澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

「台北二二八紀念館」再訪

2011年09月28日 15時00分30秒 | 台湾

 9月25日、夕方の出発を待つ間に、「台北二二八紀念館」に出かけた。ここには、過去二回訪れているが、今回は一新された展示を見るのが目的だった。

 
 
 (二二八紀念館=旧・台北放送局)       (紀念館・表庭の犠牲者碑)

 ここに改めて記す必要はないのかも知れないが、「二二八紀念館」は、1947年2月28日、日本敗戦後の台湾にやってきた中国国民党軍隊が行った台湾人大虐殺事件=「二二八事件」を記念するために設けられた。台湾全土の2万人以上もの指導者層、知識人が、中国国民党軍によって何の法手続も経ないまま虐殺された。蒋介石の「流亡」政権は、この大虐殺事件を45年以上にも渡って「封印」した。この事件を公に語ることも、批判することも、全く許されなかった。この事件が公になるのは、李登輝氏が政治舞台に登場する1990年代になってからである。

 今回入手した冊子「台北二二八記念館の常設展示特集」(日本語版 2011年2月 台北市政府文化局編)の裏表紙には、次のような印象的な一文が記されている。

「写真の中で話をするのは白髪の人、実際に語るのは黒髪の人の物語
ずうっと沈黙して40年…
今なお涙が滲んでくる 消えると思っていた歴史は 隠すことしかできない
悲しみのあまり 果てしない恐怖に埋もれている
白色テロは二二八受難の家族を孤立させた 
今も記憶に残る、止まったままの一家団欒の夢」


(「台北二二八記念館の常設展示特集」2011.2 台北市政府文化局編)


 (紀念館内部の展示)
(「時代交替」の展示)

 
新しい展示がどのように変わったか。これは「歴史評価」の問題でもあり、政治の問題でもある。政権が民主進歩党から中国国民党に変わった後、初めて展示が一新されるのだから、その内容に注目が集まらないはずはない。
 前回、旧展示をみたとき、日本語で解説をしてくださった蕭錦文(しょう きんぶん)さんが、熱心に説明してくださったのが、次の絵だった。


(河畔で台湾人の手首に穴を開け数珠繋ぎにし、銃殺する中国国民党軍兵士)

 蕭錦文さんは、映画「台湾人生」※(2010年 酒井充子監督)にも登場している。映画の予告編に、その映像がある。
→→ 
http://www.taiwan-jinsei.com/  (「台湾人生」予告編)

 彼は、上記の衝撃的な絵は、国民党軍兵士の制服が実際にはボロボロだったのを除けば、実際にあった出来事だと私に断言した。「祖国」「同胞」であるはずの中国国民党が、あまりにも残虐で前近代的な連中であることを知らされたのが、この事件だった。今なお、台湾に残る「親日感情」は、日本統治時代が台湾の近代化に寄与した時代であったことを、台湾の人々が覚えていてくれるからに他ならない。
 今回の新しい展示にこの絵がのこされているだろうか、と疑念が拭えなかったが、確かにきちんと展示されていた。ただし、従来の展示と比較してみると、次のような傾向が目立つように思えた。

①日本統治時代の記述、台湾総督府の役割に関する記述が、大幅に縮小された。
②中華民国政府及び蒋介石総統の正統性を明示する。
③その上で、台湾人虐殺の悲劇を国際的な悲劇のひとつ(他にはアウシュビッツ)として位置づける。

 
 これまで「二二八紀念館」を訪れると、入り口にはご老人たちがいて「日本から来たのか?」と流暢な日本語で声をかけてくれた。戦前はこうだったと親しげに話してくれたのだが、今回は誰もいなかった。日曜日だったためか、時間がさらに過ぎ去ってしまったためか…。台湾の日本語世代は、消えつつあるのだなと思わざるをえなかった。

 そういえば、新展示では、日本語解説用のレシーバを貸し出してくれて、蕭錦文さんのようなボランティア解説員は、誰もいなかった。(レシーバを借りるには、パスポートが必要!!)受付の女性は英語しかできないという。そこで、 私がお会いしたことのある蕭錦文さん、陳萬益さんという二人のボランティア解説員の消息を訊いてみた。そうしたら、何ともうひとりの女性が、陳萬益さんに電話をしてくださった。陳さんはすこぶるお元気で、「今から行くよ!」と言ってくださったのだが、時間がなかったので諦めた。
蕭錦文さんも相変わらずお元気で、時折紀念館に勤務しているようだ。それにしても、こういう親切な対応。他の外国ではこんなことはありえない…と思った。

 「二二八紀念館」を出た後は、旧・台湾総督府、台湾銀行、台湾博物館などの周囲を散歩。お定まりのコースになったが、偉容を誇る総統府(=旧・台湾総督府)の建物は、光線の具合で、毎回写真のイメージが変わる。それにしても、素晴らしい建築だ。同じような歴史遺産を”爆破”した国もあるのだから、台湾が今もなお、日本統治時代の建物を活用、あるいは保存してくれているのには、感謝するほかはない。


