一兵士で終わらない異世界ライフ

２０１６年７月発行の異世界転生ものです。

剣と魔法と魔獣、魔人、獣人、妖精、さらにガンダム方式の魔導機械のファンタジーです。
（ただし、ガンダム式機械を作り出せる技術が存在しているようには見えないのも問題）

おもしろいです。

ただ、禁忌級魔術ゼロキュレスの設定が変です。

たくらみ開始から数年の記述がありますから、１億人殺戮の達成期限は緩いかもです。
忘れてはいけないのは、すべての生物は寿命があるということ。
６０年もあれば、平和には遠い異世界の人類＋獣人＋などは、ほぼすべてが入れ替わるということです。
１億人殺すというのですから、世界人口は１億人以上いるわけです。
ほっといても６０年もあれば１億人の死者数は達成するということです。
（地球なら、８０年もあれば７０億人の死者、概算でも１年と少しで１億人の死者がでるということです。）

さて、ところが、Ｐ２３３に、生を吸わずに殺すのはゼロキュレスに関係がないとあります。
男からは吸わないともありますから、男が戦闘ではいくら死のうが関係ないということになります。
対象は女だけとなりますが、兵士が殺したんではやっぱり関係ないとなっちゃいます。
戦争を起こす意味が薄れます。
（この条件だと、女だけでも１億人以上いないとです。）

てことは、ゼフィアンが単独で女だけ殺してまわるのが最速で、無駄が無いはず！
１億人の生を吸って殺すって、一人１秒としても地球時間で１万秒＝１１５７日＝３．１年。
不眠不休でこれって、ゼロキュレスとゼフィアンの設定がおかしいのです。

ついでに、
魔導機械を壊されただけで、撤退・諦めるってのも奇抜すぎです。
魔導機械が殺す人数は、ゼロキュレスに関係ないんですから。
魔導機械が無くとも男同士で戦争させておいて、背後に回って女の生を吸って回ればいいのです。
利用している国が滅びようとも関係ないという設定なんですから。