10/9朝のテレビは「横田空域」を取り上げていた。
山に向かう仲間の一人が 「東京の上空は在日米軍が航空管制していて、米軍の飛行機以外は飛べないんだって」 と別の仲間に話しかけた。
「なんで?」
その彼もテレビを見るまでは知らなかったという。
続けて私が「米軍機は日本中を飛べることになっているけど、ある場所だけは低空で飛べない場所がある・・・どこだと思う?」と聞いてみた。
しばらくして「皇居の上かなぁ」と誰かが言う。
たぶん、皇居の上も国会の上も飛んでないけど、飛んではならない規則はないはずだ。
「じゃあ何処よ?」
「米軍基地の中にある兵隊と家族が住んでる住宅エリアの上空だよ」
「なんで?」
一行は長いこと人生をやっているが
横田空域や岩国空域があって、米軍機には航空法の適用除外があることをも誰も知らなかった。
旅客機が遠回りして目的地に向かうため飛行時間や運賃を余分に払っているとしても、それ以外の方法を知らなければ不満は起きない。
米軍機の低空飛行にしても、この辺の人は見たことなければ騒音を聞いたこともない。
比較的マシな生活水準と自由が確保されているのは、日本とアメリカ間の安全保障条約のおかげと有難く思っている人の方が多いのかもしれない。
そうしながら戦後も70年以上経った。
だが、わが国もそろそろ主権を取り戻して、独自の平和を探してもいいのではなかろうか・・・第二次大戦で一緒に負けたドイツやイタリアがしてきたように。
◆第二次大戦後、分割占領されてきたドイツは、米軍を始め外国の軍隊が駐留し国民は不平等な地位協定に苦しめられてきた。
トノ・アイテル氏(元外務省法制局長)
「私は交渉の中で言いました。土地を強制的に奪うことはできません。そのような時代は終わりました。あくまで歓迎できるようなお客様でいてください。時間をかけてこの考え方は受け入れられました」
*ディーニ元首相
「イタリア国内には多数の米軍基地がありますが、主権を譲り渡してはいません。基地の管理権はイタリアにあるんです。アメリカが所有している土地は大使館の中だけです」
・・・横田空域や米軍機の航空法の適用除外の不条理はアメリカというより日本政府の問題だ。