(台湾大学医院=旧・台北帝国大学医学部病院)


(中華民国総統府=旧・台湾総督府)


礁渓(しょうけい)~日帰り温泉旅行 in 台湾

2011年09月28日 09時12分51秒 | 台湾

 9月23日、台北から日帰りで礁渓(しょうけい)に出かけた。礁渓は、宜蘭(ぎらん)の手前にある温泉町。日本統治時代(1895-1945)に温泉で栄えた町でもある。

 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A4%81%E6%B8%93%E6%B8%A9%E6%B3%89

※   (首都客運バスの切符)

 台北MRTの「市政府」駅を降りると、1階にバス・ステーションがある。そこで「首都客運」バスの「礁渓」行きチケット(上記写真)を購入。驚くのは、チケットの安さ。高速道路を利用して約1時間の距離なのに90元(日本円で約250円)。しかも、バスは横3列(左2+右1)のリクライニングシートで、日本の観光バスと何ら遜色はない。
 木曜日の午前中だったので、バスは中高年の女性や、小さな子どもを連れたお母さんが多かった。客のマナーはすこぶるいい。

 多くのトンネルと山間地を抜けて約50分で礁渓の町に到着。 
(バス停のある大通り)

 バス停から信号を二つ戻って右折すると、台湾鉄道の「礁渓」駅。駅舎には、日本の鉄道の面影があるので、たぶん、日本統治時代の建物だろう。

(礁渓駅と広場の「足湯」)

 駅前広場のすぐ近くにある「川湯温泉養生館」が目指すところ。ここには、個室の家族風呂があり、水着着用でなくても利用できる。料金は、1時間300元(約800円)。ひとりあたり400円になるから、日本の銭湯と同じくらいか。

(川湯温泉養生館)

 (家族風呂の浴槽)

 家族風呂の中は、かなり古いという感じだが、清潔感はある。部屋にはひとつ窓があって、外を見ると屋内温泉プールになっていて、水着を着た中高年の人たちが談笑していた。湯量は豊富で、ぬるめのお湯でゆったりと浸かった。お湯は無味無臭で、特徴といったものはない。だが、お湯から出た後ずっと、身体が温まっているのを感じた。そこで、温泉を出てから、かき氷屋さんに直行。いろいろトッピングをして、二人で食べたが、それでも110円くらいだった。


(礁渓警察前のかき氷店)        (バス停近くにある公園の足湯)

 お腹がすいたので、餃子店に入る。餃子というのは、台湾料理ではない。ビーフンなどの麺類を出す「小吃」店の方が美味いのではと言ったが、連れ合いは餃子を食べると言う。

(手作りが美味しかった餃子の店)

 メニューは、鍋貼(焼き餃子)と水餃子、それに3種類のスープのみ。餃子の餡には、肉、野菜のみ、海鮮など8種類くらいのバリエーションがあって、ひとつずつから注文できる。私たちは、4種類の餃子を計20個、海苔が香ばしいスープ、酸辛湯(スープ)を注文した。全部で、750円くらいだった。

 街を散策すると、温泉卵まで売っている。日本のどこかの温泉町にいるような雰囲気。土産店では、名物の牛舌餅、葱(ねぎ)餅、それに金柑の砂糖漬けを買った。帰りのバス停では、葱焼きの屋台が出ていたので、迷わず買った。これも葱が香ばしく、とても美味だった。

(温泉卵もある…)
 
 一般に台湾旅行というと、台北周辺ばかり。故宮博物院も結構だが、あれは中国大陸からの運搬物。本当の台湾は、台北から外れた地方にある。特に東台湾は、日本人にとって郷愁を覚える土地であるようだ。台湾の交通網は、日本と全く変わらないほど、正確・安全なので、このように簡単に日帰り旅行が出来る。興味のある方は、ぜひ試していただきたい。

 
 
 


映画「セデック・バレ」(霧社事件)

2011年09月20日 12時55分27秒 | 台湾

 魏徳聖監督の映画「セデック・バレ」が完成した。魏監督と言えば、「海角七号」。台湾映画史上最大のヒット作となったこの作品は、日本と台湾の歴史的絆を描いた。ところが、新作の「セディック・バレ」は、日本統治時代に発生した原住民の反乱事件をテーマとしたものなので、どういう作品に仕上がるか注目を集めていた。

 映画「一八九五乙未」を見ても分かるが、台湾人(=本省人)の作る映画は、反日プロパガンダでは全くない。台湾を領有することになった日本人の意気込みや苦悩が描かれていて、歴史に興味がある日本人が見れば、感動ものの映画である。

→→「セデック・バレ」の予告編 
http://www.youtube.com/watch?v=OVDqI-STFRg

 たぶん、この「セデック・バレ」も同じような映画となっていると思われる。
 台湾在住で、日本統治時代の歴史に詳しい片倉桂史氏が、「台湾の声」に次のようなレポートを載せているので、ここに転載したい。


