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会計検査院まで忖度? 森友学園への“8億円値引き”不問も

2017-11-10 13:05:47 | Weblog
2017年11月9日 日刊ゲンダイ 

   森友学園への国有地払い下げを巡る「8億円値引き問題」を
  調べている会計検査院。「値引きは最大6億円の過大」との報
  道もあり、会計検査院の“切り込み”に期待が集まっている。
  会計検査院は今月中にも調査結果を公表する見通しだ。

   ところが、大幅値引きは不問に付されそうだ――そんな見方
  が広がっている。 不問になることを懸念し、先週には3つの市
  民団体が、会計検査院に「厳正な検査報告」の申し入れを行う
  事態になっている。

   懸念が広がっているのは、安倍自民党が選挙で大勝したこと
  で、会計検査院が忖度する可能性が強まっているからだ。
   そもそも会計検査では、立証責任を負う主体が決められてい
  ないという。要するに、財務省近畿財務局側は、どんなに嫌疑
  をかけられようが、無実を証明する必要がないのだ。

   昨年6月、財務省近畿財務局は、評価額9.5億円の国有地
  を、わずか1.3億円で森友学園に売却した。約8億円の値引き
  の理由は「地下埋設物の発見」だった。 しかし、本当に地下に
  埋設物があったのか、証明されていない。

 森友疑惑を追及する東大の醍醐聰名誉教授が言う。
   「8億円の値引きは、誰もが首をかしげる話です。そういう場
   合は本来、疑いを向けられている近畿財務局側が嫌疑を晴ら
   すのが筋でしょう。ただ、会計検査院が『値引きされた真相は
   わからなかった』と国会に報告する可能性も捨てきれません」
 
   こんな事情もある。会計検査院は三権から独立した憲法上の
  機関だ。とはいえ、府省庁との人事交流も盛んだ。麻生財務相
  の答弁書によると、昨年11月16日現在、府省庁から会計検査
  院に22人、会計検査院から府省庁へ19人が出向している。
  会計検査院が、関係省庁の意向や利害を忖度し、「8億円の値
  引き」という森友問題の核心に、二の足を踏むことも十分あり得
  るのだ。
   市民団体は、人事面でのつながりが検査に悪影響を与えない
  かという懸念も申し入れた。

   政権に忖度して8億円の値引きを不問にするような報告にな
  れば、国民の怒りは会計検査院に向かうことになる。