「オッオヤジ!まずいぞ!交代だ!!!」
と焦る桜木。
「確かにやべーな。」
と清田。
「得点が止まってしまったね。」
と山岡。
第3Qが開始され、半分が経過。
愛知 63
神奈川 58
オフェンスにおいて、素晴らしいパスワークを見せるが、なかなか得点まで結びつけることが出来ない神奈川。
神奈川のインサイド陣は、森重、青木のインサイド陣に阻まれ、
リバウンドも思うように獲れないでいた。
『バチン!』
「ナイスリバウンドだ!青木!」
「いいぞ!!」
常盤中出身の4人に白田を加えた2年生チームの神奈川。
個々のレベルも高く、3年生と遜色はない。
むしろ、チームワークにおいては、3年生を上回っている。
だが、フィニッシュを決めることができない。
愛知の経験が、神奈川の若さを超える。
(どうするか。ここは桜木を投入し、森重を止めるか、
天沼を投入し、オフェンスにアクセントを加えるか・・・。どうする田岡茂一!!)
「秀吉君。準備を。」
「!!!」
「!!!!」
「ぼっ僕ですか。」
「はい。アップをお願いします。」
安西であった。
「オヤジ!試合を諦めたのか!!」
「んだとーー!赤毛猿!!」
「確かに、この状況。秀吉では荷が重いのでは。」
「おっお兄ちゃんまで。」
「安西先生には考えがあるのだ!」
「では、監督は安西先生のその考えを理解しているんですか。」
と山岡。
『ギクッ。』
(・・・。正直、安西先生の考えは、私には全く理解できん・・・。
なぜ、ここで秀吉を・・・。)
「して、秀吉への作戦は?」
「あっ、話をすり替えた!」
「うるさい!」
「自由にやってください。」
「そっそうだ!秀吉は、自由にやればいいのだ!!」
(じっ自由とは・・・。そっそうか!わかったぞ!安西先生の意図が!)
「秀吉のトリッキーなプレーで、愛知を翻弄する!そういうことですね、安西先生!」
「ほっほっほ。」
「はっはっは!」
『ビィーーー!!』
「さぁ、行って来い!」
「おう!!」
「納得できんぞ!オヤジ!」
『タプタプタプ・・・。』
「桜木!やめんか!」
-----------------------------------------------
PG…#9 柳 春風 172cm/2年/湘北
→
PG…#15 清田 秀吉 175cm/1年/海南大附属
-----------------------------------------------
柳に代わり、秀吉を投入した神奈川。
「おぉーー!!1年生で唯一招集された秀吉君だ!」
「問題児がまた1人、増えたわね。」
「ん!!」
「また小さいのが出てきたぞ!!」
「お前で平気なのか!」
「俺は、秀吉だ!偉大な兄、清田信長の実弟だ!」
「偉大な兄!?」
「清田信長!?」
「あの#4か!?」
「はっはっは!笑わせるな!」
「あっちゃーー。」
少し残念な素振りを見せる清田。
「愚弟を持つと大変だな。ハッハッハ!」
嬉しそうな桜木。
「てめーら、全員痛い目見せてやるからな!!」
秀吉がコートに入ったときには、更に点差は離されていた。
愛知 67
神奈川 60
(ここで春風を下げて大丈夫なのか。チームワークに問題は。)
と心配そうな白田。
「海斗さん、セーフティーをお願いします。」
「ああ、いいパフォーマンス期待しているよ。」
「任せといてください!!」
(よっしゃーー!清田秀吉の全国デビュー!!張り切っていくぜ!)
『ダムダム!』
ドリブルをつく秀吉。
対峙するのは河本。
「3番手PGか。」
「それはどうかな。韋駄天ヤロー!」
「口だけは達者のようだな。」
「うるせー!!」
『キュッキュ!!』
『キュ!』
『ダムッ!!』
「!!!」
「!!!」
大振りなネックフェイク。
突っ込んだと思ったら、レッグスルーで切り返す。
バックビハインドと見せかけては、バッククロスオーバー。
(こっこいつ!)
そして。
『ダム!』
一際低いドリブル。
河本を抜いた。
「よし!!」
「いけーー!!秀吉!!」
「ナイスドリブル!!」
だが。
詰めてきたのは、ゾーンの真ん中で存在感を見せる森重。
その瞬間、白田が森重の後ろでポジションを取った。
(もらった。)にかっ。
『シュ!』
ボールに横軸の回転を加え、森重から逃げるようなバウンドパスを放った秀吉。
「おっ。」
森重は手を伸ばすが、届かない。
『パン!!』
ボールは、コートに接触すると、白田の下へと軌道を変えた。
「なっなんてパスしやがる!!!」
「うめーぞ!あいつ!!」
『パシ!』
『シュパ!!』
秀吉のスピンパスで、森重を交わし、裏を取った白田がゴールを決めた。
「ナイスパス!!」
「余裕だぜ!白田さんもナイスポジション獲り!!そして!!」
一呼吸おいて。
「見たか!赤毛猿!!思い知ったか!愛知!!かっかっか!」
「むっ。小猿め!いい気になりおって!」
幸先良く、神奈川の秘密兵器!?のアシストから2点を返した。
流れは簡単には渡さない。
愛知 67
神奈川 62
続く。
と焦る桜木。
「確かにやべーな。」
と清田。
「得点が止まってしまったね。」
と山岡。
第3Qが開始され、半分が経過。
愛知 63
神奈川 58
オフェンスにおいて、素晴らしいパスワークを見せるが、なかなか得点まで結びつけることが出来ない神奈川。
神奈川のインサイド陣は、森重、青木のインサイド陣に阻まれ、
リバウンドも思うように獲れないでいた。
『バチン!』
「ナイスリバウンドだ!青木!」
「いいぞ!!」
常盤中出身の4人に白田を加えた2年生チームの神奈川。
個々のレベルも高く、3年生と遜色はない。
むしろ、チームワークにおいては、3年生を上回っている。
だが、フィニッシュを決めることができない。
愛知の経験が、神奈川の若さを超える。
(どうするか。ここは桜木を投入し、森重を止めるか、
天沼を投入し、オフェンスにアクセントを加えるか・・・。どうする田岡茂一!!)
