止まらず一歩

何かをさがして
舞台を増やしたり変えたりしながら
それを残していこうと思います

こんなに違う!「桜を見る会」とロッキード事件の国会対応

2020-12-28 13:40:13 | Weblog

(12/26日刊ゲンダイ)

 桜疑惑をめぐり、国会で大嘘をつき続けてきた安倍前首相に対し、野党は証人喚問を要求しているが、自民党は応じる気はない。あろうことか、議院運営委員会で公開での“説明”で幕引きを図ろうとしているのだから、国民をなめるのにもほどがある。

 そんな折、改めて、注目すべきは45年前にはじけたロッキード事件だろう。このほど国際ジャーナリストの春名幹男氏が15年の歳月を費やした大著ロッキード疑獄 角栄ヲ葬リ巨悪ヲ逃ス」(KADOKAWA)を上梓した。そこにはなぜ角栄が逃げられなかったかが新事実に基づき、詳細に書かれている。①当時の首相、三木武夫がやる気だった②野党の追及も鋭かった③米国は角栄の日中国交正常化を問題視し三木を応援していた。さらに④の理由として角栄は捕まったが実は米国にはいまだ公開されていない資料があり巨悪は逃れたことが書かれている。国際政治は魑魅魍魎だが少なくとも、三木は角栄を追い詰めた。ここが今回とは違うところだ。

「1976年2月4日、上院外交委員会多国籍企業小委員会(チャーチ小委員会)でロッキード社の対日販売工作が暴かれると、日本も大騒ぎになりました。三木首相は野党寄りのスタンスを取って、野党が求めた米国への資料要求に応じ、証人喚問にも前向きに対応しました。2月6日の衆院予算委員会では『日本の政治の名誉にかけても真相を究明する』と答弁し、チャーチ小委員会で丸紅幹部やフィクサー児玉誉士夫、小佐野賢治らの名前が出ると、2月16日には彼らは証人喚問されたのです(児玉は病気を理由に欠席)。しかも三木首相は荒船清十郎予算委員長を説得し、複数回の証人喚問をやらせている。野党も頑張っていて、社会党の爆弾男、楢崎弥之助氏は半年前に米上院銀行委員会の調査資料を入手し、角栄、ニクソンの間でロッキード社の次期対潜哨戒機とトライスターを買う密約があったのではないか、とぶつけているのです。(春名幹夫氏)

 

「疑惑の政治家を徹底追及できる国にしなければ」

それに引き換え、菅が真相究明に消極的なのは、“共犯”だからとみられても仕方ない。さらに春名氏は、安倍が平然と嘘をつき続けた理由についてこう言っている。
 「トランプ米大統領との蜜月があるから、自分が追い詰められることはないと考えていたのではないですか。安倍氏の祖父、岸信介氏について、元CIA副長官補佐官に聞くと、“岸はエージェントではなく同盟者だ”と言った。こういうことも影響していたのかもしれない。2000年に米議会で成立した日本帝国政府情報公開法に従って、多くのCIA機密文書が公開されましたが、岸氏や中曽根康弘元首相に関する情報は非常に乏しかった。日米関係にかかわらず、疑惑の政治家を徹底追及できる国にしなければいけません」
ますます、安倍の逃げ切りは許されない。


あなたが支持する政党は

2020-12-27 12:21:41 | Weblog

電話が鳴った。

75年このかた初めて受ける「世論調査」だった。

「菅内閣を支持しますか? 支持する場合は1を、支持しない場合は2、どちらともいえない場合は3をプッシュしてください」。以下10分くらいつきあった。

かつて、

「政党支持を聞かれ、〇〇党と答えたら『ツー』、電話が切られてしまった」というような話を聞いたことがあるが、今回の電話は機械的音声で、私の回答に対する念押しといった類いの再質問は一切なく公平なものだと思った。

もちろん政党支持も聞かれた。

以前は間違いなく「自民党」だった。 ある事件をきっかけに野党支持に回ったが、その後の自民党政権に対する嫌悪感はなく、小泉も福田も麻生も昔からの自民党体質と似たようなものだったから、私なりの国益判断で応援する場面はあった。

