日曜日の朝日新聞には各界の方が仕事について語るコーナーがあります。5月20日は作家の辻村深月さんでした。「かがみの孤城」で本屋大賞を獲った人気作家が、どのような話をされるのかと読んでみました。このインタビューは4回シリーズらしく、先ずは子ども時代の話から始まりました。その中で、小学6年生の時、綾辻行人さんの「十角館の殺人」に衝撃を受けたとありました。「十角館の殺人」は確か自分の子どもが持っていたなと思い、本棚から取り出して読んでみました。
4人が惨殺され、1人が行方不明となった事件の舞台のなった離れ小島を、大学のミステリー研究会のメンバーが訪れます。すると、5人が殺され、1人は探偵、1人が犯人になると何者かが予告します。ミステリー研究会の面々らしく、その予告が意図するところについてそれぞれが推理をめぐらします。読み始めたら止められなくなる本のことを英語では‘page-turner’と言いますが、まさしくページを繰る手が止まりません。ただ、止まらない理由は途中で変わってきました。
最初の殺人が行われるまでは、展開の面白さに引き込まれてのものでした。おとなしく地味な女性メンバーが1人目の犠牲者になったのは、全部で450ページの本のうち180~190ページも進んだところでした。260~270ページで残りの殺人が行われ、最後の謎解きがあるとすれば、ここから先はかなり直線的かつ駆け足になるなと思いました。少々、悪い言い方をすれば、書き方が雑になるのではないかという懸念が起こりました。そんなことを思ったせいで、そこから先は自分の見立てが当たっているかどうかを知りたくて、次々とページをめくっていきました。はたして、私の読み通りだったか。それはさておき、私が「十角館の殺人」を読んだと知った子どもは、「もう一度読んでみようかな」と言っていました。「十角館の殺人」自体を楽しんだ次は、子どもと感想を述べ合う楽しさが待っているかもしれません。また、子どもに辻村さんのインタビューを薦めて、感想を聞いてみたいとも思いました。
4人が惨殺され、1人が行方不明となった事件の舞台のなった離れ小島を、大学のミステリー研究会のメンバーが訪れます。すると、5人が殺され、1人は探偵、1人が犯人になると何者かが予告します。ミステリー研究会の面々らしく、その予告が意図するところについてそれぞれが推理をめぐらします。読み始めたら止められなくなる本のことを英語では‘page-turner’と言いますが、まさしくページを繰る手が止まりません。ただ、止まらない理由は途中で変わってきました。
最初の殺人が行われるまでは、展開の面白さに引き込まれてのものでした。おとなしく地味な女性メンバーが1人目の犠牲者になったのは、全部で450ページの本のうち180~190ページも進んだところでした。260~270ページで残りの殺人が行われ、最後の謎解きがあるとすれば、ここから先はかなり直線的かつ駆け足になるなと思いました。少々、悪い言い方をすれば、書き方が雑になるのではないかという懸念が起こりました。そんなことを思ったせいで、そこから先は自分の見立てが当たっているかどうかを知りたくて、次々とページをめくっていきました。はたして、私の読み通りだったか。それはさておき、私が「十角館の殺人」を読んだと知った子どもは、「もう一度読んでみようかな」と言っていました。「十角館の殺人」自体を楽しんだ次は、子どもと感想を述べ合う楽しさが待っているかもしれません。また、子どもに辻村さんのインタビューを薦めて、感想を聞いてみたいとも思いました。