ファンタジーなど

基本的に、いろいろなことの変なとこに突っ込みます。

福寿草の「福寿海」の続き

2020-03-27 16:52:20 | 日記
埼玉県の「 花と緑の振興センター緑化企画・振興担当」の方から、
次のような回答をいただきました。

 お問い合わせありがとうございます。
 フクジュソウの「長寿海」という品種については調べてみましたが、
情報を確認することができませんでした。
 なお、当園において展示しておりますフクジュソウ「福寿海」に
おいての茎を見てみますと、茎が中空な茎とそうでない茎が混在
しており、このようなことから、この形質により品種の特定を行う
ことは難しいと考えられます。

ということです。
「福寿海」は、ミチノクフクジュソウとフクジュソウの交配種で
DNAが3倍体であることだけは明確になっています。
元になったミチノクフクジュソウとフクジュソウの品種などは不明の
ままです。
福寿海から品種を作るのも、タネで数を増やすのも結構難しいはず
です。DNAが3倍体ですから、この福寿海の花粉は使えません。
2倍体か4倍体の花粉を持って来て花粉付けしなければなりません
が、結実して芽が出て成長し花が咲くまでに至る確率は、他の植物
に倣うとかなり低いようです。一般の人が福寿海を増やそうとする
なら株分けしかないということです。生産者にとっては、都合が良い
品種ということになります。

茎が中空というのは、DNAが2倍体のミチノクフクジュソウの性質
で、茎が中空でない(中実というようです)のは、DNAが4倍体の
フクジュソウの性質です。

他にもミチノクフクジュソウとフクジュソウとの交配で作られたら
しい品種はいっぱいあるようです。
中空、中実のどっちも茎の中以外には区別が付かない花を付ける
ということは、ミチノクフクジュソウとフクジュソウの交配の結果の
基本の花は福寿海の花なんだろうと思われます。
「福寿海」の苗は、結構安価に売られていますので、ミチノクの何か
と、フクジュソウの何かで交配してタネを作って苗を育てて売って
いる可能性が高いです。(株分けだけなら、安くなりません。)

昭和以前の時代には、フクジュソウは一種類しか無いと思われて
いて、花そのもので分類して登録していたということが今の現状の
混乱の元になっているってことでしょう。さらに、フクジュソウも千重
咲きでないかぎりは交配に関与できるというのがあり、無限に品種
を作り出せるというのがあり、さらに輪をかけています。
(千重咲きは、シベの全部が花弁に変わってしまったものです。
 千重咲き品種の中に、他の咲き方の花も混ぜて咲かせる「変化」、
 「七変化」などもあり、これらは、千重で咲かなかった花はタネも
 でき、そのタネから育ったものは、普通花から、劣った変化・七変
 化、まともな変化・七変化までの何でもあるってことです。
 まったく違う花も出てくる可能性もあります。株分けだけで出荷
 して欲しいものですが、絶対に高価になりますから、実生も混ざ
 るかと。劣ったバージョンが当たってしまう可能性も)

ついで:フクジュソウが4倍体ってことは2倍体からできたという
ことです。茎が中実、1茎に多数の花という特徴を持つのは、シコク
フクジュソウですが、四国を中心とした九州から広島辺までにしか
見つかっていません。大陸にある品種のどれかでしょうね。

おまけ:佐渡のフクジュソウは、他の地域とは少し毛色が違うよう
 に思われます。検査されているんでしょうか。
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福寿草 長寿海のこと

2020-03-24 21:13:51 | 日記
一昨年買った「長寿海」の茎は中空で、今期に買ったのは、茎は中実だった
というのは、前に書きました。

その後、「長寿海」は、ミチノクフクジュソウ(2倍体)とフクジュソウ(4倍体)との
雑種で、3倍体であるとの記事を見つけました。ただし、どっちが雄というのは
ありませんでしたし、茎を切ったらどうなっているという記述も見つけられま
せんでした。
交配した場合、確率的には、最低でも4種、実際には無限のバリエーションの
フクジュソウができるはずです。

最も、わかり易いのは、茎でしょう。実生の2年目に切ってみれば一目瞭然。
ミチノクの茎は中空、フクジュソウの茎は中実です。
雑種ならば、中空か中実かのどちらかになります。
どっちも「長寿海」の品種で通すというのは無理筋と思いますが・・・
 (茎で選別しても、先に述べた4種中の2種を切れただけです。)