しかし、安倍政権になってから自民党は変わった。 そのつど、このブログで批判してきたからここでは言わない。

今では、あの声が流れ、顔が映った瞬間にアレルギー的拒否反応が起きてしまう。自民党は金にまみれ、悪政を批判する能力を失い安倍みたいなバカを首相に担いできた。こぞって安倍なみか、それ以下のレベルであることの証明ではないか。

このクズ集団を変質させるには選挙で鉄槌を下すしかない。

世論調査も多少の効果はあるかもしれないが、ヤツらが議員報酬を得て安倍を庇い国民を偽っているうちは売国政党と言われてもしかたがないだろう。


安倍氏の国会説明 証人喚問で解明が必要だ

2020-12-26 12:01:07 | Weblog

毎日新聞<社説>2020年12月26日

 「桜を見る会」前夜祭の費用補塡問題について、安倍晋三前首相が衆参両院の議院運営委員会で説明した。

自分が知らないうちに秘書が補塡し、その秘書の「補塡していない」という説明をうのみにして事実に反する国会答弁をしたと主張した。

しかし疑念は深まるばかりだ。

補填の原資は、自身の預金の中から事務所に預けた「手持ち資金」だという。その額は4年間で約700万円に上る。秘書が独断で支出し、報告すらしないというのは不可解だ。

会場となったホテルの明細書については、これまで「発行されていない」と答弁していた。それが今回は、ホテルにはあるものの営業上の秘密があるので公開できないという説明にすり替わった。

なぜ秘書が政治資金収支報告書に記載しなかったのかという動機も、明らかになっていない。

問題は前夜祭にとどまらない。疑惑の核心は、公費で行われる「桜を見る会」に、首相が地元支持者を数百人規模で招待していたという「権力の私物化」だ。

委員会でこの点をただされた安倍氏は、招待者推薦の手続きに言及するだけで、多くの支持者を招待していた理由については口をつぐんだ。

そもそも答弁の訂正を申し出た安倍氏の求めで設けられた説明の場だった。

ところが、首相在任時と同様に、野党の質問には正面から答えず、聞かれていないことを長々と述べて時間を費やした。

事実関係を確認する質問に対し、「事前の通告がない」と回答を避けた場面もあった。これでは説明責任を果たすつもりがあるのか疑われる。

衆院調査局によると、国会での事実と異なる答弁は、少なくとも118回に上る。

虚偽答弁がまかり通れば、論戦は成り立たなくなる。民主主義の基盤を損なう重大な問題だという認識があるのだろうか。

安倍氏の無理な説明は、新たな疑問を生んでいる。虚偽答弁が問題になっている事柄であるだけに、ウソをつけば偽証罪に問われる証人喚問で真相を解明する必要がある。


安倍前首相の「虚偽答弁」118回 衆院調査局 桜を見る会前夜祭

2020-12-23 13:19:46 | Weblog

(毎日新聞 2020年12月21日)

 安倍晋三前首相による「桜を見る会」前夜祭に関する疑惑を巡り、衆院調査局は21日、安倍氏が2019年11月~20年3月に事実と異なる国会答弁を118回していたと明らかにした。質問への答弁を精査した結果、衆参両院本会議と予算委員会で見つかった。
 安倍氏周辺は、安倍事務所側が前夜祭の一部費用を補塡(ほてん)したことを認めている。安倍氏にその事実を伝えていなかったというが、立憲民主党は、結果的に安倍氏が①事務所の関与はない②ホテルからの明細書はない③補塡はしていない――の3パターンの「虚偽答弁」を重ねていたと指摘。衆院調査局に依頼したところ、33件の答弁で①の趣旨が70回、②が20回、③が28回の計118回あった。
 立憲の黒岩宇洋国対委員長代理は記者団に「118回も虚偽答弁を繰り返した。国民に説明したいと言っている安倍前首相だから、公開の証人喚問や参考人招致に応じてほしい」と述べた。【宮原健太】

 

