なら学びの会

学び・なら総合研究所
学びの共同体の情報交換のページ

1.27はつしば学園小学校へ行ってきました。

2018-01-28 13:21:12 | 日記
 

「グループ・ペア学習」に取り組んで6年目とありました。資料に「・・・授業においては、「高い課題(国語においては教材)を提供し、こどもとつなぐ」、「課題(教材)をもとに、子どもと子どもをつなぐ」難しさに直面し、教師同士で何度も話し合って研鑽を続けました。」・・・さて、今年は、こうした我々の取り組みの結果が事実として表れてきたと思えることがありました。その一つが、昨年4月に実施された全国学力調査(文部科学省)で、国語A82点(全国74.9点)・国語B63点(全国57.6点)、算数A91点(全国78.8点)・算数B61点(全国46.2点)でした。いずれも全ての都道府県のトップと肩を並べるかそれ以上の成績です。・・・」とありました。
中盤
小畑公志郎先生の講演でも、この「高い(難しい)課題の有効性」についてもふれておられて、「・・・基礎から応用・発展への積み重ねによる学力向上も否定はしないが、学習遅滞は現存している。ならばここで、解決策としてこの学校の事実から学ぶ必要があるのではないか。・・・」それと公開研究会の参加者の姿勢として「教室の事実から学んで欲しい。また、事実を観ないへ理屈は無用。」などといつになく厳しいお話しでした。そのほか、「ふりかえり」のありかたや「読み」について貴重なお話をいただきました。

 

提案授業は2本ありました。6年社会に参加しました。この学校では、中学入試の都合上すでに全領域は終了しており、将来的にも現在の社会に興味や関心を持たせる意味で時事問題を中心にタイムリーな課題を提供していました。今回は、「税金」がテーマでした。

座席はコの字。開始後すぐ
29年度の国家予算(歳出)の円グラフが配られてペアでグラフから読み取れることを話し合うながれ。これがまた話し合っているのに「静か!」中には、振り向いてのグループで話し合っているところもあり感心すること多くありました。指名は先生からの名指しですすめられ、発言ごとに注目を欠かさず、終わればまた続ける。しばらくして、2枚目の29年度の予算(歳入)も配られ、比較もしながら難しい用語にもめげず必死に資料に食らいついていました。

研究協議会では、まず先生方の協議会の様子を参観者が見学をするという形で、そののちフロアからの質疑に応じるものでした。こうした形の意味合いについて、小畑先生は。「この学校の先生方がどのように子どもたちを観ているかを知ることができる。この学校の原点をみているととらえて欲しい。」とのことでした。

学んだこと
①提案授業で、少しグループに入りにくそうな子どもに対して、隣の女の子が幾度となく丁寧に発言を促していたこと。そしてついに、発言をしたこと。「この子たちは待つことを知っている、できるんだ」ということ。
②先生方の熱の入りようがハンパでなかった。何かしら、プライドをもって取り組まれているように感じました。解散後、校門で先生方が参観者を見送られていることには驚きました。
はつしば学園小学校の先生方 お疲れさまでした。ありがとうございました。

 

2017.11.22 学校訪問レポート 橿原市内1 小2体育 跳び箱 

2018-01-25 20:16:11 | 日記
授業デザインや学習活動の流れ、タブレットの導入例、先生の動きなど参考となる内容が詰まった授業でした。

提案授業 2年生 体育 「跳び箱を使った運動遊び」 体育館にて 男女混合8グループ
特別支援学級児も含まれます。
準備物 跳び箱・マット一式 ホワイトボード タブレット(グループに1台)、プロジェクター、掲示物模造紙(学習の流れ、跳ぶポイント)

始業前にマットの準備子どもたちで完了後、スタート。
        
準備体操からサーキットトレーニングへと流れるように進みます。集合して、学習の流れを確認後、跳び箱セットの準備。再び集合して「跳ぶポイント」の確認、グループに1台タブレットを配布。分かれて実技に。
ここまで、13分

グループごとに、撮影者の位置、撮影後のミーティングの位置を確認。一人ずつ撮影してミーティングが始まる。映像を見ながら、跳ぶポイントを確認し合っている。(中には、スローモーションを駆使するグループも)一人2回撮影を繰り返した後、自分たちで目視して伝える役、スタートの役などに分かれて繰り返し跳ぶ。馬に手をつく位置を注意し合っているのが多くみられました。
     
ここまで、35分

集合して、跳ぶ時にどんなアドバイスをもらったかを出し合い、撮影したタブレットの映像から代表的な映像でスローやストップモーションで再確認をしました。
ここまでで、40分
  

