『ダムダム!』
『キュッ!』
『キュ!』
『パシ!』
『ダム!』
「ディーフェンス!ディーフェンス!ディーフェンス!」
「オッオッオフェンス!オッオッオフェンス!オッオッオフェンス!」
「ディーフェンス!ディーフェンス!ディーフェンス!」
「オッオッオフェンス!オッオッオフェンス!オッオッオフェンス!」
東京代々木第二体育館に、埋め尽くされた観客席。
そして、両大学を応援する大応援団。
全ての人の視線が、体育館の中央に位置する28m×15mのバスケットコートに注がれていた。
本日は、第50回 関東大学バスケットボール新人戦の決勝戦当日。
午前中に、第3位決定戦が行われ、現在、午後2時過ぎ。
決勝戦の第4Qを迎えていた。
一般観衆、応援団とは、雰囲気の違う一団が、腰をかける観客席があった。
真剣な眼差し。
そこには、決勝の舞台に辿り着けなかった各大学の選手らが座っていた。
『ザシュ!!』
「ぶし!!!」
「ナーイシュ!カワタ!ナーイシュ!カ・ワ・タ!」
河田が、力瘤を見せ、チームメイト、応援団を盛り上げる。
アシストを決めた深津がクールに手をあげる。
観客席の最後方。
「河田をどう見る?」
ある男が仙道に問いかけた。
「・・・。コート、いやこの体育館にあの人を超えられる人はいない。
間違いなく、河田さんがこの世代のNo.1でしょうね。」
「あぁ、そうだな。そして、深津。その河田の力を余すことなく、発揮させるゲームメイクと・・・、これだ。」
『パシ!!』
「スティーーーール!!」
「さすが深津!いいぞ!!」
「一瞬の隙もないディフェンス能力。」
『シュパ!!』
「きっ決めやがった!!」
「速攻からのジャンプシュート!!」
「ナーイシュ!フカツ!ナーイシュ!フ・カ・ツ!」
「シュートの安定性。」
「トータルバランスを考えると、紛れもなく深津さんが、現No.1PG。」
と仙道。
「そうなるかもしれないな。」
苦笑いする男。
『バチィン!!』
リバウンドをむしり取る深体大#24の選手。
「控えCにしては、いいプレーヤーですね。」
と織田。
「辻・・・。」
横学大のC品川が、名前をつぶやいた。
「あの#24、知ってるのか?」
横学大SG三井が問う。
「岡山県代表桃倉工業出身の辻崇。
高校当時は、決していい選手とは呼べなかったが、深体大に入学し、化けたようだ。」
「唐沢監督という名指導者、そして、河田を初めとする最高峰のプレーヤーが相手、化けても不思議はない。」
拓緑大SF大和が付け足す。
「体格を活かしたリバウンドと、あの高身長。深体大はまたひとつ高見に上ったな。」
と同じく拓緑大PF花形。
深体大はこの日、1年生SGの加藤をシックスマンに使い、スタートには、206cmのC辻崇を投入していた。
試合終了まで残り3分。
まもなくして、新人戦優勝大学が決定する。
「保のパワードライブは、さらにキレが増した。
どんな練習したら、あぁなるのか、全く恐れ入るな、深体大。」
と元チームメイトの神体大PF新庄。
「牧瀬さんの3Pは威力絶大。シックスマン加藤さんの得点力も脅威。この深体大に穴はない。」
と拓緑大PG織田。
「正しく最強のチームだな。」
三井が締めた。
だが。
コート上で、鼓舞する#14の選手。
『パンパン!!』
「いくぞ!まだいけるぞ!!!」
それに応える各選手。
「おう!!」
「あぁ、やってやるぜ!!」
パスを回し、フリーマンを探す。
トップから45°、45°からインサイド。
再び、45°へリターンパス。
シュートフェイクでディフェンスを引き寄せると、ノールックでトップへ。
(任せたぜ。)
と#15。
(外してもかまわん。リバウンドは絶対に俺が獲る!!)
