前田敦子が出演している『苦役列車』を観た。
驚いたのは、先日紹介した『くそガキの告白』と全く同じ構造の映画だということだ。
人格的に問題があり全く共感できない主人公(森山未来)と、主人公が思いを寄せるヒロイン(前田敦子)。なぜか主人公を助けてくれる性格のいい友人(高良健吾)がいることも同じだ。
主人公がダメダメな分、ヒロインが輝くのもまた同じだ。アイドル映画の新たな「フォーマット」と言えるのではないか。
作家西村賢太の自伝的小説の映画化で、80年代の東京が舞台。
主人公は、父親が性犯罪を犯したせいで一家離散。中卒後ずっと、肉体労働で食いぶちを稼ぎながら、酒、風俗びたりの自堕落な生活を続けている。
現場でできた友人にも、猜疑心を持ち、悪態をつく。古本屋でアルバイトをするヒロインに友達になってほしいと告白、OKを得るが、ギラギラした下心を抑えきれない。
人生に対して投げやりで、他人にも優しくない。自分の人生がうまく行かないのを、父親のせい、中卒のせいにしている。見ていると苛々する最低の若者だ。友達にはなりたくない人間だ。
対して、前田敦子演じるヒロインは、地方出身の清楚な女子大生で、非常に魅力的である。80年代のファッション、「聖子カット」風の髪型は、彼女の魅力を引き出していた。
印象的なシーンがあった。
パンツ姿で海に入る森山、高良の誘いに応じ、自ら服を脱いで下着姿で海に入るのだ。
これはまるで『渚のバルコニー』へのアンサーソング、『ご機嫌ななめなマーメイド』ではないか。
そのシーンも含め、前田は「体当り」の好演。主人公ほど多くのシーンに登場する訳ではないが、単に「ヒロイン」という記号を演じているのではない、奥行きを感じさせる演技だったと思う。
ところで、平日18時30分からの上映だったのだが、観客は私を含め3人。
前田ファンは一体何をしているのだろう。総選挙でお金を使うこともなかったはずなのに、CD1枚とほぼ同じ料金で鑑賞できるのだから、2回、3回と繰り返し見ればいいと思うのだが。
驚いたのは、先日紹介した『くそガキの告白』と全く同じ構造の映画だということだ。
人格的に問題があり全く共感できない主人公(森山未来)と、主人公が思いを寄せるヒロイン(前田敦子)。なぜか主人公を助けてくれる性格のいい友人(高良健吾)がいることも同じだ。
主人公がダメダメな分、ヒロインが輝くのもまた同じだ。アイドル映画の新たな「フォーマット」と言えるのではないか。
作家西村賢太の自伝的小説の映画化で、80年代の東京が舞台。
主人公は、父親が性犯罪を犯したせいで一家離散。中卒後ずっと、肉体労働で食いぶちを稼ぎながら、酒、風俗びたりの自堕落な生活を続けている。
現場でできた友人にも、猜疑心を持ち、悪態をつく。古本屋でアルバイトをするヒロインに友達になってほしいと告白、OKを得るが、ギラギラした下心を抑えきれない。
人生に対して投げやりで、他人にも優しくない。自分の人生がうまく行かないのを、父親のせい、中卒のせいにしている。見ていると苛々する最低の若者だ。友達にはなりたくない人間だ。
対して、前田敦子演じるヒロインは、地方出身の清楚な女子大生で、非常に魅力的である。80年代のファッション、「聖子カット」風の髪型は、彼女の魅力を引き出していた。
印象的なシーンがあった。
パンツ姿で海に入る森山、高良の誘いに応じ、自ら服を脱いで下着姿で海に入るのだ。
これはまるで『渚のバルコニー』へのアンサーソング、『ご機嫌ななめなマーメイド』ではないか。
そのシーンも含め、前田は「体当り」の好演。主人公ほど多くのシーンに登場する訳ではないが、単に「ヒロイン」という記号を演じているのではない、奥行きを感じさせる演技だったと思う。
ところで、平日18時30分からの上映だったのだが、観客は私を含め3人。
前田ファンは一体何をしているのだろう。総選挙でお金を使うこともなかったはずなのに、CD1枚とほぼ同じ料金で鑑賞できるのだから、2回、3回と繰り返し見ればいいと思うのだが。
映画を観に行ったところで、何一つ自分の糧にはならないって事なのではないでしょうか?
日頃「会いに行ける~」と実際に会える(見れる)のが当たり前(?)なAKBを画面を通して見る価値は彼らにはないのではないでしょうか?
現に舞台挨拶のある回は満席。
現にTVの視聴率もお世辞にも良いと言える物はないと思います。
話題にはなるし宣伝もして貰えるが、肝心な内容の宣伝は伝わらない。
『会いに行けるアイドル』自体は大成功だが、それに伴う宣伝媒体としての魅力は"話題性"のみ。という事でしょう。
『会いに行けるアイドル』の弊害ではないでしょうか。
そしてこれはファンではなくヲタ独特なものだとも思います。
AKBを支えているのは極々一部のファンと大多数のヲタ・・・。
AKBとしての前田敦子は観たいが夢を追いかける個としての前田敦子までは追いかけないというところでしょうか。
そこまでするのは、個としての前田敦子を観てみたいという方々でしょう。
しかしながら、擁護するわけでは無いですが、今のご時世で『苦役列車』という題名の映画を僕は観たいと思いません。
僕は仲川遥香のファンですが、『×ゲーム』は観ませんでした。
単純なホラーであれば観たと思いますが、無意味に痛めつける恐怖映画に全く興味が無いばかりか嫌悪感を覚えるのです。
また、CMしか観ていませんが、男が簡単に痛みで無き叫ぶというのも自分の感性に有りません。
そのため、例えファンであっても、自分の感性を完全に殺してまで観ることは出来ませんでした。
もっと、楽しげな映画(例えば同年代の大学生や社会人の役、ファンタジー等)であれば、もっと観客は多かったのではないかと思います。
それに、僕の場合に置き換えると、"『×ゲーム2』を観ない!"っていう選択肢は、有り得ないから。
前田敦子に興味はあっても、「桜井康子」には、興味ないのかな?DVDでいいや…なのかな?
先日、行ったシネコン内、『おおかみこどもの雨と雪』の扉への道中、チラッと『苦役列車』の係の人に聞いてみたんだけど、いや、お客さん、入ってないね。
"2組…"って、言ってたから、たぶん、4名だと思う。
実は、次、『苦役列車』に行こうかなと思ってる…高良健吾目当てでね。『白夜行』での彼、良かったもんね。僕の場合、映画のチョイスは、基本、人目当て。だけど、3番目の人の輝きに惹かれることもある。そんな楽しみ。