ファンタジーなど

基本的に、いろいろなことの変なとこに突っ込みます。

ヴィヴァーチェ 虹色のエイ あさのあつこ著 角川書店

2012-07-23 12:10:38 | SF
人類が宇宙に乗り出した未来を舞台としたファンタジーのシリーズものです。ただし、かなり悲惨な未来です。

宇宙には殖民目的ではなく、資源入手目的のようです。鉱物資源だけなら太陽系内の小惑星などで十分そうなんですが、それはおいといて。


では変なとこを

この小説の特色でしょうか。登場人物の年齢記述がほとんどありません。

低湿地のこのあたりには、年中霧が発生する(P5)としていますが、ここって国王も住まう市街地なんですけど・・・
間もなく晴れる(P5)、晴れてきたぞ(P17)とありますから、やはり霧の無い時間もあると。ステーションが見える(P19)とか、丘にそびえる宮殿(P28)や、とりまく山々が見える(P151)のもうなづけます。

さて、ステーションのドームが見えるとあり同じ平地にありそうな記述なのですが(P19)、ステーションから出ると坂を下る(P166)とあります。

ケンタウルス座αまでは4.22光年なので、往復約10年(P22)って、可能そうな数値ですが、こいぬ座プロキオンまでの11.4光年を5年で到達(P71)ってとこで、ファンタジーっぽくなりますが、エンジンの仕様は秘密。

P64:到着が十日も遅れれば、もう一度、順番を組み替えるためのプログラミングが必要:遅れが判明したところで、即組み換えしないといけません。ほっといて遊ばせてもいいです。
でもプログラミングをってのは古すぎます。40年以上昔でも、デ^-タ部分のカードを差し替えて実行し直せば組み直されるようになっていて、プログラミングし直すとは言いませんでした。

P72:エンジンを破壊して獲物を停止させ:壊しても慣性の法則で飛び続けます。海上の船なら海水の抵抗で、じきに停止しますけど、宇宙じゃね。海賊が奪った資源はどう売りさばく?販路が疑問です。というのも、この世界には、ひとつの王国しかない雰囲気なので・・・まあ、お話ですからここはスルーして。

P121:宇宙船の内外の消毒と清掃の話がでてきますが、乗員はフリーパスのようです。ところで、ロケットの大気圏突入時に、船外壁はものすごい高熱にさらされます。船外の消毒は不要ですよね。
いちいち地球表面から飛び立つって非効率すぎて採算とれないと思うんですが、これもスルーしとこう。

P150:キッズ(小型宇宙船)の液体燃料が液体窒素と水素って・・・・

電磁カート(P151)、原寸大の立体映像(P157)、映像レーダー(P184)、光子銃(P186)などサイエンスっぽいけど無理に造語しなくても・・・なお、宇宙船の場合、直下が映るってことは、当然上方(進行方向)、周囲(360度)の全方位が映らないとってことで、立体表示かそれぞれの分割表示かな?
ところで、スキッドは光速越えないっぽいからいいとして、光速越える船にレーダーは実意味になります。2巻目以降大丈夫かな?

P154:月のステーションに女をかこう:低重力下にいると骨がもろくなるってことを忘れていませんか。で、月に通うって、そんな壮大な無駄を・・・まあ、お話としてスルーしますが。

ヴィヴァーチェ号は・・・20年以上も前のこと(P80)、30年近くかかっちまったが(P159):出発して10年で戻ってきたので、数字はあってますね。惚れこんだのが出発時ってことで。ただし、前者の発言は、10年も経た船の性能を新造船の性能と同等に見なしているようで、ちょっと変。

P168:城の燃え方がオーバー。木造だったか?

P177:家を一軒ふっとばした。おかげで路地が広くなった:がれきは?

P182:フェンスにぶつかっていって、そのまま抜けられるフェンスって?

P184、P190:キッズの船内が、無重力対応にできていないような。シートベルトっぽいのくらいしませんか。

P185:キッズが垂直離着陸が可能って、平地に降りちゃうんだが・・・そこらじゅう火災にしちゃうぞって、ここは火災の最中だった。
なお、地面が硬くないと着陸脚が沈んで傾いて倒れたり、噴出口が塞がったりと二度と飛び立てないことに。


コメント
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