「片倉佳史の台湾便り 」より転載 



映画「セデック・バレ」が公開されています

 すでに9日から前編が公開になっていますが、映画「セデック・バレ」の特別試写会にお招きいただきました。映画「海角7号」で知られる魏徳聖監督が手がけた作品で、前編と後編を合わせると、たっぷり4時間半という大作です。

 この映画は霧社事件をテーマにており、セデック族(現地ではセイダッカとかサジェクなどという発音もあります)が歩んだ運命を描いています。霧社事件は時代によって様々な思惑が絡み合い、なかなか真実像に近づくことができません。現地を訪ね、古老の証言を集めて回っても、全体像、そしてその根底に流れているものに触れることは非常に難しいという現実があります。

 この作品は「部族の尊厳とは何か」を主軸に置き、セデックの伝統文化や当時の世相、そして統治者として君臨した日本との関わりなど、これらをセデック族の視点から描いています。印象としては「日本人とセデック族の闘争」という構図を抱きがちですが、それよりはむしろ、「文化」や「伝統」に「近代世界」が接触した際に起こる葛藤と悲劇、これをメインに描いているように感じました。

 また、台詞の大部分はセデック語です。台湾のドラマや映画はこういった時に北京語を話していたり(北京語は戦後に中華民国政府が制定したもので台湾の土着言語ではない)、間違いの多いへんな日本語が入っていたりすることが多いのですが、この映画では「眉渓(びけい)」という川の名前を日本人がなぜか北京語で発音しているという点以外、あまり気になるところはありません。こういった部分からもわかるように、スタッフが史実(事実)の探究に注いでいるこだわりと努力には誠意を感じます。

 映像も素晴らしく、カメラワークや俳優さんたちにも惹かれました。特にモーナルダオ役の林慶台氏は迫真の演技には注目です!
http://www.elle.com.tw/entertainment/news/seediq-bale-this-summer/node_867847/(img)/3

 ただ、不安要素というものも挙げられます。まず、霧社事件について、それなりの知識を持っていないとストーリーを理解できないのでは?というもの。映画の中にはほとんど解説らしきものがありません。霧社近辺の集落名と位置関係、そして対立の構図、干卓萬(かんたばん)事件、第二霧社事件の概要、凶蕃と味方蕃の関係、霧社事件後の原住民族社会など、個人的にはこういった知識が必要な気がしています。また、殺戮シーンが多く、リアルな描写が多いことをお知りおきください。前編は9月9日から、後編が9月30日からとなっています。

http://www.crown.com.tw/crown100/06Jun/417030.html
↑ 詳細はこちら
http://www.wretch.cc/blog/seediq1930
↑ オフィシャルブログはこちら
http://ladym64.exblog.jp/
↑ 石野真理のブログでも試写会の印象を書いています


池上彰の現代史講義 「中国と台湾の対立」

2011年09月14日 04時47分27秒 | 台湾

 9月12日、BSジャパンで放送された「池上彰の現代史講義」(第4回)、「中国と台湾の対立」は、とても見応えのある内容だった。

 この番組は、信州大学経済学部における正規授業「現代史基礎」をそのまま放送するもの。

 受講する学生は、二十歳前後だろうから、中国と台湾の対立と言われても、同時代としての実感はないだろう。
 池上氏は、たぶん、そのことを考慮して、「何故、東日本大震災に対して台湾から200億円以上もの巨額な義援金が寄せられたのだろう」という問いから授業を始めた。それは「何故、台湾人は親日的なのか?」という問いに繋がり、日本と台湾、中国と台湾の関係に進んでいく。

 以前民放番組の中で、池上氏は「中国と台湾」について話したことがある。このときは、「李登輝友の会」など親台湾派と目される団体からクレームが付いた。私が見た限りでは、25分程度の枠の中でよくまとめた内容だと思ったのだが、専門的な人達からはいろいろなクレームも来たようだ。
 中国と台湾の関係について講義をするのならば、私は、次のようなポイントがあると考えている。

1 「ひとつの中国」を巡る中国共産党と中国国民党の抗争
2 日本統治時代の台湾に対する評価
3 台湾人の立場から見た「中華民国」体制
4 「中華民国」と「中華人民共和国」 
5 民主主義国家・台湾と独裁国家・中国

