同志社大学脳科学研究所教授の杉本八郎さんは、アルツハイマー治療薬を開発し、製薬分野のノーベル賞と言われる「ガリアン賞特別賞」を受賞された方です。杉本さんは高校卒業後、製薬会社のエーザイに就職し、研究の補助的な仕事をする傍ら中央大学理工学部の夜間部に通い、同大学を卒業した後は、創薬や人事の仕事に携わっています。その後エーザイを退社し、京大を経て現職に就いています。その杉本さんのインタビュー記事が日本マーケティング協会から出ている「マーケティングホライズン」12月号に載っています。そこで、杉本さんは就活生に向けてこう語りかけています。『今の人たちはスマートに仕事をし過ぎています。失敗しないようにうまく立ち回る人が多い。自ら選んで壁にぶち当たるような仕事をしなさいと言いたい。壁にぶち当たって跳ね返される、これを何回も繰り返さないと本当に良い結果は生まれません。失敗が怖いのは皆同じです。でも失敗して「もうだめだ!」というときにがっかりしない道があります。それは自分が生きている意味は何かを考えることです。私はその人生の価値は「どれだけ人々のお役にたてたか」ということに置いています。そして「自分は人のために生きている」ことを決意すると人生の風景が変わるのではないかと思います。私は失敗してもくじけないために「人の為になる生き方を選ぶこと」これをお進めしたいとおもいます。「助かりたいより助けたい」、この言葉を若者に贈りたいですね』
ドイツ語で職業のことを”Beruf"と言います。同じ意味の英語は”calling"で、どちらも意味は天職です。杉本さんの言葉は、職業に使命感を持って取り組むこと、すなわち天職としての職業を言い表していると思います。(つづく)
ドイツ語で職業のことを”Beruf"と言います。同じ意味の英語は”calling"で、どちらも意味は天職です。杉本さんの言葉は、職業に使命感を持って取り組むこと、すなわち天職としての職業を言い表していると思います。(つづく)