なら学びの会

学び・なら総合研究所
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10.27奈良の会参加してきました

2018-10-31 08:38:09 | 日記
今回は、明治小学校が会場。久しぶりの研究会でしたので、改装された多目的ルームをはじめ参加の先生方の顔ぶれも何かしら新鮮な感じでした。

1本目は、社会「わが国の漁業」漁獲量の変化や自給率のグラフなどからこれからの漁業を考えさせる課題でした。いつものように、ビデオを流しながら、気になるところで止めて交流するパターンで進みました。
まず、「子どもの見とり」について考えさせられました。子どもたちはどんな時に「学んでいるのか」とか「子どもの視線の先」を注視すること、またグループで話し合っている時は自分が分かったことや自分の意見を出し合っているだけなので、決して学んでいるとは言えないというお話をいただきました。
次に「一人学び」については、よく「まず一人でやって」というのをよく見かけますが、協同的学習の最終的なねらいは「一人で学べる」ことなので、学習の最後に自分でまとめられたらいいのであって、最初から「一人で考えて」にこだわることはない。とのことでした。
最後に、学習課題(テーマ)と資料については、十分な検討が必要で資料倒れになったり、高度すぎたりしないように、学習課題のねらいに沿った資料を準備することが大切。ただし、学年進度に応じた系統的な学習の面からは、中学校や高校で使用する資料集なども大いに参考になる。歴史などでは、支配者・被支配者、資本家・労働者、国と個人など他面的な思考ができるように配慮する必要がある。資料の「見かた」などは、3,4年生頃から始めてもいいのではとのお話もいただきました。

休憩をはさんで、2本目は、3年生人権総合学習「はせがわくんきらいや」でした。



ビデオでは、一斉に通し読みに始まってペア読み、指名しながら回し読みなどバリエーションの多い読みが印象的でした。ここでは、読んでいる子どもの読みもさることながら、「読みを聴いている子どもの様子」を見とることも大切。また、課題からは、「あいつはきらいや」≠「こころの中」。書きぶりから本当に「きらい」ではなさそうだということに根拠を示して気付けるかというところがポイント。このあたりは「話し合い」では難しく、しっかり「教材」と向き合わせたいところ。
そのほか、小畑先生からは単元のまとめや日記をマスプリして皆に配ってきた。1週間ほどですべての子どもの手記をのせてきた。というすごい話も聞くことができました。
今回も、「小畑公志郎的世界」を堪能させていただきました。毎回ありがとうございます。今年は「お米」豊作でした。次回例によって「新○○○○」をお楽しみに。
尚、本文は、私どもの受け止めですので、小畑先生のお考えが十分反映されているとは限りません。

参考(提供課題より抜粋 ご利用は自己責任でお願いします。)



お知らせ
①11月の研究会はありません。12月22日は、忘年会を兼ねての開催となります。詳細は奈良の会ブログにてご確認ください。
②11月16日(金)奈良県桜井南小学校自主公開研究会 案内



11.22~24 全国体育学習研究協議会・・(ご案内)

2018-10-21 17:51:21 | 日記
本日は、13夜とのこと。旧暦の9月13日のお月見のことのようです。中秋の名月のあとなので「後(のち)の月」ともいわれるようです。中々、風流ですな。
さて、三重大学の岡野教授から標記研究協議会のご案内をいただきました。体育実技におけるレポートは希少ですのでぜひともご参加ください。
要塞は下記アドレスでご確認ください。

第63回全国体育学習研究協議会四日市・三重郡大会

【お知らせ】
① 櫟本小学校(自主公開研究会)10月25日(木)必ず学校にご連絡願います。
奈良の会 10月27日(土)9時30分 奈良市立明治小学校にて 資料代 1,000円 詳細はブログでご確認願います。

定期訪問レポートは、作成次第UPします。

10.4 寝屋川へ行ってきました

2018-10-07 16:56:53 | 日記
台風一過。やたら暑くなって、秋の気配もどこへやら。皆様方のところは大丈夫でしたでしょうか?
先日、早朝かなり冷え込んだ日がありまして、朝の散歩中に、「竹田城址」を彷彿させるような雲海に出くわしました。ちょうど、緑ヶ丘浄水場から加茂方面を見ますとみごとな・・・




体育大会に校外学習・中間テストと目白押しの2学期スムーズに進行していますでしょうか。私どもも、今月からいよいよ定期訪問も始まります。頑張ってまいりましょう。
では、レポートから

今日は、寝屋川市内中学校へ行ってきました。校区で小中連携を積極的に取り組んでおられる学校で、2年目となりました。この1月には、小学校で開催された校区合同の研修会にも参加しましたので、楽しみにしておりました。

例によって、午前中は各教室を参観させていただき、午後は学年ごとの提案授業と協議会、その後、全体での研修会という流れで一日を過ごしてきました。
午前中の参観授業から(学校では、数学に市の加配教員を配置してTT制をとっておられます。)
1年生の学年目標と「学びの作法」三原則

