埼玉県の「 花と緑の振興センター緑化企画・振興担当」の方から、
次のような回答をいただきました。
お問い合わせありがとうございます。
フクジュソウの「長寿海」という品種については調べてみましたが、
情報を確認することができませんでした。
なお、当園において展示しておりますフクジュソウ「福寿海」に
おいての茎を見てみますと、茎が中空な茎とそうでない茎が混在
しており、このようなことから、この形質により品種の特定を行う
ことは難しいと考えられます。
ということです。
「福寿海」は、ミチノクフクジュソウとフクジュソウの交配種で
DNAが3倍体であることだけは明確になっています。
元になったミチノクフクジュソウとフクジュソウの品種などは不明の
ままです。
福寿海から品種を作るのも、タネで数を増やすのも結構難しいはず
です。DNAが3倍体ですから、この福寿海の花粉は使えません。
2倍体か4倍体の花粉を持って来て花粉付けしなければなりません
が、結実して芽が出て成長し花が咲くまでに至る確率は、他の植物
に倣うとかなり低いようです。一般の人が福寿海を増やそうとする
なら株分けしかないということです。生産者にとっては、都合が良い
品種ということになります。
茎が中空というのは、DNAが2倍体のミチノクフクジュソウの性質
で、茎が中空でない(中実というようです)のは、DNAが4倍体の
フクジュソウの性質です。
他にもミチノクフクジュソウとフクジュソウとの交配で作られたら
しい品種はいっぱいあるようです。
中空、中実のどっちも茎の中以外には区別が付かない花を付ける
ということは、ミチノクフクジュソウとフクジュソウの交配の結果の
基本の花は福寿海の花なんだろうと思われます。
「福寿海」の苗は、結構安価に売られていますので、ミチノクの何か
と、フクジュソウの何かで交配してタネを作って苗を育てて売って
いる可能性が高いです。(株分けだけなら、安くなりません。)
昭和以前の時代には、フクジュソウは一種類しか無いと思われて
いて、花そのもので分類して登録していたということが今の現状の
混乱の元になっているってことでしょう。さらに、フクジュソウも千重
咲きでないかぎりは交配に関与できるというのがあり、無限に品種
を作り出せるというのがあり、さらに輪をかけています。
(千重咲きは、シベの全部が花弁に変わってしまったものです。
千重咲き品種の中に、他の咲き方の花も混ぜて咲かせる「変化」、
「七変化」などもあり、これらは、千重で咲かなかった花はタネも
でき、そのタネから育ったものは、普通花から、劣った変化・七変
化、まともな変化・七変化までの何でもあるってことです。
まったく違う花も出てくる可能性もあります。株分けだけで出荷
して欲しいものですが、絶対に高価になりますから、実生も混ざ
るかと。劣ったバージョンが当たってしまう可能性も)
ついで:フクジュソウが4倍体ってことは2倍体からできたという
ことです。茎が中実、1茎に多数の花という特徴を持つのは、シコク
フクジュソウですが、四国を中心とした九州から広島辺までにしか
見つかっていません。大陸にある品種のどれかでしょうね。
おまけ:佐渡のフクジュソウは、他の地域とは少し毛色が違うよう
に思われます。検査されているんでしょうか。
次のような回答をいただきました。
お問い合わせありがとうございます。
フクジュソウの「長寿海」という品種については調べてみましたが、
情報を確認することができませんでした。
なお、当園において展示しておりますフクジュソウ「福寿海」に
おいての茎を見てみますと、茎が中空な茎とそうでない茎が混在
しており、このようなことから、この形質により品種の特定を行う
ことは難しいと考えられます。
ということです。
「福寿海」は、ミチノクフクジュソウとフクジュソウの交配種で
DNAが3倍体であることだけは明確になっています。
元になったミチノクフクジュソウとフクジュソウの品種などは不明の
ままです。
福寿海から品種を作るのも、タネで数を増やすのも結構難しいはず
です。DNAが3倍体ですから、この福寿海の花粉は使えません。
2倍体か4倍体の花粉を持って来て花粉付けしなければなりません
が、結実して芽が出て成長し花が咲くまでに至る確率は、他の植物
に倣うとかなり低いようです。一般の人が福寿海を増やそうとする
なら株分けしかないということです。生産者にとっては、都合が良い
品種ということになります。
茎が中空というのは、DNAが2倍体のミチノクフクジュソウの性質
で、茎が中空でない(中実というようです)のは、DNAが4倍体の
フクジュソウの性質です。
他にもミチノクフクジュソウとフクジュソウとの交配で作られたら
しい品種はいっぱいあるようです。
中空、中実のどっちも茎の中以外には区別が付かない花を付ける
ということは、ミチノクフクジュソウとフクジュソウの交配の結果の
基本の花は福寿海の花なんだろうと思われます。
「福寿海」の苗は、結構安価に売られていますので、ミチノクの何か
と、フクジュソウの何かで交配してタネを作って苗を育てて売って
いる可能性が高いです。(株分けだけなら、安くなりません。)
昭和以前の時代には、フクジュソウは一種類しか無いと思われて
いて、花そのもので分類して登録していたということが今の現状の
混乱の元になっているってことでしょう。さらに、フクジュソウも千重
咲きでないかぎりは交配に関与できるというのがあり、無限に品種
を作り出せるというのがあり、さらに輪をかけています。
(千重咲きは、シベの全部が花弁に変わってしまったものです。
千重咲き品種の中に、他の咲き方の花も混ぜて咲かせる「変化」、
「七変化」などもあり、これらは、千重で咲かなかった花はタネも
でき、そのタネから育ったものは、普通花から、劣った変化・七変
化、まともな変化・七変化までの何でもあるってことです。
まったく違う花も出てくる可能性もあります。株分けだけで出荷
して欲しいものですが、絶対に高価になりますから、実生も混ざ
るかと。劣ったバージョンが当たってしまう可能性も)
ついで:フクジュソウが4倍体ってことは2倍体からできたという
ことです。茎が中実、1茎に多数の花という特徴を持つのは、シコク
フクジュソウですが、四国を中心とした九州から広島辺までにしか
見つかっていません。大陸にある品種のどれかでしょうね。
おまけ:佐渡のフクジュソウは、他の地域とは少し毛色が違うよう
に思われます。検査されているんでしょうか。