旅の窓

平凡ながら列車の旅が好きで、その様子を紹介しています。
『閑雲野鶴日記』は日々の自由気ままな生活の記録。

駅弁コレクション365 「尾張名古屋のひつまぶし巻き」(名古屋駅)

2024-03-19 10:29:19 | 駅弁コレクション
【尾張名古屋のひつまぶし巻き】(名古屋駅)
                            2024.3.19投稿

2024年(令和6年)3月9日
 スーパーマエダ「全国有名駅弁大会」で購入     価格1,001円
                        [製造元](株)だるま



 商品名とイメージイラストが描かれた掛紙(一体型紙箱)です。


 容器(7.1cm×20.9cm×5cm)開くと、フィルムで包まれたひつまぶし巻きと、小袋のわさび・お箸・おてふきが入っています。




 鰻のタレで味付けした御飯と刻んだうなぎの蒲焼きを焼き海苔で巻いたものです。食べやすいように6等分に切り分けられていますが、うるち米ともち米を使っている御飯はモチモチ感があり、切れているとはいえ少々離れにくさはあります。




 2006年(平成18年)3月から販売され、ここ10年ほどは名古屋駅の駅弁の中で販売数NO.1で、多い月は月間1万本以上販売していると言われています。
 見た目は色が濃く、タレはこってりしていますが、味付けは濃くなく上品な味わいです。
 公式ホームページで次のように紹介されています。
ひつまぶし巻き 1,100円
 名古屋名物ひつまぶしを、ありそうでなかった巻き物にしました。一見コンパクト、でも中にはうなぎがしっかり入っています。贈答品としてもよくご利用されます。
 原材料名:味ご飯(うるち米、もち米、たれ)、わさび


2024年(令和6年)3月10日
 スーパーマエダ「全国有名駅弁大会」で購入      価格1,001円
                        [製造元](株)だるま
 2日続けての購入です。








 ひつまぶしと言えば、そのまま食べたり、薬味をのせたり、出汁やお茶をかけて食べたりと、色々な食べ方で楽しめるのも特徴です。
 今回は駅弁大会での購入、列車内ではなかなか出来ない3種類の食べ方で楽しみます。


 そのまま・薬味にわさび・お茶漬け。




 製造販売を行うのは、1950年(昭和25年)愛知県刈谷市の寿司屋からスタートし、現在は駅弁・空弁の製造販売の他、「だる磨」「しゃぶしゃぶ温野菜」「カーブスエリアパートナー」「かつや」等のフランチャイズ事業やフィットネスクラブの運営など多岐にわたる会社となった「株式会社だるま.」の弁当部門を担当する「株式会社だるま.名古屋支社」です。

駅弁コレクション364 「岡山名物 えびめしとデミカツ丼」(岡山駅)

2024-03-18 10:49:49 | 駅弁コレクション
【えびめしとデミカツ丼】(岡山駅)
                            2024.3.18投稿

2024年(令和6年)3月9日
 スーパーマエダ「全国有名駅弁大会」で購入        価格950円
                      [製造元](株)三好野本店

 商品名とイメージ写真が載った掛紙(スリーブ)です。


 プラスチック容器(10.5㎝×19.6㎝×5.2㎝)の上にスプーンとお手拭きが輪ゴム留めされています。
 お箸は容器と掛紙(スリーブ)の間に挟んでありました。


 デミグラスソースが蓋に付かないように、カツの上にシートが載っています。


 右側に、御飯に海老やタマネギなどを入れて、ウスターソース・ケチャップ・カラメルソース等にスパイスを加えて油炒めした真っ黒なえびめし。その上にえび煮・錦糸玉子を載せ、桜漬けが添えられています。
 左側は、白飯の上にキャベツのコンソメ煮をしき、三元豚のロースとんかつを載せ、デミグラスソースをかけ、パセリを散らしたデミカツ丼です。




