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『少年よ 嘘をつけ!』カップリング曲『姉妹どんぶり』、タイトル以外は最高。(ときめき研究家)

2012-06-04 06:00:00 | ときめき研究家
新生渡り廊下走り隊7のシングル『少年よ 嘘をつけ!』が発売になった。暫定メンバー「ザンディ」こと浦野がプロモーション活動でも持ち味を発揮している様子で、平嶋辞退による渡り廊下走り隊7の危機はどうにか乗り切れたようだ。ここでの秋元采配は冴えていた。

カップリング曲を含め、好曲が揃った。
中でも、やはり「推し」の浦野が渡辺とデュエットしている『姉妹どんぶり』が気になった。
しかしタイトルが下品である。姉妹の両方と関係を持つこと。しかも男性側から女性を専ら欲望の対象として見ているようなニュアンスが強い俗語である。アイドルの曲としては、いくらなんでも似つかわしくない。意外性というレベルを超えている。

曲そのものは、極めていい曲である。タイトルから想像はできるが、姉の恋人が、いつの間にか妹といい仲になっていたことが判明したという複雑な状況を歌っている。もちろん浦野が姉、渡辺が妹のパートで歌っている。ストーリー仕立てで、最初はこの先どうなるのかドキドキしながら聴いた。

大事な事実を「ごめん 言ってなかったね」「お兄ちゃんのつもりだった キスをするまで」と気軽に歌う妹は、無邪気というか、天然系。
「恋愛はいつでも自由なものだよ」「まあね しょうがないけどね」と歌う姉は、分別があって、妹の無邪気さに呆れながらも、どこか本気では怒れない。妹のことを心から可愛く思っているのだ。きっと子供の頃から同じようなことが何度もあったのだろう。
そして最後は「みんな仲良く 三人ドライブしよう」と提案する妹。姉も彼氏も、気まずくてそんなドライブは行きたくないと思うはずだが、全く意に介しない妹の無邪気さは筋金入りで憎めない。
そしてその後に挿入された間奏は讃美歌『グローリア』のメロディ。神々しいまでの姉妹の絆を、清らかなメロディが讃えているようだ。

この難曲を、二人はうまく歌いこなしていると思う。
姉妹で男を取った取られたというドロドロした歌や、面白おかしいコミックソングではなく、二人の心理の機微が丁寧に描かれた、後味のいい作品になっている。これは説明過多にならず気の利いた歌詞に加えて、何より浦野、渡辺の表現力のたまものだろう。
浦野は「この目 点になったよ」の部分では、びっくりした表情を歌声に入れる技を見せる。渡辺はあくまで無邪気で、でも決してただのわがまま娘ではない品格を感じさせる。

歌詞にも多くの隠し味が施されている。
友人の恋人を好きになるという状況は『嵐の夜には』など古今多くの曲で歌われてきたが、姉妹でのそういう状況は、「古いドラマ」ではよく見ても、アイドルの曲では珍しい。
三人でドライブしようという無邪気な発想は、石野真子『春ラララ』の本歌取り。
「お兄ちゃん」というフレーズは、『わがままコレクション』でも渡辺が歌っていた。
「恋愛は自由なものだよ」という哲学は、『雨のピアニスト』の「恋愛は二人でしたもの」に通じる気高さ。

聴けば聴くほど味わいが深く、好きになる。
タイトルだけで敬遠している人(特に女性)もいるかもしれないのが何とももったいない。

私だったらタイトルは、あえて平凡な『素敵なドライブ』または『二人は姉妹』にする。


追記
「姉妹どんぶり」と言っても、性的な関係だけを意味する訳ではないという弁明もあるだろう。競馬で同じ厩舎(馬主)の馬が1着・2着になることを「親子どんぶり」と言ったりもする。
この歌でも「まるで姉妹どんぶりね」と歌っていて「まるで」と言うくらいだから、二人とも性的な関係にまでは至っておらず、せいぜいキス止まり。
だとしても、多くの人が誤認するあざといタイトルは好きになれない。
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1 コメント

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タイトルは、結構大事 (ピーナッツ)
2012-06-04 10:50:30
(曲に限らず)、"タイトルって、大事なんだなぁ~"と、改めて。
"ストレートやなぁ~","ひとひねり効いてるぅ-!","上手い!なるほど~",特段、それを意識しない…は、○か◎。
"ちょっと、歌詞カード、見てみようかしらん","も1回、頭から"…は、△。
引っ掛かりがあったり、"?"…は、×。
内容とタイトルが、完全リンクしていない!…これが、1番コワイ。
僕だったら、あえて、どっちかに焦点を絞って、『無邪気な○○』とか、そっちの方にもっていくな。
聴いてる人…姉の立場の人が聴いても,妹の立場が聴いても,男からしても、三者三様、"わかるぅ~"…やっぱ、これだと思う。
コンサートのタイトルで、スベるのと、曲のタイトルで、スベるのは、別次元のことだと思うよなぁ~。
ところで、日本でヒットした映画『ランボー』。アメリカでは、最初、『First blood』やったんやってね。"ロッキー"と差別化したかったんやろね!? でも、シリーズ2作目は、日米どっちも、最初から、『ランボー/怒りの脱出』。
"策におぼれる"って、あるのよね~。しかし、"最初の血"って。作品観たけど、若干、スベってるよね・・・みたいに。
内容が、もったいない。
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