 この講義をつぶさに見てみると、どの点についても万遍なく目配りが行き届いている感じがする。
 1については、満州人の征服王朝である清朝を倒した辛亥革命そのものが、「ひとつの中国」というイデオロギーを創りだしたという点。「中国はひとつであらねばならない」という強迫観念が、現在まで続く中共(’=中国共産党)と国民党との抗争を産みだした。
 2の「日本統治時代」の評価については、「近代化への寄与」という点で高い評価を下している。これは、一般のTV番組などでは、ごく控えめに語られるに過ぎない。「植民地は悪だ」という固定観念があるから、日本統治時代の実相を検証したりはしないのだ。数少ない例外がNHKの「アジアの”一等国”」だったが、それは台湾の日本語世代からも批判が出るほどの偏向番組だった。ここで池上氏が「台湾人が親日的」である理由として、日本統治時代が台湾社会の発展・向上に寄与した時代であったことを指摘したのは高く評価する。古巣・NHKは、その正反対のことを「アジアの”一等国”」でやったのだから…。
 3に関しては、「二二八事件」の経緯、その本質を的確に学生に説明していた。この事件を素通りするのでは、台湾人の心情が分からないはずだが、池上氏はきちんと押さえていた。
 4及び5については、李登輝総統以降の台湾政治を詳しく説明して、共産党一党独裁の中国と対比させた。台湾独立を目指す民進党(民主進歩党)の成立にも触れて、陳水扁・前総統の「政治裁判」にも言及した。その上で、来年の馬英九vs.蔡英文の台湾総統選挙にも触れた。
 ほかにも、「本省人と外省人」など、分かりやすく説明していた。

 台湾に詳しい知人にこの番組の感想を聞いてみたら、概ね満足だったようだ。NHKや民放番組では、決して話すことが出来ない池上氏自身の歴史認識を知ることができたのもよかった。

 最後にどうしても書いておきたいのは、日本の大学教授の中で、自分の授業をすべてTV番組で公開出来る人が、どれだけいるのか、ということだ。
 「放送大学」というのがあるが、あれはスタジオで編集された映像であり、教授のひととなりがわかるエピソードやジョークなどが一切カットされている。あまり人間味のない授業なのだ。
 親しみやすく、分かりやすく受講者に伝えるという点で、池上彰・信州大学特任教授による講義は、最高!! と言っておこう。

 


 

 

 

 


もう自己弁護を始めた菅直人と「民難の地・フクシマ」を叫ぶ姜尚中

2011年09月11日 11時11分59秒 | 政治

 今日、大震災から6ヶ月を迎えた。TVでは、特集番組が組まれ、「震災復興」「被災地支援」のオンパレード。

 福島原発事故を巡って、二人のカンさんが発言をしている。
 
 (「参加」民主主義だってさ!)

 ひとりは、前総理の菅直人。辞職して間もないのに、もう個人インタビューを受けるようになり、原発事故に関して自分がいかに正しかったのかを主張している。さきほどのTVインタビューでは、東京電力を批判するのはまだ理解できるにしても、原子力保安院をクソミソに言うのには驚かされた。

 フジテレビ平井解説委員が「原子力保安院の上司は総理大臣。普通、会社で上司が部下を罵るというのは聞いたことがない」として、菅・前首相の人格に疑問を投げかけていた。
 原発事故当初、菅は狼狽し、周囲に当たり散らしたと伝えられる。そんななか、財界関係者が「首相は、このままでは東日本が壊滅すると言っている」と漏らし、原発事故の状況がマスメディアの報道以上に悪いのではないかという憶測を生んだ。
 首相辞任後の菅は、自ら当時の状況を積極的に語りだし、東日本壊滅の可能性があったと言及している。だが、全ての話が、我田引水、他者の批判、自画自賛では、誰も真に受けないだろう。ここにも、菅直人という人の人間性、あえて言えば異常で歪んだ性格がよく出ている。

 
 もうひとりのカンさんは、「在日の星」姜尚中・東大教授。在日外国人の指紋押捺拒否運動で名を売り、国際基督教大学の準教授ポストを手に入れた。その後、「私大出身」「在日外国人」というハンディ(?)を乗り越えて、大学の中の大学・東京大学の教授ポストを射止めた。もっとも、姜が「在日」であることを積極的に”売りもの”にしていて、それを出世の手段とした使った側面も十分考慮すべきだろう。
 この人、東大教授の座に納まってからは、マスメディアに露出せず、静かに研究を続けるのかと思っていたら、「日曜美術館」(NHKテレビ)の司会という「アルバイト」までに手を染めるようになった。今や、年収2億円とか噂され、ベンツで東大に通う身分になったとか…。

 (ベンツに乗った金満家・姜東大教授)

 今日、姜尚中はテレビ朝日系の番組で福島の被災地レポーターの”アルバイト”をしていた。そこにつけられたタイトルが、「民難の地・福島を行く」だった。
 姜によれば、福島は「国難」ではなく、”民難”の地だという。菅の常套句は「参加民主主義」だったが、両者に共通するのは「市民」を国、あるいは国家の上位に置くという点だ。姜は、福島の災難を「国難」ではなく、”民”が忌まわしき国家権力によって被害を被っている”民難”だとする。国と市民を対置、対立させて後者を誉めそやすのは、「朝日」「岩波書店」などの常套手段だ。

 番組の後半で、夕陽を背景に姜センセイの横顔シルエットが大写しになった。60歳を超えて、このナルシストぶり。いくら母国が「見かけが100%の国」だと言っても、ここは日本。韓流スター気取りの映像はいかがなものか。
 
 両方のカンさんに共通するのは、「市民主義」の看板に隠れた黒い権力欲、人を人とも思わない出世主義といったところか。
 こういう詐欺師のような連中にコロリと騙されてしまう日本人とは、一体、どういう人達なのだろうか。中高年のオバサン、それとも貴方?