 岡山市周辺のB級グルメである「えびめし」のルーツは東京のカレー店だそうです。お店によって味が異なるそうですが、この駅弁のえびめしは、ほんのりとカレーの香りがしています。
 「デミカツ丼」は、「えびめし」より古くから岡山市に存在するご当地グルメだそうです。
 輸送駅弁のため、「デミカツ丼」の白飯は少々乾き気味でしたが、添加物が入っていない証しでしょう。
 「えびめし」は油で炒めている分、風味が残っていました。
 この駅弁は2011年(平成23年)から販売されていますが、2023年(令和5年)にリニューアルされたものです。
 公式ホームページで次のように紹介されています。
岡山名物えびめしとデミカツ丼 950円
 岡山の人気ご当地グルメが一度に2種類楽しめるお弁当。
 ソースの香ばしさと真っ黒な見た目のインパクトが特徴の「えびめし」とトンカツにデミグラスソースをかけた「デミカツ丼」の2つが味わえます。
 商品内容
 えびめし
  錦糸玉子、えび煮
  えびめし(130g)
  さくら漬け
 デミカツ丼
  三元豚のロースカツ、デミグラスソース、ドライパセリ
  千切りキャベツコンソメ煮
  白飯(90g)
 その他の付属品
  7寸箸、フォークスプーン、おてふき入り/専用スリーブ付き


 なお、公式ホームページでは案内されていませんが、2016年(平成28年)には加熱式の物も販売されているようです。

 製造元の三好野本店は、1963年(昭和38年)から販売している『桃太郎の祭ずし』が有名です。
 三好野の前身は、1781年(天明元年)岡山の西大寺で創業した米問屋「藤屋」だそうです。
 1874年(明治7年)には高級旅館「三好野」を始め、1891年(明治24年)の山陽鉄道倉敷延長されたのを機に、駅弁の販売を始めたそうです。
 1937年(昭和12年)に株式会社に改組。
 駅弁だけでなく、各種弁当・仕出料理・総菜等製造並びに販売を手がける会社です。
 2022年(令和4年)に天満屋ストアの完全子会社となりました。

駅弁コレクション363 「焼き鯖すし」(福井駅)

2024-03-17 10:45:33 | 駅弁コレクション
【焼き鯖すし】(福井駅)
                            2024.3.17投稿

2024年(令和6年)2月11日
 スーパーマエダ「全国有名駅弁大会」で購入 価格1,296円
                         [製造元](株)若廣

 鯖の絵と商品名に、若廣の「帆船紋」がデザインされた掛紙が紙箱にテープ留めされています。
 『黄金の鯖』の表示もありますが、神奈川県三浦市松輪漁港で水揚げされるブランド鯖『松輪サバ(まつわさば)』(地域団体商標)の別称『黄金のサバ』と紛らわしいのですが、こちらは「黄金色に焼き上げられた焼き鯖」という意味らしいです。


 「若廣」と「帆船紋」がデザインされた、竹皮柄がプリントされた台形(四角錐台。上底の長辺18.8㎝、 短辺7.7㎝。下底の長辺16.8㎝、短辺6.5㎝。高さ4.5㎝。)の紙箱です。


 蓋を開けると中も竹皮柄で、一番上に「商品のご案内」が載っています。






 「商品のご案内」を取り除くと、ラップに巻かれた焼き鯖すし1本と、お箸・爪楊枝・お手拭き・パック醤油のセットが入っています。


 福井県産コシヒカリを使った酢飯と鯖の間には生姜甘酢漬と大葉が挟んであります。
 よく見ないと分かりにくいのですが8貫に切られていて食べやすいのですが、ラップで包まれているので、気をつけて外さないと鯖の脂で手がベタベタするので注意が必要です。



 現在も販売されていて、公式ホームページには次のように紹介されています。
焼き鯖すし 1,296円(税込)
黄金色に焼き上げられた焼き鯖と福井県産コシヒカリが織り成す絶妙な一体感は「発祥の味にして頂点の味」。身は程よく脂がのって、しっとり肉厚。ふっくらと甘いシャリとともに香ばしさが口いっぱいに広がります。
※商品につきましては厳選した食材を使用しておりますが、天然物のため若干の違い(色・大きさ)がございます。予めご了承ください。