【百に一つもなし】かねて私は安倍の言葉をそう捉えていた。

総理答弁がこれほどウソ塗れであったとき、質問をした野党は「しかたが無かったんだ」で済むことだろうか。ウソと知りつつ庇い通してきた与党の責任も重いだろう。国会を軽視し国民をバカにしている。

その始末をつけるために国会に呼んで聴いてみようということだが、どうせウソの上塗りに終わるだろう。

なんで、国会はウソが通るのだろう。「虚偽答弁には重い処分を科す」というようにはならないものだろうか。

公文書は破棄する、改ざんする。総理答弁はウソばかり、議員は金の亡者ばかり・・・おかしいだろう。(一歩)

 


「今年のバカ」トップ10<後編>桜に森友…安倍問題の解決を それでもバカとは戦え(12/19日刊ゲンダイ)

2020-12-20 09:16:57 | Weblog

【第5位】河井克行夫婦
 2019年7月の参議院選挙をめぐって地元議員らに票の取りまとめを依頼し、報酬として現金を配ったとして元法務大臣の河井克行と妻で参議院議員の案里が逮捕・起訴された。この検察の動きを妨害したのが官邸。「週刊文春」(6月25日号)によると、広島地検の幹部は記者に対し「官邸が圧力をかけて、河井夫妻の捜査をやめさせようとしている」と語っていた。克行は法相に就任すると、知人に対し「法務・検察の上に立った。もう何があっても大丈夫だ」と語っていたとのこと(「東京新聞」6月19日付朝刊)。絵に描いたような悪党ですね。
【第4位】「コロナはただの風邪」バカ
「夏には終息する」などと言いだすデマゴーグや「新型コロナウイルス感染症はメディアが作り出した怪物」と唱える陰謀論者の集団まで現れた。新型コロナ騒動は「バカ発見器」でもあった。
【第3位】菅義偉

 ベトナムで「ASEAN」を「アルゼンチン」と読んで恥をさらしたが、菅は日本語も危うい。かたくなに各種答弁を拒絶するのも、陰険・陰湿という以上に論理的に説明する能力がないからだろう。だからあらかじめ頭に入っている「その指摘はあたらない」「個別の問題についてはコメントを差し控える」といったテンプレートを繰り返すだけ。菅を支持する人も批判する人も、メディアがつくりあげた虚像に流されすぎ。
【第2位】吉村洋文
「どんちゃん騒ぎを避けろ」と言いながら、不要不急の大阪市解体を巡る住民投票を仕掛け、「嘘のような本当の話」と言いながらイソジンで新型コロナに打ち勝てると「嘘のような嘘」を拡散させた。大阪のコロナの感染状況は最も深刻なステージ4(爆発的感染拡大)に迫ってきた。あんなものを支持するからこういうことになる。
【第1位】安倍晋三
 桜を見る会の前夜祭に関し、東京地検特捜部は公設第1秘書を事情聴取し、安倍にも要請したが、それとは別に国政調査権を発動し、嘘をついたら偽証罪に問われる証人喚問を急ぐべきだ。北方領土問題、拉致問題、森友問題、桜を見る会問題……。解決しなければ、2021年も確実にロクでもない年になるだろう。
                      (適菜収/作家)

<桜>前夜祭疑惑・安倍首相不起訴=12/19毎日

「この人に触られた」と訴えられたら並の国民はやってもいない痴漢罪で送られてしまうが、上級国民は「人を死なせようが」「金をくすねても」セーフになる・・・おかしいねぇ。安倍を獄に送らずして誰を捕えるのか/一歩

 


四国遍路の元祖「衛門三郎」

2020-12-08 08:35:15 | Weblog

(2020.12.04)

焼山寺(しょうさんじ=徳島県名西郡神山町)は四国88カ所第12番札所です。(2020.12.04)

ここは標高938mの山の中腹(705m付近)に建つ深山の寺で、古来より修験者の聖地として知られる。四国88カ所で2番目に高い山岳に位置する札所で、徳島県最大の難所とされる。空海が訪れた際に、妖火を吐く大蛇が現れ入山を阻止したため法力で大蛇を封印したという伝説から寺の名になったという(四国88カ所ガイドより)。