 さらに言うと、ミチノクフクジュソウも、フクジュソウも標準花というのが
 ありません。見た目で全部違うのです。バリエーションは無限なのです。

 時間と共に花弁が伸びていきます。開花時に25mm程の直系で3重に
 見える花でも終わり間近で直系60mmあたりになると、重なりが減って
 一重の巨大化に見えるという種類もあるし、一重から八重・千重・丁字
 咲きまで同じ株になんでもありという種類もある変わった花なのです。
 困ったことに、株が肥大しかつ寒さに会わないと巨大花まで至らないと
 か、白花や、紅花にならないとか、芸をしないとかクセのあるすぎる花
 なのです。

 ついでを言うと基本が黄色しかない花です。白花も紅も赤も緑も、すべ
 てが黄色です。条件が整わないと全部が黄色で咲きます。黄色から逃げ
 れていないのです。一年草の赤花の福寿草や2色以上の模様のあるも
 のがあります。今の福寿草に取り入れられたら革命です。
 ただし、マイナーですから、賞は期待出きません。

通常の記事では、3倍体はタネができないと書かれていますが、3倍体の他の
植物の例を引くと、2倍体の花粉を使うと、タネができる可能性があるようです。
 3倍体の花粉は、花粉管を発芽する能力が無いため、授粉能力が無いという
 ことのようです。なので、2倍体、4倍体の花粉ならば花粉管を伸ばすので
 後はメス次第と。
 (花粉も正しく減数分裂して2と1に分裂するなら、どちらも花粉管を伸ばせ
  そうなのですが。3倍体の花粉って、減数分裂できない異常なのか?
  ー正しく減数分裂できる確率がゼロでないなら、タネができる確率
   もでてきます。
   3倍体のヒガンバナでタネができることも確認できているようです、ただ
   し、発芽する確認はできていないようですが、自然にこれだけあれば、
   確率ゼロではないと言えるように思います。九州に2倍体が発見された
   と言っても、交配に九州は遠すぎますから。
  メスの方は減数分裂できて2と1になるようなので、2倍体、4倍体の花粉
  があればタネができる道があります。)

2倍体なのは、ミチノクフクジュソウ、キタミフウジュソウ、シコクフクジュソウです。

 種類としてのフクジュソウは4倍体だそうです。なので、フクジュソウと他の
 種類との一次雑種は3倍体になるのです。
 3倍体のメスと4倍体の花粉でタネができるかという記事は見つけられま
 せんでした。
 でも、3倍体のメス方で2と1つまり、4倍体の半分のメスと2倍体の半分の
 メスができるなら、4倍体の半分のメスは、2倍体と4倍体の花粉とでタネが
 できる可能性が、2倍体の半分のメスは2倍体の半分のオスとタネができる
 という可能性が残っています。

ということは、できるタネで成長した植物は、別種の植物になるということです。
つまり、上の場合、少なくとも、3種類x2の種類が発生するのです。
ただし、全部が成長できる保証はありません。

埼玉県のHPに「長寿海」の記事があり、3倍体であることも書いてありました。
で、茎を切ったら中空ですか、中実ですかの質問を出してみました。
住所氏名電話なども書かされましたが、回答があったらいいな~
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ミチノクフクジュソウの名で売られているのは普通のフクジュソウ

2020-03-16 12:59:04 | 日記
タイトルを和名で書くと奇妙です。
東邦植物園のホームページの豆知識に書いてありました。
内容は以下の通りです:

一般に出回っている「ミチノクフクジュソウ」は、東北産ではなく
ほとんど北海道日高産のラモサ種のようです。上記4種に分類
される以前から「ミチノクフクジュソウ」と言う名称で販売されて
いたため混同が生じていると言うことです。

ラモサ種とは、和名フクジュソウ(エダウチフクジュソウ)の
英語名アドニス・ラモサの略称です。
分類した先生が商品名までは知らずに名付けてしまったために
起きた混乱のようです。

販売する側も一言付けておいて欲しいところです。
分類名のミチノクフクジュソウの代表花が欲しくて買ったの
ですから。

まあ、50年前に買って今もあり、ずっとフクジュソウと思い込んで
いたのが、実はミチノクフクジュソウであったというのが笑えます
けど。
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福寿草問題の続き 福寿海のこと

2020-03-15 23:45:14 | 日記
フクジュソウの中には。ミチノクフクジュソウと交配しまくって、
おかしくなったのが、いっぱいありそうです。

フクジュソウの定番みたいに売られている「福寿海」という
品種で問題がありました。

2年前の冬にタキイ種苗から買ったのですが、花が咲かないうちに芽が
枯れて、新芽が出て復活はしたものの勢いが全く無いので、昨年冬、
もう一度買い直したわけです。
2年前のは、今年も芽が出たものの花芽は無く、どうも枯れるようです。
枯れた後に復活できるかどうかは、不明です。
昨年冬に買ったのは4芽がダメになり、1芽は、咲いて葉を広げています
から1芽だけは、大丈夫でしょう。