後片づけに移動後、終わったグループでクールダウン。集合して解散。
ジャスト45分。チャイムとともに終了。


学んだこと
①すべての移動が駆け足。
②準備・後片付けが子ども達でできる。
③タブレットを使いこなせている。
④子ども同士の人間関係がすごく良い。登校時に転んでけがをした子どもが跳び箱でも転んだとき、すかさず歩み寄って背中に軽く手をやりながら励ましていた。
 
⑤実技の時間を多くとれるように説明が端的に工夫されていた。

1.20 奈良の会行ってきました

2018-01-20 15:27:56 | 日記
18年度 開催計画発表(基本的に第4土曜日開催)
今年度 2月24、3月24
18年度 4/28、5/26、6/27、7/28、8/25、10/27、12/22、
1/19、2/23、3/23
 ※詳細必ず事前に奈良の会ブログで確認してください。

大安寺小学校で小畑公志郎先生をお招きしてビデオカンファレンスを中心に勉強してきました。参加19名と久々に熱気あふれる研究会となりました。
算数3本、2年生「長方形の周囲の長さ」ペア学習の基本を学びました。わずか1年間でこうも関係性が良くなるのかと感心させられるビデオでした。
2年生「図を使って答えが121になる問題を考えよう」ペアやグループで問題をつくり合って、次時にその問題をランダムに配って解答するながれ。かなり集中して取り組めていました。
4年生算数オリジナル「ケーキを使った分数の問題」初めからπ型の座席のグループ学習。転勤されて初めて、協同学習に取り組む先生のビデオ。グループ構成は意図的。2週間に1度程度。最近、「教えて」といえる子どもが出てきた。わからなそうな子どものつなぎ方を学びました。

☛意見交流(小畑先生のお話を書き留めましたが、私の取りようですのであしからずご了承ください。)
「わからない」の意味の中身を吟味する。「まったくわからない。」「ここからがわからない。」では、意味が違ってくる。
基礎からジャンプなのかジャンプから基礎なのか☛積み上げ型学習で成果を得てきた先生方にありがちな「自己変容」の難しさがここにある。ジャンプを挑戦する中で、基礎をも習得できる。ジャンプの課題はみんながわからなかったら「聴きやすい」、とっても大切なこと。ジャンプの課題をやり切れなくても、それよりややかん単な課題なら「これやったら、できるのでは」という気持ちを持たせることも大切。堺市の私立学校の成果に学ぶ。
グループ学習時の先生の立ち位置☛基本的には、見守る。
自撮りについて☛子どもの表情をとらえるために斜め前から全体を撮るのが望ましい。気になる子ども中心にするのもよい。板書は映す必要はない。できたら、空いている先生に頼んでみよう。
グループの形☛横並び3人はよくない。2:1になりやすく、話もしずらい。机を使って3角にするか、2つの机に3人寄るのでもいいのでは。子ども同士の距離を重視。
理科の実験では、最近「5感」を使わせる授業を見なくなった。理屈ばかりでは身に付かない。(十分に管理の上で)薄い塩酸をなめさせたら「酸っぱい」はず。酸いものは「酸性」と実感できて、身の回りのものとも比較できる。「梅」は酸っぱいから「酸性」と思ったら、梅干しは広告に「アルカリ食品」と出ていた。先生が答える?それとも?

などなど、これはほんの一部ですがたくさん学ぶことができました。お土産は、おいしい資料たくさんいただきました。ごちそうさまでした。

お知らせ
1月27日(土)9時20分~13時 はつしば学園小学校にて



1.17 学校訪問レポート 奈良

2018-01-19 12:35:33 | 日記
小畑公志郎先生とともに訪問するのは2回目となりました。あいにくの雨でしたが、全日程滞りなく済ませることができました。小畑先生は、全クラス訪問いつものパターン。私は、訪問リクエストに応えて2限目から5限目までみっちり。6限目は提案授業、小6の英語。かなり興味深い「教科」です。

さて、2年生の国語「はんたいのいみのことば」スタートからいきなり声出しもかねて「北原白秋 あめんぼの歌」を全員たっての唱和、つづいて「さかなやのおっちゃん」ウーム!
その後、子どもたちから多くの例が出されるなどスピーディな授業でした。
3時間目は、2年生音楽「わらべ歌“ずいずいずっころばし”“かごめかごめ“」中学校の先生の出授業。発声体操のあと「冬の音」をあげさせてみんなでイメージを共有していました。わらべ歌に合わせながらグループで活動。「なべなべそこぬけ」では、だんだんとグループが合体して、動きが難しくなりながらでも力を合わせてクリアしていく様子が大変ほほえましく感じました。ベテランの域を感じさせる授業でした。
この2つの授業で、導入の工夫に感動しました。☝
4時間目は、1年生国語 「漢字」、「早」と「女」の二文字を3人のグループでポイントを確認し合いながら練習していく。グループ内でOKをもらえば、先生のチェックを受けられるようでグループ内でのチェックが厳しいこと。