焼山寺から2Kmほど下った処に「いちょう」の大木が目に入る。大木の側にはお堂と彫像があり、ここが四国遍路の元祖といわれている「衛門三郎(えもんさぶろう)」ゆかりの「杖杉庵(じょうしんあん)」である。

衛門三郎伝説について彫像の側にあった看板の内容を以下に紹介します。

 

《杖杉庵縁起》

伊予の国 浮穴群荏原の荘の長者衛門三郎は財宝倉にみち勢近国に稀な豪族であった。それでいて強欲非道な鬼畜のようなこの長者は貧しい者を虐げ召使共を牛馬の如くにこき使って栄華の夢に酔いしれていた。雪模様の寒いある日にその門前に一人の旅僧が訪れた。乞食のようなみすぼらしい旅僧は一椀の食物を乞うた。下僕の知らせに衛門三郎はうるさげに「乞食にやるものはない追い払え」と言い捨てた。そのあくる日も次の日も訪れた。衛門三郎は怒気満面いきなり旅僧の捧げる鉄鉢を引っ掴むや大地に叩きつけたと見るや鉄鉢は八つの花弁の如く四辺にとび散った。唖然と息を呑み棒立ちとなった衛門三郎がふと我に返った時には旅僧は煙の如く消え失せていた。
長者には八人の子供があった。其翌日長男が風に散る木の葉の如くこときれた。其の翌日には次子が亡くなり八日の間に八人の子供がなくなった(*ドライバーは毎年一人ずつ八年の間に子供が亡くなったと説明)。鬼神も恐れぬ衛門三郎も恩愛の情に悲嘆にくれ初めてこれはおのが悪業の報いかと身に迫る思いを感じた。空海上人とか申されるお方が四国八十八ヶ所をお開きになる為此の島を遍歴なされているとか。我が無礼を働いたあの御坊こそその上人と思われる。過ぎし日の御無礼をお詫び申さねば相すまぬと発心しざんげの長者は財宝を金にかえ妻に別れ、住みなれた館を後に野に山に寝、四国八十八ヶ所の霊場を大師を尋ねて遍路の旅をつづけた。春風秋雨行けど廻れど大師の御すがたに会うことが出来なかった。遂に霊場を巡ること二十度会えぬ大師を慕いつづけた。二十一度逆の途を取って此の所までたどりついた。疲れた足をよろぼいつつ木陰に立ち寄り背に負うた黄金の袋を下して見ると何とした事ぞ一塊の石となっていた。いよいよ驚きが今一歩も立上がる気力もなくうち倒れている折しも大師の御姿が現れ給い、やさしく「やよ、旅の巡礼、そなたは過ぎし日わが鉄鉢を打ち砕いた長者にあらずや」との御声「われは空海いつぞやの旅僧なり」「ああ上人さまお許しなされませ、お許しなされまし」と伏し拝みざんげの涙はらはらと手を合わせ大悲にすがる長者は今こそ悪業深さ無明の闇から光明世界へ還らんとする姿であった。
「そなたの悪心すでに消え善心に立ち還った。この世の果報はすでに尽きたり来世の果報は望に叶うであろう」と仰せられ、衛門三郎は大慈大悲の掌に救われ来世は一国の国司に生まれたい、と願った。空海は其心を憐み、小石を其左手に握らせ、必ず一国の主に生まれよと願い給い、衛門三郎はにっこと微笑みをのこし敢え無くなった。
其の日は天長八年(西暦831年)十月二十日と伝えられる。空海は衛門三郎のなきがらを埋め彼の形見の遍路の杉の杖を建て墓標とされた。其の杖より葉を生し大杉となった。故に此の庵を杖杉庵と呼ばれ今尚空海の遺跡として残っている。
此杉は享保年間焼失した。その頃京都御室から「光明院四行八蓮大居士」の戒名が贈られ、四国遍路の元祖として今も此の地にまつられている。

(焼山寺 保勝会 複刻 平成八年一月吉日)

 