 

 


ニガウリのグリーン・カーテン

2011年09月09日 13時05分40秒 | hobby

 この夏はグリーン・カーテンがもてはやされた。
 毎年育てているニガウリだが、私も初めてニガウリのグリーン・カーテンを作ってみた。

 4月末、プランターに種を植え、5月下旬に露地に移植した。昨年、白ニガウリの種をいただいたので、今年も白ニガウリを中心に苗を育てた。
 だが、意外であり残念だったのは、白ニガウリは全く生育せず、すべて普通の緑色ニガウリしか実らなかったことだ。

 それでも、ニガウリの生命力は大したものだ。先端が二階の屋根にまで届いたのには、驚かされた。
 秋めいてくると、ニガウリは必至に子孫を残そうとして、蔓の先端部分に実をつけていく。思いがけないところに、真っ赤な種を露出させた、真っ黄色のニガウリが見つかる。

 また、来年、同じようにニガウリの生長を見守れる夏がくればいいと思う。

(グリーン・カーテン作りに挑戦)

(二階の窓からニガウリが…)

(二階の窓の外に実ったニガウリ)

(屋根まで伸びた蔓)

 
 

 


池上彰「現代史講義」が面白い!

2011年09月06日 11時18分11秒 | 歴史

 9月4日(日)から始まった「池上彰の現代史講義~歴史を学べばニュースが分かる」(BSジャパン 全14回)の第1・2回を見た。

 NHKや民放の番組では、視聴者のレベル、スポンサーへの配慮など、さまざまな制約条件があって、複雑な政治問題では、さすがの池上さんも口を濁す場面がしばしば見られた。
 この番組は、池上彰氏が信州大学経済学部の特任教授として行った「現代史基礎」という科目を収録したもの。正規の授業そのものなので、池上教授の個人的意見もふんだんに盛り込まれていて、興味深い内容になっている。
 きょうは「ベルリンの壁」だったが、同種の授業を大昔の学生時代(国際政治史)と、昨年、聴講生として受けた科目(国際関係論)でも聴いた。それらと比較すると、池上教授は話が上手で、とても分かりやすい授業だった。さすがTV育ちという感じだ。

 9月12日(月)午後9時からは「中国と台湾の対立」というテーマで放送される予定だが、実は同じテーマでテレビ東京が一般番組を放送したことがある。もちろん、そのときも池上彰氏の番組だった。それに対する反響は、あまりよろしくはなかったので、今度の講義では池上教授の個人的意見が十分に聴けるだろうと期待している。

 (信州大学経済学部での講義風景)

 

【番組HPより引用】
 
ジャーナリストの池上彰の生まれ故郷は、実は信州・松本なのです。池上彰は信州大学経済学部(松本キャンパス)で、学生たちに現代史を教えます。
 第二次世界大戦以後の現代史を、中学・高校で深く学ぶことがなかったと言う人は多いはずです。池上彰は言います。「今、世界中で起こっている出来事をニュースで見るとき、現代史の基礎を知っておくと、よくわかるし、興味深く見ることが出来るのですよ」。
 番組では、この池上講義に、テレビ東京報道局のニュース映像と「20世紀の記録映像」を加えて、よりビジュアルな番組を目標に、視聴者に歴史を楽しんでもらえる番組に仕上げます。歴史を学べて、楽しめるあっという間の二時間番組です。

 「中東ジャスミン革命」「朝鮮半島の緊迫化」など・・・様々な国際ニュースに触れるそんな時、中学・高校時代の教科書を読みかえして、時代背景を知っておけば、もっと面白くなります。でも「そんな暇はありません!」という方は、この番組をご覧下さい。ジャーナリスト・池上彰のやさしい言葉で語りかける講義で、楽しく理解出来ます。これまで「現代史」の現場を取材してきた池上彰の臨場感あふれる解説で、『歴史の醍醐味』を皆さんにお伝えします。
【出演者】 講師・・・池上彰
(信州大学経済学部特任教授)
助手・・・大江麻理子(テレビ東京アナウンサー)
 

