鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第2608回】 経営者なら、誰もが通る道

2018年02月19日 | 住宅コンサルタントとして
昨日、お伺いしていたクライアント様で、とても為になることを教えていただきました。

そのクライアント様、ある研修機関でも学ばれていて、
そこの集まりで、リフォーム業界で有名な会社の社長さんと知り合ったそうです。

先日、そのリフォーム会社さんの社長といろいろと話をされ、
たくさんのことを教えていただいた、とのこと。

リフォーム業界では非常に有名なその社長。

今は本当に自立型の組織をつくられ、社員さんからいろんな意見が出て、
会社がドンドン良い方向に変わっていっているのは、私も知っていました。

県内でダントツの一番店であり、地元のいろんな方から支持され、応援されている。
スタッフさんの人間力の高さも、HPを拝見していると伝わってくる。

そんな素晴らしい会社に今はなっていますが、
現社長が先代から会社を引き継いでから猛烈に仕事をしていく中で、
引き継いだ時点で30名以上、働いてくれていたスタッフさんの中で、
現時点までついてきてくれたスタッフさんは、何と1名だけ、とのこと。

社長自ら、猛烈に仕事をし、トップダウンで会社を回す中で、
ほぼ全員、会社を去っていったそうなのです。

何が言いたいのかと言いますと、
今、素晴らしいと誰からも見える会社、
誰から見ても優秀な経営者だと見える経営者、
そんな方々も過去にはつらい経験をし、失敗もたくさんしてきているのです。

優秀なトップは思いが強い分、どうしてもついていけないスタッフも出てきてしまう。

社員さんに自分の思いを伝えようと、ついつい話が長くなりがちで、
実は話が長いと皆、話を聴く前に心を閉ざしてしまうのです。

良くなってもらおうと、社員さんに体も心も近づいて
コミュニケーションをより深く取っているつもりでも、
社員さんからすれば重すぎて、しかも距離感近すぎて、
精神的につらすぎることになってしまったり・・・。

会社を良くしようと思って行動しているのに、それが裏目に出たり、
自分の意図と異なる受け取られ方をすることなんて、
本気で経営している経営者なら誰もが通っている道なのではないか、と思うのです。

そしてつらい目にたくさんあって、その中で
伝え方や距離の置き方、話の長さ、日頃の自身の行動などを変える必要性に気づき、
次第に社員さんの支持を得ていくのだと思います。

逆につらい目に合っているのに、その原因を自分の態度、言動にあると思わず、

「何でウチの社員さんは分かってくれないんだ?」

と社員さんに矢印を向けてしまう経営者は、いつまで経っても変われません。


「会社を良くしたい!」「社員さんに幸せになって欲しい!」という自分の気持ちが
社員さんに全く逆の受け取られ方をしてしまう・・・。

そういうつらいことがあった時こそ、自分を変えるチャンスなのです。
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