<上が腐れば下まで腐る>安倍 菅政権から漂う 耐えがたき腐臭

2020-12-07 12:15:24 | Weblog

(日刊ゲンダイ12/03)

 もういい加減ウンザリだ。元農林水産相で自民党の吉川貴盛衆院議員(70=北海道2区)が、大手鶏卵生産会社の元幹部から現金供与を受けていた疑いがあることが分かった問題。報道によると、吉川元農相は鶏卵生産会社「アキタフーズ」(広島県福山市)の元代表から、複数回にわたって計数百万円を受け取った疑いがあるという。
 元代表は以前、養鶏業者の業界団体「日本養鶏協会」の幹部を務めており、当時農相だった吉川に対し、家畜飼育の環境改善を目指す「アニマルウェルフェア」(AW)の国際基準が日本の養鶏業者にとって負担にならないよう働き掛けたり、鶏卵価格下落時の業者への補填措置などを求めたりしていたという。

 現金を授受しながら政治資金収支報告書に一切記載していないのであれば政治資金規正法違反は免れないし、行政に絶大な権限を持つ農相として当時、業者や業界に利益誘導するような動きをしていたとすれば、あっせん利得処罰法違反などの可能性も出てくるだろう。
 共同通信によると、同社の元代表は<他の複数の農水族議員らにも現金を渡した疑いがある>というから、どこまで疑惑の闇が広がるのか。東京地検特捜部の今後の捜査に注目だが、いずれにしても大スキャンダルは間違いない。

現金授受が職務権限に関することなら収賄罪
「アキタフーズ」は今年7月、昨夏の参院選をめぐる公選法違反事件で起訴された衆院議員で元法相の河井克行被告(57)と妻の案里被告(47)の関係先として、検察当局から家宅捜索を受け、その過程で吉川の疑惑が浮上したというが、それにしても、第2次安倍政権発足以降、自民党の大臣や国会議員をめぐる「怪しいカネ」の話が大々的に報じられるのは一体、何度目なのか。
 本来なら政権が吹っ飛ぶようなスキャンダルにもかかわらず、有権者が「ああ、またね」と呆れつつも慣れてしまっている状況が異常としか言いようがない。
 だが、「桜を見る会」の前夜祭をめぐる安倍前首相の言動を見ていると、まさに「上が腐れば下まで腐る」ということなのだろう。
 収支報告書への不記載だけでなく、地元有権者の参加費を後援会側が補填するという公選法違反(買収)の疑惑が指摘されているにもかかわらず、「事務所の関与は一切ない」と平気でウソをつき続けていた安倍。1年経って、そのウソがバレたら今度は「秘書から聞いていなかっただけ」などと逃げ回る。政治家としてはもちろん、人として恥知らずも甚だしく、国のトップにいた総理大臣がこれじゃあ、部下だった大臣のタガが緩むのはある意味、当たり前だろう。
 一部報道では、吉川は大臣室で業者と面会した際にカネを受け取っていたというから唖然呆然だが、東京新聞の取材に対して、吉川の事務所は「政策秘書から回答がなければ、それが回答です」なんて言い放っていたというから、あまりに国民を愚弄しているではないか。元東京地検特捜部検事で弁護士の郷原信郎氏はこう言う。
「仮に現金の授受が農水相の職務権限に関することだったとすれば、あっせん利得処罰法違反ではなく、収賄罪に問われるでしょう。国会閉会後に即逮捕といった可能性も考えられます。鶏卵業界というのは資金力があり、いろいろなところにカネが流れていても不思議ではありません」

 

