ピアニスラー

ゴールド・フィンガー、ハイパー・ピアニスト矢沢朋子のブログ

『すべてうまくいきますように』

2023年04月10日 | 文化・芸術

先週、観てきました@桜坂劇場

観客は高齢者が多かったですねー

例の:成田悠輔氏の「高齢者は老害化する前に集団自決、集団切腹をすればいい」というNYタイムス日曜版にまで大きく取り上げられた発言のせいですかね

言われなくても「終活」は今や50代から取り組む時勢なんですが。「どのように死ぬか」問題は高齢者にとって病気自慢の次の話題なのかもしれないですしね。

ヤザワは50代になったソフィー・マルソーが観たくて観た映画。監督のフランソワ・オゾンも新作はだいたい観てますね。ほとんど桜坂劇場。

シャーロット・ランプリングも出てて大満足

ソフィー・マルソーも顔もいじってなくて(ボトックスやら皺取りやら)、アヌーク・エーメのように成熟してシャーロット・ランプリングのように自然な感じで女優を全うしそうだなーと思えて嬉しかった。ディートリッヒは別格。魔女でしたね

モニカ・ベルッチを凌ぐ美しさだったエマニュエル・ベアールが整形顔面崩壊して、「ついにフランス映画界もハリウッドのようになってしまうのか」と悲しかったので、ソフィー・マルソーのナチュラルさは嬉しかった。あの顔面崩壊するまでのアンチ・エイジングというのは何を目指してるのか意味不明ですよ。整形中毒だと言うけど、そもそも若返って何の役をやるつもりだったのか永遠に30代の役

俳優としてのキャリア・プランがないんでしょうね。プロの俳優としての意識より「美人な私」のプライオリティの方が高いからああなる。

 

映画『すべてうまくいきますように』予告編 / 2023年2月3日公開

 

ゴダールもスイスで安楽死したそうなので、「こんな感じなんだ」という興味は満たされました。

友人と話していて:「知り合いの(有名)詩人が、要介護なのに詩を書く時はシャキッとして書いてる。ヤザワっちもそうなってもピアノだけは弾きそう」とお世辞を言ってくれたんですが、

「自分は認知症になったらピアノは弾けないような気がする。これまで暗譜することをしてきてないから、そもそも覚えてないし。暗譜できるような曲を弾いてきてないし、暗譜可能な曲でも暗譜しない。暗譜のために練習し過ぎて表現が手だれてしまったり、楽譜を見てないと立体的に弾けないんだよね。それにそこまで『覚える』ために練習するより新しい曲を弾きたいし。何か弾いてよ、と言われても何も覚えてなくて弾けないんじゃないかな」

と言ったら、マズいこと言ったと思ったようで引いてる感じだったので:

「あ、でもスクリャービンとか何曲かは暗譜してるか」と言ったら「それを弾くんじゃない」と明るくなったところを:「傷ついたCDとかレコードみたく同じとこだけ何回も弾いたりするのかね」「・・・・・」と追い討ちをかけるようなことを言ってしまった スコットの件でまだ暗いんだろうな、自分。

「DJするとか・・」とまだ言うので:「電源のボタンがどことか分からなくなるのが認知症なんじゃね」とはもう言いませんでした。

ま、よーするに全然・そんなことは考えてもいないんですよ

自分がボケるとかヨボヨボになるとか。

ヤザワの同級生も「終活」と称して色々と断捨離してる人も多いようです。ヤザワも何回かミニマリストになってみようとか、荷物を減らそうとはしてるんですが・・

機材はどんどん増えてくし服もまだ買ってるどうすんだオレ

困ったもんだね  もう諦めました。なるたけ古着を買ってるけど。まず、何か服を買いたくなったら古着屋。環境汚染のアパレル業界やら人権侵害のファスト・ファッションに加担するより、リサイクルなので「買わなかったことになる」ような気がして(気がする。だけですよ)それに古着屋で売ってるというだけでオシャレ 大事に着て売れるような服だから。フツーの服なら古いだけで売れないからね。とお宝級の服が着実に増えてる。たいてい着てるもの褒められもん。褒めなくても見てたり

 

坂本龍一氏の記事もいっぱい出てるので読んで、久しぶりにYMOも聴いてます。

自分はピアニストなので、やはりピアノ曲とかピアノ演奏に関しては見方が厳しくなりがち。自分からすると、氏のピアノはしょせん「副科ピアノ」なわけです。スタジオ・アレンジャー&ミュージシャンとして秀逸だった、というのは別として。カネ払って聞くようなものじゃないんですよ。

坂本さんの曲で1番好きなのは「テクノポリス」。これは本当に好きで、かつて新宿のテクノ系ディスコのツバキハウスでコレで熱狂して踊りました

YMOで1番売れたというライディーンより好き クラフトワークより好き

これがあまりに好きで、ソロになってピアノを弾き出した時はがっかりしたな。「なんで上手じゃないのに弾くんだろう」と。ピアノ専攻の音高生だったから

Yellow Magic Orchestra - Technopolis (1979)

やはり素晴らしい 当時も:「ちゃんと作曲を勉強した人のポップスは違うな」と感心したものなんです。転調も展開も完璧。たいていのポップスは単調すぎて退屈に感じるんですよ。ライディーンも単調で飽きてしまうんです。

この曲以来、もう歌モノには興味がなくなって、それからずーっとテクノ好きです。それほど影響も受けました。

近年、気に入ってDJでもかけてた曲 テクノポリスの影響アルアル。ミニマルだけどね。クラブ用なのでロング・ミックス用にイントロが1分近くありますがカッコいい

Jay Lumen - Planet III (Original Mix)

 

追悼になったでしょうか

坂本龍一さん、安らかに。合掌。

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