つ。



同時に。



『ピィーーー!!』



24秒を知らせる。

審判は試合を続行。

残り試合時間1分をきった。




「リバウンドだーーー!!」

「何が何でも獲れーーーー!!!」

「桜木さん!!!」




「ヒロシ!!」




戦場と化した神奈川ゴール下。


白田と青木のポジション争い。


黒川は森重に抑え込まれている。


桜木は後方からの参戦となってしまった。


明らかに森重有利のリバウンド争い。




「もし、森重君に奪われるようなことがあれば、神奈川の勝利は完全になくなるわ。」




『ガン!』


金田のシュートは予想通りはずれた。




「桜木君!!獲って!!!」

晴子が叫ぶ。

「ここの勝負が勝敗をわける!!」

と高頭。




『ダン!』


『ダン!』



「デブ坊主には触らせん!!」


「!!」


「!!!!」



『バチーーン!!!』



5つの巨体が交錯するゴール下。


ボールを叩き取る音とともに、一瞬の静寂が訪れる。



「!!!!」


「!!!」


「あっ!!」


「なっ!!」


「もっ!!」




「森重だーーーー!!!」

「森重が奪ったーーーーー!!!」

「神奈川万事休す!!!」




オフェンスリバウンドをもぎ取った森重。



「・・・。」




『チラ!』

電光掲示板を確認する冨名腰。

「勝った。」にや。


「よくやったぞ!寛!!」

「いいぞ!森重!!」




「守れ!!」

「ディフェンス!!」

「守りきれ!!!」




神奈川の願いを断ち切った森重のリバウンド。


その破壊力は、リバウンド王桜木を超えた。



「・・・。」

(おっおのれ!!)




試合残り時間 57秒

愛知  92
神奈川 87







続く。