一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

テント泊で楽しむ傾山① ……嬉しい出逢いと、満天の星……

2015年10月04日 | その他・佐賀県外の山
ヤスさんから、テント泊登山をしたいとの依頼を受けていた。
すでにテントは買っているという。
そこで、ふたりの休みを調整した結果、
10月3日(土)~4日(日)の2日間で実施することにした。
テント泊の場所は私に一任されたが、
ヤスさんが出した条件は、「星がよく見える場所」。
普通に考えれば、
アクセスが良く、
温泉があって、
ビールがすぐに手に入り、
星もよく見える、
坊がつるあたりが最適なのだろうが、
それでは条件が整いすぎて面白くない。
で、熟考した結果、
傾山の九折越でテント泊をすることにした。
以前、九折越で、満天の星を見たことがあり、
あの星々をヤスさんにも見せたいと思ったのだ。

3日(土)は、
九折登山口からカンカケ谷を経由して九折越まで。(テント泊)
4日(日)は、
傾山に登頂し、三ツ尾ルートで九折登山口へ戻ってくる。


10月3日(土)

上畑から見る傾の山々。
カッコイイ。


九折登山口の駐車場に到着。
すぐに準備をし、ストレッチ。


9:31
登山口を出発。
ヤスさんは60リットルのザックを背負っている。
やる気満々だ。


私はというと、40リットルのカカポくん。
1泊なので、カカポくんでいいかな……っと。


登山口あたりは、標高400m。


今日は、ここから標高1300m近くまで登る。


いきなり急登が始まる。


試練の道。


歴史のある道。


10:42
カンカケ谷へ入って行く。


美しい谷だ。




だが、歩くには険しい谷だ。


水がほとばしる。


渡渉にも注意が必要。


10:57
標高700mを通過。


ロープ場を通過。


「こんなに険しい道とは知りませんでした」
と、ヤスさん。


まだまだ難所が続く。


11:13
標高800mを通過。


11:30
林道へ出る。


果たして、
クマはいるのか?
いないのか?


鉄ハシゴを伝って、尾根へ上がる。


やや単調な登りが続く。


11:51
標高1000mを通過。


まさに、九折の道。


喘ぎつつ登って行く。


12:08
標高1100mを通過。


樹間からギザギザの稜線が見える。


ヒメシャラの木が多くなってきた。


12:25
標高1200mを通過。


12:32
九折越に到着。




テン場では、若者3人がランチしていた。
だが、ここでテント泊するつもりはないらしく、
しばらく後に何処へか去った。


さっそく、テント設営。
右が私のテントで、
左がヤスさんのテント。
同じテントだったので、ビックリ。
これは、まったくの偶然。
私は、現在、テントは3張持っているが、
このテントは3年半前に屋久島でゼロtoゼロをしたときに買ったもの。


反対側からパチリ。


テン場からの素晴らしいロケーション。




少し離れた場所にある水場で水を補給する。


テントに戻り、まずはビール。(私が持ってきたもの)


ヤスさんにはビールを多めに持ってくるように厳命してあった。(笑)
ヤスさんからもビールを戴く。
ヤスさんは、サッポロビールが好きとのこと。


焼酎もあるぞ~(爆)


我々がビールを飲んでいると、
男性1人、女性2人、計3人のグループが到着し、
すぐ近くにテントを設営された。


その中のひとりの女性に(画像での)見覚えがあり、
「もしかして、ゆりさんですか?」
声をかけた。
ゆりさんのことは、一度このブログに書いている。(←クリック)
ゆりさんと、くるりんさんのお二人が、
天山の岸川ルートを登られている記事を偶然に見かけ、
そのことを話題にしているのだ。
ゆりさんの方もブログ「一日の王」のことは御存じで、
お互いに偶然の出逢いに驚いたのだった。
(左から、ゆりさん、ちょここさん、スローライフさん)


やがて、夕食の時間になり、
ゆりさんのグループは盛大な宴会が始まった。
そこで、ゆりさんから、我々にもお声かけして頂き、
私とヤスさんもその中に加わった次第。


ちょここさんからは、鰹の(藁焼き)たたき。


スローライフさんからは、牛の焼肉。


ゆりさんからは、鍋。
どれも、とても美味しかった。


ワインなども頂き、
周囲が真っ暗になるまで、盛り上がった。
今日、なぜ九折越にテント泊することにしたのかをゆりさんに訊くと、
「ちょここさんに星をたくさん見せたかったから……」
との返事。
私がヤスさんをここへ連れてきた理由とまったく同じだったので、
何度目かのビックリ。
「もう星が出ているんじゃない?」
と、誰かが言い、
全員がヘッドランプを消すと、
我々が見上げたその上には、満天の星があった。
瞬き、煌めき、輝いていた。
「うわ~感激です。ゆりさん、ありがとう!」
と、ちょここさん。
「これこれ、これを見たかったんです。感動です!」
と、ヤスさん。
この後も、私たちは、ずっと星空を見つめていたのだった。


※4日(日)の分は、明日更新します。

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