うまがスラムダンクの続き

うまがスラムダンクを勝手にアレンジ。
スラムダンクの続きを書かせていただいています。

#396 【河田を超えろ】

2010-12-09 | #12 大学 新人戦編
新人戦決勝が行われている。


組み合わせは、深沢体育大学×慶徳義塾大学となっていた。



準決勝第1試合、優勝候補に名を挙げられたライバル大学名稜大を16点差の圧勝劇で下し、
堂々の決勝進出を果たした深体大。



準決勝第2試合、壮絶なシーソーゲームを制し、ラスト3分で脅威の底力を見せ、
6点差で白金学院を破り、初めて決勝戦に進出した慶徳義塾。



現在、試合終了まで、1分を過ぎ、深体大応援団は、カウントダウンを始めていた。




「50秒!!!」




ボールは、MVP確実の河田がキープしている。


対峙するのは、C赤木。



(河田・・・。)


「随分、成長したな。」にっ。


「・・・。」

睨みをきかす赤木。



「だが、それはインサイドだけの話だ。」


「!!!」



『ダム!』


3Pラインのわずか内。



サイドにワンドリをすると、鮮やかなジャンプシュートを放つ。



そのスピードに赤木はついていけない。



『シュパ!!』




「うぉぉぉーーー!!いいぞ!河田!!!!」

「ナーーーイッシュ!!!」




「ぐっ。」

拳を握り締める赤木。



この試合、河田はアウトサイド主体でオフェンスを展開。


ジャンプシュートから、確実にネットを揺らしていた。



『パン!』


「赤木、まだ諦めんな!!」

尻を叩くのは、藤真。


「当たり前だ!!」


(くそう。河田!)

悔しさを表に出す赤木。



ボールは、素早く藤真に投げ入れられた。


『ダム!』


ハーフラインを越えたところで、深津が並走する。



「簡単に抜かせないピョン。」



『チッ!』



深津の指先が、わずかにボールに触れた。



「!!!」




「ナイススティール!!」

「深津!!ナイスディフェンス!!」

「残り40秒!!!」




体勢を崩しながらも、まだ藤真がボールをキープしていた。


「藤真!こっちだ!!」



『ビィ!!』


ボールは、諸星へ。


その諸星をマークするのは、SF徳永。

高校3年生時、選抜準決勝以来の対戦である。


身長はもちろん、体格で優位に立つ徳永、そして、スピードにおいても、諸星と同等の力をつけていた。

慶徳義塾が、思うように得点を奪えないでいたのは、この徳永が諸星を抑えていた功績が大きい。



『キュ!!』


「そう何度も止められてたまるかよ!!」


「何度でも止めちゃうよ!」にや。



『キュッ!!!』


『ダッダム!!』


『ダムダムッ!!』



「!!!」


(ぬ!!)



「もらったーー!!」


諸星は、徳永をかろうじて抜き去った。


瞬発力では、わずかに諸星。


深体大インサイドを切り裂くように、ゴールを狙った。



「黒星!こい!!」


河田が笑いながら、諸星のコースに入った。



「諸星だっつってんだろ!!」



『ダン!』



凄まじい跳躍を見せる諸星。



「ビッグスターーシューーーート!!」



「面白い!」にかっ。



河田も諸星目掛けて跳んだ。



「なんてな。かかったな。河田ーー!!」にやっ。



『シュ!』



諸星は、一瞬にしてボールを背中に送り、バックビハインドパスを放った。



「赤木!!受け取れ!!」



「甘いぜ!!白星!!」



『バチ!!』


「!!!!」


「!!!」


「なっにーー!!」



河田の右手がボールを止めた。




「うわぁぁーーー!!さすが河田!!!」

「あのパスを止めやがった!!!」

「すげーーー!!!」

「ゴール下の守護神だーーー!!!」




「まだだ。」

「ボールは生きている。」

牧と仙道がつぶやく。




弾かれたボールを、慶徳のSF真下が拾い上げる。


『バッ!!』



「打たせませんよ。真下君。」

目の前には、深体大SG牧瀬。


真下は、背筋を伸ばし、藤真に眼をやる。



(リターンパスですか。)


その瞬間。



『クル!』



「!!!」


「!!!!」




「巧い!!!」

「絶妙!!!」




真下は、牧瀬の予想の逆を突き、鋭い回転から抜き去ると再び深体大ゴールを狙った。




「あぁいうところ、ついてくるんですよね、真下さんは。」

と神がつぶやく。

「試合終盤、真下にようやられおったからな。」にこ。

土屋が答える。

「それをいわれるとつらいですね。」

「真下とお前、よう似てるで。嫌なところをついてくるところとかな。」にこ。

「んっ、褒め言葉と受け取っておきます。」にこり。




『キュッ!』


「まだまだ!!」


インサイドの要、河田が真下の前に。


慶徳義塾のオフェンスを幾度となく、止めにかかる。



「・・・。」



『ビィ!!』



だが、真下は、河田との距離を冷静に測り、ゴール下にボールを供給。



「!!!」



『パン!!』



ボールを受け取ったのは、もちろん、この男。




「赤木いけーーーー!!!」

「決めろーーーー!!!」




「うぉぉーーーー!!!!」



だが。



「打たせるもんかよ!!!」



後ろから徳永が、ブロックに跳んで来た。



そして、前からは河田が立ちふさがる。



(決めてやるぞ!ゴール下では、誰にも負けん!!!)



「ウホォォォーーー!!ウホッ!!!」


「!!!!」


「!!!」


「!!!」








続く。