 製造元の若廣、2001年(平成13年)8月、福井県小浜に創業。翌9月に「焼き鯖すし」の製造・販売を開始したといわれています。
 福井駅や新大阪駅、福井県内の道の駅での販売の他、2015年(平成27年)11月東京葛飾工場稼働し、2016年(平成28年)2月JR上野駅内に「エキュート上野店」、2020年(令和2年)3月東京駅グランスタ内「若廣TOKYO」オープンなど、関東地方の駅での販売に進出しているようです。
 公式ホームページでは、国内航空路線での機内食廃止に伴い『弁空』として販売し、羽田空港で5年連続売上第1位を記録(統計データとしての詳細は不詳)したと謳っています。
 純粋に『駅弁』と言うには微妙に違うようにも思うのですが、地元福井駅駅ビルでの販売実績、他の駅弁業者のように改札内での販売実績があることから『駅弁』に分類しました。

駅弁コレクション238-第2版 「ますのすし」(富山駅)

2024-03-16 09:36:28 | 駅弁コレクション
【ますのすし】(富山駅)
                         2022. 8.24投稿
                         2024. 3.16第2版投稿

2017年(平成29年)4月23日
 マエダ「全国有名駅弁大会」で購入 価格1,400円
                          [製造元](株)源

 1965年(昭和40年)から、日本の洋画家で文化勲章を受章した中川一政(なかがわ かずまさ)画伯が描いた絵の掛紙(ピローケース)が使われています。


 木製の「曲げ物」の容器に入った押し寿司です。


 お寿司は笹でくるまれており、ほんのりとよい香りがします。もっちりとしたご飯の上にピンク色のますの身がのっています。


 鱒好きにとっては、ほどよい脂がある美味しい押し寿司です。
 現在も1,600円(税込)で販売されていて、公式ホームページで次のように案内されています。
 全国のみなさまに愛され続けて100年 富山駅弁ますのすし
 ほどよい脂ののった鱒、富山神通川流域でとれる県産米を使用したすし飯、緑が濃く香りの良い国産笹。味と色彩が見事に調和した富山の名産品です。


 2012年(平成24年)「ますのすし」は100周年を迎え、次のようにアナウンスされています。
駅弁ますのすし 次の100年へ
 ますのすしの起源は平安時代とされ、勅使に持たせた献上品が始まりでした。
 当時は、今のような形のものではなく、米を醗酵材料とした魚の身だけを食べる「なれずし」と呼ばれるものでした。
 それから、米を一緒に食べる「生なれ」へと変化し、源の前身である料亭[天人楼]でも名物として喜ばれました。
 明治には早寿司の流行とともに今の鱒寿司の原形となり、明治41年に駅弁業に転身した源が、北陸本線・富山駅構内にてオリジナルのパッケージと現代に引き継がれる製法で『ますのすし』を販売し、富山のお土産として全国に広まりました。
 写真は昭和38年頃、富山駅での立売風景。後ろにはディーゼル特急『白鳥』が見えます。


2024年(令和6年)2月10日
 スーパーマエダ「全国有名駅弁大会」で購入 価格1,700円
                          [製造元](株)源
 価格以外前回購入時と変更点はありません。




 1965年(昭和40年)から、日本の洋画家で文化勲章を受章した中川一政(なかがわ かずまさ)画伯が描いた絵の掛紙(ピローケース)が使われています。
 掛紙(ピローケース)の裏には、「ますのすし」の起源などが書かれています。