放送日 放送時間(2時間) 番組内容

  • 9月4日(日) 夜8時 チェルノブイリからフクシマヘ 
  • 9月5日(月) 夜9時 東西冷戦とベルリンの壁崩壊 
  • 9月11日(日) 夜8時 ソ連の誕生と崩壊
  • 9月12日(月) 夜9時 中国と台湾の対立
  • 9月19日(月) 夜9時 朝鮮戦争とその後
  • 9月25日(日) 夜8時 中東戦争とその後
  • 9月26日(月) 夜9時 ベトナム戦争と日本
  • 10月2日(日) 夜9時 カンボジアの悲劇
  • 10月3日(月) 夜9時 キューバ危機と核開発競争
  • 10月9日(日) 夜9時 中国 大躍進政策と文化大革命
  • 10月10日(月) 夜9時 中国 天安門広場が血に染まった
  • 10月16日(日) 夜9時 石油が武器になった
  • 10月17日(月) 夜9時 ひとつのヨーロッパへの夢
  • 10月23日(日) 夜9時 9.11 そしてイラクとアフガニスタン

  • NHKの「人肉食った日本兵」表現に捏造疑惑 

    2011年09月05日 17時30分37秒 | マスメディア

     「週刊ポスト」最新号が、「NHKの「人肉食った日本兵」表現に捏造疑惑」という記事を掲載。
     NHKは、あの悪名高い「プロジェクトJAPAN」で「アジアの”一等国”」など数々の偏向番組を放送した。この「週刊ポスト」の記事で分かるのは、NHKのドキュメンタリー番組が明らかにセンセーショナリズムに惰していることだ。
     「制作はNHKと制作会社が共同で行なっているので、NHK側が制作会社に『人肉食の証言を取りたい』と要求したのかもしれない」とか。

     最近のNHKは、平気で捏造番組を作るので、眉に唾して見た方が良いようだ。     
     

    NHKの「人肉食った日本兵」表現に捏造疑惑 NHKは否定

    NHKは年間7000億円近い受信料を集める世界最大規模の放送局である。それでも飽き足らず、ワンセグ携帯やテレビ視聴できるパソコンからも受信料を取ろうとする。さすが資金も潤沢で、社員の給料、福利厚生は日本企業のトップレベルである。ならば、それに見合った番組と、高いモラルを見せてもらいたい。社を挙げて取り組む「国家的プロジェクト」に浮上した重大疑惑に、天下の公共放送はどう答えるか。

    まずは、疑惑の放送内容を紹介する。この番組は2009年にBS-hiと総合テレビで放映され、今年8月には総集編が放映されている。

    ニューギニアの激戦地に派遣されたAさん(92=放送当時、放送では実名)が、日本軍による「人肉食」を告白する衝撃的な場面である。

    〈まあ、兵隊さんは友軍(日本軍)がね、死ぬでしょう。死ぬと埋めるんだよね。友軍を埋めて、それでもさ、そのまま部隊をそこからどっかへ移動するでしょう。このまま移動するのはもったいないというんで、その友軍の肉を、土を少しかけて置いといてさ、それから取っちゃってな、それで肉を切って食べてきたんだ〉

    Aさんはさらに、死んだら腐ってしまうから、仕方ないのだと話す。それに対し、女性スタッフの声でこんな質問が挿入される。

    〈すごい、抵抗感とかもあったんじゃないですか?〉

    Aさんが答える。
    〈そら、あったね。あったけども、体力がなくて(食べ物が)欲しいんだから。食べたいというね、その食欲っちゅうかな、食べようという欲望のほうが多いんだね、生きるためには。生きるためには食べなきゃしょうがないでしょ。おなか空いていたら、何だって食べなきゃしょうがない〉

    これが事実なら勇気ある証言である。そして、大岡昇平が小説『野火』で明らかにして物議をかもした日本軍による友軍の人肉食が、当事者によって告白された恐らく初めての記録となる。

    が、果たしてその通りなのか、疑問が残るのだ。

    “衝撃証言”への疑念は、皮肉なことにNHKが自ら公開している「NHK戦争証言アーカイブス」(保存・公開されている取材データ)から生じた。

    このなかに番組の元になったAさんの証言VTRが収められており、そこではAさんは、人肉食ではなく「ネズミ食」について生々しい体験を語っている。

    前述の女性スタッフの質問の直前までの話はこうである。

    〈飛行機の部品をネズミ捕りにできるんだよ。それを仕掛けとくとね、一晩で2匹獲れるの。それを皮をむいてね、生で食べるんだよ。最初は生で食べられなかったの。(中略)そのうち生で食べてみようって。それで一回食べたらもう大丈夫だって、生で食べてた。ネズミ、うん。だけど旨いよ、結局は。みんな食に飢えてんだから。よく生きて帰ったと思うけどね〉

    そして女性スタッフが「一回やるまでは」と前置きしたあと、前述の通り、「すごい、抵抗感とかもあったんじゃないですか?」との質問が入り、「そら、あったね」と続くのである。

    このVTR自体も一部編集されているが、Aさんは「何だって食べなきゃしょうがない」と話した後も、しばらくネズミ食の話を続けており、アーカイブスを見る限り、一連の証言が「腹が減った兵士たちはネズミを生で食べて飢えをしのいだ」という内容であることは疑いの余地がない。