さて、2年前のでダメになりかけた茎を切ってみました。中空です。
つまりミチノク系です。
それではと、昨年のも切ってみました。こっちは、詰まっています。
つまり、ミチノク系とは言えないものです。多分、こっちが本物の
「福寿海」でしょう。

フクジュソウとミチノクフクジュソウを交配してできたのが福寿海だと
しても、中空と中実のどっちもが福寿海になるはずがありません。
これは、生産者が実生で苗を作っているために起きている事故だと
思います。

ミチノクの性格がでている方は、極端に弱いと思います。
(タキイは、苗を土の代用の粉で包んで出荷してきます。生育した
 ポットのままで出荷してくれれば、芽が枯れるという事故は減ると
 思います。)
苗の生産者は、花芽が付いたのを確認しただけで出荷しているという
ことでしょう。
生産者どの、花を確認してからの出荷ができないのであれば、せめて
苗の内に茎を切って確認して下さい。事故のいくらかは減ります。

おっと、「白寿」として植えたところに咲いた花も生産者が手違いで
ミチノク系に交配されてできてしまった可能性が大きいってことだ。
「白寿」もタキイから買ったぞ!
我が家に、下の花の元になりそうな品種も無いから。最大の花は
直系が64mmあります。


 我が家にあったのは、ミチノクフクジュソウ、ミチノク系のニセ?撫子、
 白宝、秩父紅、紅撫子、直系53mm程度までの花しか咲かないから
 ニセモノだろうの秩父真紅、黒羽フクジュソウ(中輪の花)、三段咲、
 金鵄(キンシ)だけです。
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福寿草の意外

2020-03-13 22:13:46 | 日記
我が家の五〇年前からの福寿草、茎を切ってみたら中空でした。
ミチノクフクジュソウだったのです。市中の古いお墓に自生しているという記事も
あります。50年前の花市には、数十軒以上の花売りがいましたので、近所の人が持ち
込んで売っていたのでしょう。


ついでのビックリもいっぱい。

1:平成16年頃の花市で「撫子」として買った黄花の福寿草。茎を切ってみたら中空
でした。ミチノク系なので、「撫子」ではないのです。ミチノク系の「大和撫子」ほどの
ナデシコ花でもありません。「紅撫子」と比べると、変だなと感じるのも当然でした。
(下方に1輪写っている白花は、「白宝」です。)


2:平成23年頃購入の「白宝」は、庭で咲いており、茎の中は詰まっています。
今回「爪折笠」とセットになっていた「白宝」。花弁に褐色のスジが入っていた上、
白色化しません。茎を切ってみたら、なんと中空。「白宝」ではなかったのです。

3:平成23年頃「白宝」と一緒に買った「白寿」。買った時から、芽が枯れるなどの
事故が続き花が咲けずにいましたが、昨年、黄花の三重ほどの小花が咲き、今年
直系59~64mmの大輪になりました。
小花の内は三重位ですが、大きくなるにつれて一重になります。
茎を切ってみたら中空ですからミチノク系です。
実生が育って入れ替わったようです。


4:「ミチノクフクジュソウ」として取り寄せた2株。なんと、茎を切ってみたら、詰まって
いました。ただの「フクジュソウ」だったのです。


5:今年、「大和」として買った福寿草。茎を切ってみたら中空です。ミチノク系です。
これについては、種の記述情報が見つからなかったので、疑問だけ。

福寿草は、「フクジュソウ」、「ミチノクフクジュソウ」、「キタミフクジュソウ」、
「シコクフクジュソウ」の4種に分類されています。
後者の2つは、1種、1品種のようです。(エゾフクジュソウというのを買いました。
エゾだからキタミかもと期待しましたが、茎は中空ですからミチノクフクジュソウ
だったのです。追記:エゾフクジュソウの品種を訂正しました)
前者の2種は、いろいろな品種ができています。昭和時代に絶えた品種がかなり
あるそうで、掛け合わせで再現したものも多いそうです。多年草なので、株分け
だけして売るのが正しいのでしょうが、株があまり増えません。1の「ウソ撫子」も、
一緒に買った「紅撫子」も、16年以上経過していますが、20芽前後です。
2の「白宝」は意外に増えていますが、それでも30芽ほどです。
暖かい地域だと、もっと増えやるんでしょうけど。

実生だと、早くて咲くのに4年掛かるそうですが、咲いた花を確認できたら翌年は
売れるわけですから実生に頼りたくなるのもわかります。

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