待望の給食「奈良ののっぺ汁と筑前煮、小魚の佃煮」お汁のだんごをきな粉でいただきました。

5時間目 中1英語 「Three hint quizzes」ALT を中心に進められました。あいさつの後、引き続きラインゲーム。ALTの里帰りの様子をパワーポイントで生徒たちに紹介と質問コーナー。次にグループで教科書の絵に関連するものをあげて、フロアの生徒にこたえてもらう、3ヒントクイズで大いに盛り上がって終了。概ね英語が飛び交う1時間でした。

6時間目は、提案授業 6年生英語B(週1時間の出授業) 「Quiz “Who am I??”」 全編を通してみていただきかった授業でした。流れは、5時間目の英語と同じく自分たちのグループのインフォメーションカードのヒントにフロアからの質問への応答を考えて、実際に実演してみる流れ。既習事項を実際に使う場面を多く設定されていました。内容的には、かなり高く設定されていましたが、子どもたちは嬉々として取り組めていました。子どもたちへのインタビューで「ほかの班の質問とかぶることが多かったので、もっと慎重に考えればよかった。」「たくさんの先生たちがいて緊張しましたが、楽しくできました。」など。以前は中1の2学期頃から英語離れが始まるとされてきましたが、どうやら問題なさそうに思いました。

    



研究協議会
形 授業者を囲むように、クラス担任、同学年担当、グループ担当の先生方(他学年)。その周りに多くの先生方が取り巻く形。
流れ 授業者の感想やグループでの事実から浮かび上がってきた課題をフロアも交えて話し合うものでした。

最後に小畑先生から、個々の子どもたちの様子や関係性についてと、「振り返り」については、「授業のまとまりや、単元をよく見通して、十分に時間(最低20分は確保)を確保して書かせることが必要。なぜなら、終わりの2,3分では適当に書かざるを得ない子どもが出てくるから。」と。そしてペアやグループ学習の必要性をお話しいただきました。特に「一人学習」(一斉学習)の限界と学びからの逃走の危険性を示唆いただきました。
私からは、子どもたちの落ち着き具合から3年間の成果のあらわれだということと、機会をつくって「百聞は一見に如かず」ぜひとも、自分の目で「協同学習」の有様を実感いただき、自信をもって進めていただきたい旨をおつたえしました。

協議会後、授業者の先生との懇談で、「いつもなら、一人で悩むところでしたが、今回の研究会で担任の先生をはじめ、多くの先生方との意見交流ができたことが大きな成果でした。」とありました。
私は、「先生がたの同僚性の構築が大切、学び合いが必要」などと、ついついかん単に口走ってしまいがちでしたが、今日この事実に出会えたことを宝物にしたいと思いました。

お知らせ
①1月20日(土)奈良の会  9時30分~ 大安寺小学校にて 参加費 1,000円 小畑公志郎先生
②1月27日(土)9時20分~13時 はつしば学園小学校にて

資料の関係や保安面もありますので、事前に申し込みをしてください。
次回は、バックナンバーから

第16回学びの共同体研究大会閉幕

2018-01-09 10:27:30 | 日記
あけましておめでとうございます
下記大会の担当地域でもありかなりハードなお正月でした。マイページの更新できずにおりましたが、また少しずつ始めますので、今年も時折覗いてやってください。

第16回大会盛会裏に閉幕
皆様方のおかげをもちまして、無事終えることができました。誠にありがとうございました。
参加総数320名を超え始業式の前日まで貴重な時間を共有することができました。
今回の特徴は、英語が小・中・高合わせて4本と最も多く、新指導要領の改訂に伴う関心の高さがうかがわれました。また、分科会では「学校づくり」への参加が最も多く、学校現場での導入や継続への課題やポイントなどを交流することができました。
最後の佐藤学先生の講評講演では、「学びの共同体」をすすめるうえでのステップバイステップや「アクティブラーニング」に潜む危険性(形式的な活動に終始し、協同的学びもどきが蔓延するおそれ)についての示唆をいただきました。



佐藤 学 語録「学びの共同体は、授業改善でなく改革だ!!

お知らせ
① 第17回大会 2019年1月12(土)~13日(日)会場 伊東温泉ホテル聚楽
② 近隣公開研究会
1月27日(土)9時20分~13時 はつしば学園小学校にて