    前述の人肉食に関する発言はアーカイブスには見当たらないが、それとは別に人肉食について語った場面はある。ただし、その話も放送された証言と同様に第三者の目線から語るのみで、本人が人肉を食べたという証言ではない。

    NHKのドキュメンタリー番組に携わっていた元番組制作スタッフは、両方のVTRを観てこう語った。

    「これはネズミ食の話を人肉食の話に見せようと意図的な編集をしたものでしょう。ネズミの話だからAさんは笑っているが、番組を見た人には、人肉を食べたのに『お腹が空いていたから仕方ない』とヘラヘラ語っているように見える。

    番組では他の元兵士も人肉食については伝聞しか述べていないから、制作者は番組の構成上、どうしても人肉食の証言が欲しかったのではないか。NHKの番組作りは、あらかじめ決められた企画コンテに沿った事実だけを拾う傾向がある。制作はNHKと制作会社が共同で行なっているので、NHK側が制作会社に『人肉食の証言を取りたい』と要求したのかもしれない。

    番組の編集をチェックして問題を未然に防ぐ仕組みも十分とはいえない。プロデューサーは普通、映像を細部まで確認する作業はやらない。そうした悪い面が重なったのだと思う」

    証言の真意を確認するためAさんを探すと、現在も94歳で存命、家族と暮らしていることがわかった。

    しかし、取材依頼には家族が応対し、「本人は高齢で取材を受けられる状態にない。お話の主旨は理解したが、そっとしておいてほしい」と、直接話を聞くことができなかった(そのため本稿では匿名にした)。

    本誌はNHKに対し、本稿で示した疑問点を説明したうえで、番組担当者への取材を申し入れたが、NHKは文書でこう回答した。

    〈Aさん(※回答書では実名)ご本人は、インタビューの中で、ニューギニア戦線におけるご自身が人肉を食べた体験について、何か所かで語っておられます。また、同様にネズミを食べた経験についても語っておられます(後略)〉

    回答書ではさらに、編集に問題がないこと、アーカイブスでは人肉食の証言部分を省略したが、女性スタッフの質問はあくまで人肉食についてであることなどが述べられている。

    が、それが事実ならば、人肉食について語った箇所がネズミ食の話になっているアーカイブスのほうが捏造になる。第一、最も衝撃的で貴重な人肉食の話を割愛し、ネズミ食の話だけ残すような編集をしたというのも不自然な話だ。

    ※週刊ポスト2011年9月16・23日号


    ドイツZDFテレビが報じた「人類史上最悪の災害~フクシマ」

    2011年09月01日 04時10分02秒 | 社会

     8月26日、ドイツのZDFテレビで放送されたDie Folgen von Fukushima ドイツTV 福島原発、その後」がYouTubeに日本語字幕付きでUPされた。ところが、福島中央テレビは「著作権の侵害」を理由に削除を要求、その結果、当該映像は、2万アクセスを経た段階で削除された。これほど素早い削除は通常ほぼあり得ない。
     この「福島原発、その後」は、福島中央テレビの映像のみを使って制作されたものではない。また、ニュース映像については、国際的な取り決めがあるはずで、「著作権」を理由にクレームをつけるのなら、「報道の自由」など画餅になってしまう。

     こう考えると、この素早い削除は、福島中央テレビだけの意向で行われたものではないことが推測される。
     この番組では、日本政府の情報隠蔽、情報操作を糾弾していて、原発事故は「人類史上最悪の災害」だとする。このあたりの表現に、政府関係者が戦慄を覚えた結果、削除要求がなされたのではないかと思われる。

     ZDFと言えば、ドイツのNHKにあたる放送局。その報道番組で見られる、普通の「事実」が日本の報道では隠蔽されてしまうという、この現実。日本に「報道の自由」があり、日本は民主主義国家などと、到底思えなくなる。

     幸いにも、当該映像は、再びUPされた。現時点では、見ることが可能になった。夜が明ければ、また削除の動きが出ることは疑いない。
     このブログを読まれた方は、ぜひ次の映像を見ていただきたい。

    【福島原発 その後 独ZDFテレビ 2011,8,26放送】

    【番組の内容】

    ~ナレーション~
    この美しい風景が悪夢の舞台です。
    日本屈指の豊かな農地福島県。都会の人の観光地としても人気だ。
    原発事故でその広域が汚染されてしまったのだ。

    大沢さん(61歳)は本宮の農家。原発からは80km離れている。
    畑で採れたジャガイモ・ナス・ネギを隣町の市民放射能測定場に持ち込んだ。
    原発事故以来自分で栽培した野菜は食べていない。
    放射能汚染を恐れたからだ。

    ~大沢さん~
    「政府の発表はもはや信用できない」
    「最初から事態を小さく見せようとばかりしている」「ただちに健康に害がないの繰り返し。」
    「性格な数値も出さない。まともな測定もしない」
    「汚染問題の中にみんなを放置した。」