 


数学:方程式 男女ペアの3列編成 やや生徒たちに疲れが見えますが、くらいついています

  


理科:水溶液 こちらも、同様に男女ペアの3列編成 板書を写すのに集中
  
 


社会:南アジアと東南アジア コの字からグループへ 「視聴覚教材(モノ)」の効果
 
 


2年生は、保健体育(男女別履修)で、昨日の体育大会のビデオをみて振り返りと、次年度への意気込みを交流
英語:コの字 歌の練習からフラッシュカードへスムースな展開



3年生 (全クラスコの字・グループ)
数学:関数 生徒が前に出ると、俄然集中度アップ!
 
  


「学び合い」が始まる

  


誰も放っておかない

 

国語:「つくられた物語を超えて」・・説明的文章の要約・・
資料に集中、発言に注目する女生徒
    
 


社会:「法の下の平等」~介助犬を通して~
講義が長くなっても集中・・少し疲れた生徒も、余裕の生徒も

 


その他1年生社会科、美術と3年生の音楽を見て回りました。
社会では、前述のごとくコの字で視聴覚教材を用いた授業。特筆すべきは、先生のトーンの低さと観察指名(挙手している生徒だけでなく)でしょう。いいモデルなので是非とも参考にしていただきたいものです。

美術は、「絵文字」彩色にかかっていました。生徒たちを見ると、マンガ?のキャラクターを一生懸命描いている生徒があちらこちらに?後で尋ねてみると、「早くできた生徒に描かせています。」とのこと。また、これを描きたいがゆえに、制作も早くできるという良さもあるようです。これは一般の授業でも参考になる工夫ではないでしょうか。

3年生の音楽は、合唱の練習でした。男子パートと女子パートに分かれて先生と一緒に練習するパート以外は、ラジカセでパート練習。特に男子が大きな口を開けて歌う姿はすばらしいです。この年頃になると、変声期も重なり、「口パク」合唱が良く見られますが、女子からのチェックが厳しいなか、女子と競うように歌っている姿はなんともほほえましい限りの授業でした。また、およそ1時間伏せていた生徒も合唱に参加させていこうという関係性が育っていることに感心しました。

3年生提案授業
国語:「つくられた物語を超えて」・・説明的文章の要約・・
座席は、コの字とグループ
最初に授業の流れが説明されて、グループで交流しながら進めていきます。授業のねらいは「文章の要約方法を習得する」、配布プリントにしたがって「要約」と「要旨」の違いが説明され、指名しながら確認をしていきます。その後、練習プリントが配られてグループ活動が始まります。

   

※1枚目の写真では、先生の前の2席が欠席で空いています。が、先生が後ろから2人を呼び寄せて座らせ、4人グループがつくられています。このことは、さりげなくされていますが、ここまで気配りができているということは素晴らしいことです。また、生徒たちも何事もなかったようにグループ活動に移っていきます。こうしたところからも、3年生の関係性の深さ(学年の先生方の積み上げの成果と言えると思います。)が見とれる一コマでした。
グループを超えてでも、訊ねられたらそれに応えます。



さて、その後ですがグループの活動がイマイチあがりません。ややもすると、生徒たちが本日の「課題」を的確にとらえていなかったのではないかということがその後の研究協議会で話し合われました。やはり、「課題」提供のありかたを生徒目線でより具体化することの大切さを学んだ協議会となりました。

全体協議会では、クラスの教室を利用して、コの字に座っていただき「学び合い」を体験していただくスタイルをとりました。
最初は、午前中のクラスの様子のコメントを、次に前回ブログに掲載した、文科省の「AI導入」や大阪市の「学テ」と人事評価の問題をグループで交流していただきした。

 

引き続き、グループで20年前のよのなかと20年後(生徒たちが35歳ぐらい)のよのなかについて交流していただき、20年後を生き抜ける生徒をつくるために「一斉授業からの脱却」に弾みをつける予定でしたが時間の関係で宿題としておきました。
 「授業づくりは学校づくり」と題してお話をさせていただいて、無事終えることができました。先生方お疲れさまでした。

【よね言】
私どももかつてそうでしたが、「問題行動が表面化していない(先生方には見えていない)学校での立ち上げ」や、「学び合い」の経験者(達成感をもつ先生方)の転勤で「学び合い」の継続性が難しくなった事例など多くを見聞きしてきました。「難しいからできない」のではなくて「やらないからできない」のではないでしょうか。まず一歩前に勇気をもって進みましょう。

お知らせ
櫟本小学校(自主公開研究会)10月25日(木)必ず学校にご連絡願います。
奈良の会 10月27日(土)9時30分 奈良市立明治小学校にて 資料代 1,000円 詳細はブログでご確認願います。