「秀吉君。準備を。」
「!!!」
「!!!!」
「ぼっ僕ですか。」
「はい。アップをお願いします。」
安西であった。
「オヤジ!試合を諦めたのか!!」
「んだとーー!赤毛猿!!」
「確かに、この状況。秀吉では荷が重いのでは。」
「おっお兄ちゃんまで。」
「安西先生には考えがあるのだ!」
「では、監督は安西先生のその考えを理解しているんですか。」
と山岡。
『ギクッ。』
(・・・。正直、安西先生の考えは、私には全く理解できん・・・。
なぜ、ここで秀吉を・・・。)
「して、秀吉への作戦は?」
「あっ、話をすり替えた!」
「うるさい!」
「自由にやってください。」
「そっそうだ!秀吉は、自由にやればいいのだ!!」
(じっ自由とは・・・。そっそうか!わかったぞ!安西先生の意図が!)
「秀吉のトリッキーなプレーで、愛知を翻弄する!そういうことですね、安西先生!」
「ほっほっほ。」
「はっはっは!」
『ビィーーー!!』
「さぁ、行って来い!」
「おう!!」
「納得できんぞ!オヤジ!」
『タプタプタプ・・・。』
「桜木!やめんか!」
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PG…#9 柳 春風 172cm/2年/湘北
→
PG…#15 清田 秀吉 175cm/1年/海南大附属
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柳に代わり、秀吉を投入した神奈川。
「おぉーー!!1年生で唯一招集された秀吉君だ!」
「問題児がまた1人、増えたわね。」
「ん!!」
「また小さいのが出てきたぞ!!」
「お前で平気なのか!」
「俺は、秀吉だ!偉大な兄、清田信長の実弟だ!」
「偉大な兄!?」
「清田信長!?」
「あの#4か!?」
「はっはっは!笑わせるな!」
「あっちゃーー。」
少し残念な素振りを見せる清田。
「愚弟を持つと大変だな。ハッハッハ!」
嬉しそうな桜木。
「てめーら、全員痛い目見せてやるからな!!」
秀吉がコートに入ったときには、更に点差は離されていた。
愛知 67
神奈川 60
(ここで春風を下げて大丈夫なのか。チームワークに問題は。)
と心配そうな白田。
「海斗さん、セーフティーをお願いします。」
「ああ、いいパフォーマンス期待しているよ。」
「任せといてください!!」
(よっしゃーー!清田秀吉の全国デビュー!!張り切っていくぜ!)
『ダムダム!』
ドリブルをつく秀吉。
対峙するのは河本。
「3番手PGか。」
「それはどうかな。韋駄天ヤロー!」
「口だけは達者のようだな。」
「うるせー!!」
『キュッキュ!!』
『キュ!』
『ダムッ!!』
「!!!」
「!!!」
大振りなネックフェイク。
突っ込んだと思ったら、レッグスルーで切り返す。
バックビハインドと見せかけては、バッククロスオーバー。
(こっこいつ!)
そして。
『ダム!』
一際低いドリブル。
河本を抜いた。
「よし!!」
「いけーー!!秀吉!!」
「ナイスドリブル!!」
だが。
詰めてきたのは、ゾーンの真ん中で存在感を見せる森重。
その瞬間、白田が森重の後ろでポジションを取った。
(もらった。)にかっ。
『シュ!』
ボールに横軸の回転を加え、森重から逃げるようなバウンドパスを放った秀吉。
「おっ。」
森重は手を伸ばすが、届かない。
『パン!!』
ボールは、コートに接触すると、白田の下へと軌道を変えた。
「なっなんてパスしやがる!!!」
「うめーぞ!あいつ!!」
『パシ!』
『シュパ!!』
秀吉のスピンパスで、森重を交わし、裏を取った白田がゴールを決めた。
「ナイスパス!!」
「余裕だぜ!白田さんもナイスポジション獲り!!そして!!」
一呼吸おいて。
「見たか!赤毛猿!!思い知ったか!愛知!!かっかっか!」
「むっ。小猿め!いい気になりおって!」
幸先良く、神奈川の秘密兵器!?のアシストから2点を返した。
流れは簡単には渡さない。
愛知 67
神奈川 62
続く。