AKB48 チームBのファンより

鈴木紫帆里さんを中心にAKB48 チームB について語るサイトです。

AKB48『11月のアンクレット』とNHK紅白歌合戦のこと。(ときめき研究家)

2018-01-08 16:34:03 | ときめき研究家
渡辺麻友が参加するラストシングルで、彼女がセンターを務める。彼女の有終の美を飾るにふさわしい楽曲だと思う。

元カノに呼び出され、新しい彼氏ができたらしい気配に、未練たっぷりだけどやり直そうとも言い出せず、煮え切らない男は、AKBグループの楽曲ではおなじみのキャラクターだ。片思いの彼女に声もかけられず、妄想の恋愛を楽しむ『ポニーテールとシュシュ』『スキ!スキ!スキップ!』などが典型だが、この曲は元カノの真意を量りかね、最後のチャンスも逃そうとしているという状況だ。「やっぱり君が好きだから、また付き合おう」と言えればいいのに、言えないからこそ歌になるのだろう。
元カノへの未練はSDN48のラストシングル『負け惜しみコングラチュレーション』とも共通するテーマ。
「11月のアンクレット」とはもちろん比喩であって、彼または彼女が現在アンクレットをしている訳ではない。夏の日に彼女がしていたアンクレットを、思い出の象徴として大事に思っていたけれど、もう諦めなきゃいけないという心情を歌っているのだ。
「君にもらったあの日の2人のシークレット」とは、田原俊彦『悲しみTOOヤング』で「2人だけの秘密は小舟の中で結ばれた」などと歌われていたような、伝統的なレトリックだ。
「引き止めてよ」と責められているように感じるのは、被害妄想でもあり、自惚れ気味とも言える。女性に責められることを喜ぶ男性の心理は、『上からマリコ』などとも通じるものがある。
「さよならにこんにちは」は、ビートルズや柏原よしえの『ハローグッバイ』を踏まえた言い回し。
アイドルポップとしての伝統を踏まえたお洒落な歌詞だ。そしてその歌詞は、卒業する渡辺麻友を引き留めたいけど引き留められないファンの心情ともシンクロしている。
サウンドも、派手過ぎず、落ち着きすぎず、ミディアムテンポで、今の渡辺麻友にぴったりの曲調だと思う。聴けば聴くほど味が出てくるような楽曲だ。

NHK紅白歌合戦のAKB48が歌う楽曲を視聴者投票で決める企画は、誰もが幸福になる結果になったと思う。
楽曲への投票とは言いながら、メンバーへの人気投票の様相を呈するのは、毎年のリクエストアワーと同じだと予想された。案の定、中間発表では、『恋するフォーチュンクッキー』『365日の紙飛行機』『11月のアンクレット』『大声ダイアモンド』が上位4曲を占めた。指原莉乃、山本彩、渡辺麻友、松井珠理奈という人気上位4名がセンターを務める代表曲の争いとなった。分散が心配された渡辺ファンの票は『11月のアンクレット』に集約されたようだ。
もちろんAKBファン以外の視聴者の投票も一定数はあったと思うし、その多数は一般人気の高い『365日の紙飛行機』か『恋するフォーチュンクッキー』だっただろうが、大勢を決したのはやはりAKBファンの投票行動だったと思う。1端末1票の制約があったためCD大量購入のような手段は使えなかったが、PCとスマホ、会社のPCからも投票した人もいるだろう。友人知人に投票を依頼した人もいるだろう。どのメンバーのファンがどれだけ熱心に投票したかが反映され、結果は『11月のアンクレット』が1位となった。
本命と思っていた『恋するフォーチュンクッキー』は意外にも4位だった。去年のメンバー投票で山本に敗れた雪辱を期して、指原ファンが必死に投票するかとも思われたが、渡辺の卒業という状況判断から、熱意もやや鈍ったかもしれない。実際、指原や山本彩も、自分がセンターの曲よりも渡辺センターのこの曲が1位になって良かったと思っているだろう。松井ファンはどうだか判らないが。
AKBグループのファンは本当にこういうストーリーが好きだと思う。その時々の空気を忖度し、多くのファンとメンバーが幸福感を感じられる結果を導き出すことに長けている。そういうファン心理をも計算しての企画だったとしたら、NHKの今回の企画は大成功だったと言える。

渡辺は、1位になると判った瞬間から感極まった表情になった。卒業に当たって、比較的クールに振舞ってきた彼女の心が激しく揺れた瞬間だったと思う。
それでも『11月のアンクレット』大サビのソロ部分も頑張ってしっかり歌えてよかった。3曲メドレーのうちソロ歌唱があったのはこの曲だけで、一番の聴かせどころだったから。
歌い終わってマイクを置く振り付けは、毎回それをやるのは軽々しい印象だったが、この日ばかりは本当に最後なので良かったと思う。

欅坂と乃木坂のパフォーマンスについても一言。
欅坂は内村とのコラボで2回目の『不協和音』に挑んだが、過呼吸で倒れるメンバーが続出した。乃木坂の『インフルエンサー』はスクリーン上の巨大な日村の映像とコラボする形となった。いずれも中途半端なコラボで、やらない方がよかった。メンバーだけの渾身のパフォーマンスを見せることに専念するべきだと思うが、それでもどうしてもやるのなら内村は1回目にフルコーラス参加するべきだったし、日村も舞台上で参加するべきだった。
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