と#20のインサイドプレーヤー。
(このパスは、必ず決める。)
『シュ!!』
綺麗な放物線を描いたボールが、会場の視線を集める。
『パサ!』
伸びる左腕。
仲間の想いに応えるように、鮮やかにネットを揺らすシュートを決めた。
電光掲示板の数字が変わる。
60
61
62
63
「よし!!」
強く拳を握り、叫ぶ。
「もう1本!!引き続き、オールコートだーー!!!」
「おう!!」
「あぁ!!」
「最後まで俺たちの力を出し切るぞ!!」
「おう!!!」
その光景を見つめる観客席の一番後ろの男がつぶやいた。
「藤真・・・。ナイスシュート。」
「さすが、藤真さん。いいところで決めてきますね。」
「あぁ。あいつは、俺が認めた唯一無二のPGだ。」にこ。
そこには、準決勝、慶徳義塾に敗れた白金学院の牧の姿があった。
続く。
『キュッ!』
『キュ!』
『パシ!』
『ダム!』
「ディーフェンス!ディーフェンス!ディーフェンス!」
「オッオッオフェンス!オッオッオフェンス!オッオッオフェンス!」
「ディーフェンス!ディーフェンス!ディーフェンス!」
「オッオッオフェンス!オッオッオフェンス!オッオッオフェンス!」
東京代々木第二体育館に、埋め尽くされた観客席。
そして、両大学を応援する大応援団。
全ての人の視線が、体育館の中央に位置する28m×15mのバスケットコートに注がれていた。
本日は、第50回 関東大学バスケットボール新人戦の決勝戦当日。
午前中に、第3位決定戦が行われ、現在、午後2時過ぎ。
決勝戦の第4Qを迎えていた。
一般観衆、応援団とは、雰囲気の違う一団が、腰をかける観客席があった。
真剣な眼差し。
そこには、決勝の舞台に辿り着けなかった各大学の選手らが座っていた。
『ザシュ!!』
「ぶし!!!」
「ナーイシュ!カワタ!ナーイシュ!カ・ワ・タ!」
河田が、力瘤を見せ、チームメイト、応援団を盛り上げる。
アシストを決めた深津がクールに手をあげる。
観客席の最後方。
「河田をどう見る?」
ある男が仙道に問いかけた。
「・・・。コート、いやこの体育館にあの人を超えられる人はいない。
間違いなく、河田さんがこの世代のNo.1でしょうね。」
「あぁ、そうだな。そして、深津。その河田の力を余すことなく、発揮させるゲームメイクと・・・、これだ。」
『パシ!!』
「スティーーーール!!」
「さすが深津!いいぞ!!」
「一瞬の隙もないディフェンス能力。」
『シュパ!!』
「きっ決めやがった!!」
「速攻からのジャンプシュート!!」
「ナーイシュ!フカツ!ナーイシュ!フ・カ・ツ!」
「シュートの安定性。」
「トータルバランスを考えると、紛れもなく深津さんが、現No.1PG。」
と仙道。
「そうなるかもしれないな。」
苦笑いする男。
『バチィン!!』
リバウンドをむしり取る深体大#24の選手。
「控えCにしては、いいプレーヤーですね。」
と織田。
「辻・・・。」
横学大のC品川が、名前をつぶやいた。
「あの#24、知ってるのか?」
横学大SG三井が問う。
「岡山県代表桃倉工業出身の辻崇。
高校当時は、決していい選手とは呼べなかったが、深体大に入学し、化けたようだ。」
「唐沢監督という名指導者、そして、河田を初めとする最高峰のプレーヤーが相手、化けても不思議はない。」
拓緑大SF大和が付け足す。
「体格を活かしたリバウンドと、あの高身長。深体大はまたひとつ高見に上ったな。」
と同じく拓緑大PF花形。
深体大はこの日、1年生SGの加藤をシックスマンに使い、スタートには、206cmのC辻崇を投入していた。
試合終了まで残り3分。
まもなくして、新人戦優勝大学が決定する。
「保のパワードライブは、さらにキレが増した。
どんな練習したら、あぁなるのか、全く恐れ入るな、深体大。」
と元チームメイトの神体大PF新庄。
「牧瀬さんの3Pは威力絶大。シックスマン加藤さんの得点力も脅威。この深体大に穴はない。」
と拓緑大PG織田。
「正しく最強のチームだな。」
三井が締めた。
だが。
コート上で、鼓舞する#14の選手。
『パンパン!!』
「いくぞ!まだいけるぞ!!!」
それに応える各選手。
「おう!!」
「あぁ、やってやるぜ!!」
パスを回し、フリーマンを探す。
トップから45°、45°からインサイド。
再び、45°へリターンパス。
シュートフェイクでディフェンスを引き寄せると、ノールックでトップへ。
(任せたぜ。)
と#15。
(外してもかまわん。リバウンドは絶対に俺が獲る!!)
と#20のインサイドプレーヤー。
(このパスは、必ず決める。)
『シュ!!』
綺麗な放物線を描いたボールが、会場の視線を集める。
『パサ!』
伸びる左腕。
仲間の想いに応えるように、鮮やかにネットを揺らすシュートを決めた。
電光掲示板の数字が変わる。
60
61
62
63
「よし!!」
強く拳を握り、叫ぶ。
「もう1本!!引き続き、オールコートだーー!!!」
「おう!!」
「あぁ!!」
「最後まで俺たちの力を出し切るぞ!!」
「おう!!!」
その光景を見つめる観客席の一番後ろの男がつぶやいた。
「藤真・・・。ナイスシュート。」
「さすが、藤真さん。いいところで決めてきますね。」
「あぁ。あいつは、俺が認めた唯一無二のPGだ。」にこ。
そこには、準決勝、慶徳義塾に敗れた白金学院の牧の姿があった。
続く。