諸悪の根源は悪事の手本を示していた安倍前首相

 国民生活よりも「自分ファースト」。三度のメシよりも「汚いカネ」が大好きで、どこでも、いつでも、誰からでも、カネを受け取り、その取り巻きのためなら“口利き”すら平気で行う。
 不当不正に行政を歪めていることなど屁とも思わず、正論を言う官僚はクビ。「何をしても捕まることはない」「バレたら証拠を改ざん、破棄すればいい」「知らぬ存ぜぬで押し通せば、国民はいずれ忘れる」――という腐った体質が安倍前政権であり、そんなヤクザ体質を「継承」と威張っているのが菅政権なのだ。
 最大の問題は「丁寧に説明」「真摯に説明」などと言うばかりで、一切の説明をしないことだ。吉川の問題についても、加藤官房長官は2日の会見で、「政治家は自らの行動についてはしっかり説明責任を果たしていくことが求められている」なんて言っていたが、第2次安倍政権以降、これまで疑惑が浮上した自民党の国会議員の誰ひとりとして「説明責任」を果たした者はいない。つまり、裏返せば、そろって「説明できないことをやっていた」証左なのだ。だから、安倍のように「募りはしたが募集していない」なんてハチャメチャな発言をするのであり、おそらく、今度は「1年にわたって国会でウソをついてきたが、虚偽答弁ではない」などと言いだしかねない。

安倍菅政権に常識や性善説は通用しない
 繰り返すが、安倍・菅政権とはヤクザ以上のヤクザ体質なのだ。まさか国会議員が利益誘導のために汚いカネは受け取らないだろうとか、まさか国会議員が国会で虚偽答弁しないだろうなんて常識や性善説は通用しない。ウソも汚職もへっちゃら。新型コロナウイルス禍でも何でも利用して、いかに自分の懐にカネが入るのかだけを考えているのが安倍・菅政権の実体なのだ。
 大物ヤクザほど敏腕弁護士を雇うのと同じ理屈で、ヤクザ政権だからこそ、自分たちの悪事が露呈しないよう、黒川弘務東京高検検事長を“闇の守護神”として検事総長に据えたかったのだろう。そう考えれば、国会審議をすっ飛ばし、法曹界から猛反対されても強引な法解釈で黒川検事総長誕生に突き進んだ理由が分かるというものだ。
 そして、河井や吉川に限らず、そんな「ヤクザ体質」を踏襲した菅もまた、怪しい話がゴマンとある。金額を小口化して献金者を隠していた疑惑のほか、週刊ポスト(12月11日号)が<菅首相の2500人パーティー 政治資金報告書に不記載だった>と題して報じた疑惑だ。記事によると、「桜を見る会」の前夜祭問題と同様、菅が地元・横浜のホテルでパーティーを開きながら自身の資金管理団体や政党支部の収支報告書に収支の記載がなかったという。

 2代続けて首相に“怪しいカネ”の疑惑が指摘されるなんて近代民主主義国家として恥ずかしい限り。堕落極まりない腐臭政治に絶望的な気分になる。本来は国民から怒りのシュプレヒコールが起きても不思議じゃないが、なぜか静かなまま。新型コロナ禍で世論は腐臭に対する嗅覚すら失ってしまったのか分からないが、心ある国民にはもはや耐えられないはずだ。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言う。
「すべての原因は安倍前首相、安倍政権でしょう。検察組織の機能を麻痺させ、総理自ら悪事の仕方、逃れ方のお手本を見せていたからです。そして、その安倍政権を官房長官として支え、引き継いだのが菅政権であり、この間、自民党政治家は何をしても責任を取らず、罰せられることもなく、その状況に国民は無力感を覚えてしまった。その結果が今の国家の堕落、政治家の劣化を引き起こしたのであり、いい加減、政治の正常化を取り戻すべき時です」
 検察は今こそ、踏ん張る時だ。


齢の壁

2020-12-06 10:30:58 | Weblog

9日間の四国88カ寺(逆打ち)遍路旅が昨日終わった。

巡回手段はベンツのワゴン車で、各寺の駐車場で熱視線が集まる。「リッチだね~」と思われていたようだ。

同行4人は、57才と55才のオバチャン姉妹と37才の再就職待ちの青年。私は75才年。決してリッチなグループではなくGOTOトラベルがつくった不揃いな組み合わせだった。

37才のドライバーは。齢のわりに人生経験が豊富で声の良さと会話力を備えていた。

新大阪で解散し、千里中央からわが家に帰る途中で知人とバッタリ。彼は80才を超えている。久しぶりに若い気分になれた。