    ~ナレーション~
    事故後大沢さんはすぐ作物の検査を行政に依頼したが、「畑は20・30km圏から遠く離れている。検査の必要はない」と断られた。
    市民放射能測定場の意見は正反対である。
    「汚染のない作物はない。特にセシウム137の汚染がひどいからだ。こんな汚染数値の場所は本当は絶対避難するべきです。」
    大沢さんのジャガイモも例外ではなかった。原発から60km離れた伊達市のシイタケからは1kgあたり7000ベクレルの汚染が測定された。基準値は1kgあたり500ベクレルだ。

    ~市民放射線測定場 Haegawa Takeo氏~
    「もはや食べ物ではなくて放射性廃棄物です。

    ~ナレーション~
    汚染調査は本来、県の食品衛生検査所の管轄だが、ほとんどパンク状態である。
    コンセプトもない。人手も計測器の数も追いつかない。
    ~食品衛生検査所 職員 Arakawa Ichiro氏~
    「一般の方の検査はお断りせざるをえません」
    「我々が選んだサンプルを検査し判断を出しておりますが、それだけで手一杯の状態です。市民の検査も引き受けたら役所の仕事に手が回りません。

    ~ナレーション~
    我慢強い日本人もだんだん食品の汚染問題に気付き始めている。
    野菜・緑茶に続いて牛肉
    原発を所有する東電の反応は?
    いままでと同様、ノーコメント、管轄外の一点張りだ。
    ~東京電力 Hitosugi Yoshimi氏~
    「私達の仕事は原発の中です。測定は国と地方行政の管轄で私達はお手伝いをするだけ。ですからコメントできません。」

    ~ナレーション~
    大沢さんの農作物検査結果について我々が質問すると、原発担当大臣はうろたえるばかりだった。危機管理担当の役人達は長々と書類をチェックしたあげく、大臣はついに不備を認めた。

    ~細野原発担当大臣~
    「万全の監視体制のつもりでしたが、牛肉問題で検査の強化の必要が認められました。今後汚染物質が出回る事を防止しなければなりません」

    ~ナレーション~
    一方グリーンピースは独自の調査結果を発表。
    魚も汚染されていた。

    ~グリーンピース Jan Van der Putte~
    魚は相変わらず高濃度のセシウムに汚染されています。原発から55km離れた所まで調査した魚の半分が、基準の500ベクレル/kgを大きく上回っていました。
    汚染が広範囲であることを物語っています。

    ~ナレーション~
    日本人の主食 米も同じ運命のようだ。
    大沢さんの田んぼの土は二度検査所に提出された。最初の検査は合格したが、二度目の検査結果は公表されない。

    ~大沢さん~
    「今年も作付けができるか知りたかったので、自費で独立の研究所に検査をしてもらった。」
    「3万5千ベクレル/kgのセシウム137が検出された」
    「基準値の7倍だ! 米作りはあきらめた」

    ~ナレーション~
    福島市のほとんどの住民はこうした汚染数値をしらされていない。おりしも夏祭り、売られている物はなんでも食べる。空間線量が下がって以来、人々は日常生活にもどった。子供の被曝許容値が20ミリシーベルト/年に引き上げられたことへの怒りも忘れ去られたようだ。
    英国 クリストファー・バスビーのような専門家は、まさにそのことに警鐘を鳴らす。

    ~クリストファー・バスビー Christopher Busby氏~
    「日本政府の無責任ぶりは犯罪的だと思う。子供に平気で高い被曝をさせている。都合がいいというだけで短期間でこれほど基準をかえてしまうとは。この判断は間違いなく多くの子供を死に至らせるだろう。文明国のやることととは思えない。」

    ~ナレーション~
    だがここはまさに原子力ムラの国なのだ。
    権力を握る電力会社、政治家、官僚が原発のあらゆるスキャンダルを隠蔽したいしたことがないように見せてきた。何兆円ものビジネスを守るために今回も同じ手段を使おうとしている。
    大沢さんはまさに文字通りそれを「身」をもって体験した。

    ~大沢さん~
    「自分の体がとれくらい被曝しているか検査したかった。だが福島の大学には拒否された。」「市民の検査はしないと」「友人は隣の件の病院に問い合わせた。」「ところが福島県知事から福島県民の診察を受け入れないよう指示されているそうだ」

    ~ナレーション~
    そのような指示の出された事実はないと当局は言う。しかし大沢さんは農業を捨てなければならない。自宅で毎時90マイクロシーベルトを計測したのだ。(雨どい下)9日間でドイツ原発作業員の年間許容量に達する数値だ。原発から80kmも離れた場所なのに。。

    ~クリストファー・バスビー Christopher Busby氏~
    「これは人間の想像力を超える惨事です。制御不能の状況であることは当初から明らかだった。どうしたらいいのか誰にもわからないし簡単な答えもない。これは人類史上最悪の惨事だと思う。」

    ~ナレーション~
    福島の至るところに人々はひまわりを植えた。土の中の放射能を吸収すると言われている。