 木製の「曲げ物」の容器(サイズ…縦23×横26×高5.5)で、2本の竹で挟むように両側2ヵ所に専用の太い強力ゴムをかけ、食べるまでずっと押し続けられています。


 お箸の他に切り分けるプラスチックナイフが付いています。


 蓋には「越中神通川船橋図」。神通川に架かっていた船橋は、船を64艘を鎖でつなぎ、その上に板を渡したものだったそうです。


 木製の曲げ物に、笹の葉を敷き、酢飯を詰め、マスの身を貼り、竹とゴムで押す。こうして完成したものを、逆の順に開いていきます。




 食べ方としては、これをプラスチックナイフで切り分けて食べても良いのですが、マスの身がきれいに切れないことが多いのです。
 ネット上にはきれいな食べ方を紹介している方もいます。
 https://ameblo.jp/koho-fujikawamayu/
 笹を開かないで、全体をひっくり返して蓋の上に乗せ、それをプラスチックナイフで切り分けます。


 切り分けたら、そのまま笹をむきながらいただきます。


 これだったら、列車の中でもきれいに頂くことが出来ますね。
 参考になりました。


 現在も販売されていますが、「ますのすし」には数種類あり、「駅弁」として販売している物は、公式ホームページでは次のように紹介されています。
ますのすし一重 1,700円(税込)
 全国のみなさまに愛され続けて100年
 富山駅弁ますのすし
 程よく脂ののった鱒、富山県産米を使用したすし飯、緑が濃く香りが高い笹。味と色彩が見事に調和した歴史ある富山の名産品です。


 製造元の源は、江戸時代に富山町旅篭町で旅館と紙屋を営んでいた、源梅山(みなもとばいざん)が料理業を中心として吉川屋を営んだのが始まりと言われています。
 1908年(明治41年)富山駅の開業にあわせ創業、構内営業人となり、1912年(明治45年)には「ますのすし」の販売を開始しています。

駅弁コレクション362 「あったか牡蠣めし」(姫路駅)

2024-03-15 09:23:25 | 駅弁コレクション
【あったか牡蠣めし】(姫路駅)
                            2024.3.15投稿

2024年(令和6年)2月10日
 スーパーマエダ「全国有名駅弁大会」で購入      価格1,500円
                      [製造元]まねき食品(株)

 商品名と牡蠣の独特の絵が描かれた掛紙(スリーブ)です。


 加熱容器(11.0㎝×19.0㎝×8.0㎝)の上お箸の袋を載せ輪ゴム留めされています。


 牡蠣だしを使った醤油味の茶飯の上に、錦糸玉子・刻み海苔・椎茸煮を散らし、蒸し焼きした牡蠣・アサリの佃煮・わかめ煮・ふき煮・人参煮を載せています。




 加熱式にのため、温めるとカキの味と香りを楽しめます。
 弁当部分深さ3㎝ほどですから見た目ほど量は多くありません。




 2019年(令和元年)秋の発売で、各地の駅弁大会で販売されているようですが、駅での販売を確認できていません。専ら、駅弁大会など催事向けのものと思われ、『疑義駅弁』に分類されます。

 製造元のまねき食品は、1888年(明治21年)創業で、店名を「まねき」としたのはお客様を「おまねきする」と言う意味に由来するそうです。
 翌1889年(明治22年)には姫路駅構内で我国で最初に経木の折箱に入れた「幕ノ内弁当」とお茶の販売を開始しています。
 当時の『幕の内辨當』の写真が、公式ホームページで紹介されています。


 そして、1949年(昭和24年)には、姫路駅ホームで和風だしに、かんすい入りの中華麺を合わせた『えきそば』の販売を開始し、現在に至っています。
 誕生秘話として、公式ホームページで次のように紹介されています。
 戦後、最も簡単に、しかも大した機械設備もなしに出来る物として、姫路駅で麺類を販売しようと計画しましたが、当時小麦粉は統制品で手に入りにくい為、統制品ではない”こんにゃく”に目をつけそば粉とこんにゃく粉を混ぜて、うどんの様なものを作り、和風だしでうどんの様なものを試作し販売致しました。
 しかし、その後うどんは時間がたつとのびて美味しくないのと、腐敗が早く長持ちさせるにはと考えた末、うどんをあきらめ度々の試作の結果、かんすいを入れた黄色いラーメンにたどり着き、当社独自でその製造にのりだし、黄色いそばに和風だしという一見ミスマッチの商品が生まれました。
 これが”えきそば”の誕生です。