カレーなる日々 / शानदार दिन

インドの日常を中心に日々を綴っています。

せめてもの罪滅ぼし?

2005年09月20日 20時59分59秒 | 東インド / EAST INDIA
私とマザーテレサ
私はキリスト教徒ではないし、それほどのかかわりはない。

1997年、初めてのインドの旅で、
コルカタ(カルカッタ)に行った時に、マザーハウスを訪ねた。

それは・・・1997年10月だった。
残念なことに9月にマザーテレサは、
イエス様の元へ旅立たれた。  ショックだった。

       

旅の計画を聞いた友人が、私に言った。
コルカタへ行くなら、是非ともマザーハウスへ行ってくれと。
わずかながら寄付を申し出た。もちろん快諾した。

泊まっていたサダルストリートのホテルから、
マザーハウスへは歩いて行った。
リクシャー(人力車)を横目で見て、
かたわらを行き交う人々に道を尋ねながら。

マザーハウスは、思っていたより遠かった。
およそ30分くらいかかって、ようやく到着した。

しかし、そこには高くそびえる鉄の扉が続いていた・・・。
関係者以外は、入れないのだろうか? どうしようか考えた。
ここまで来て、引き返すわけには行かない。
なんたって友人の善意を携えているのだ。
鉄の扉をしばらく見上げながら、
誰かが出入りするのを待った。
誰も出てこない・・・。誰も入って行かない・・・。

「もう行くしかない。」アポなし突撃だ。
心を決めて、重い扉を開いた。そして足を踏み入れた。
扉の中に人影はなかった。どうしよう・・・。困った。
もうすでに住居不法侵入罪を犯している。
インドの地で犯罪者になってしまうのだろうか?

恐る恐る建物に近づき、中の様子を伺った。
「私は怪しい者ではありません・・・。」心の中でつぶやいた。
建物の入口にはテーブルがあり、書類が重なっていた。

遠くに人影があった。子供を抱いたシスターだ。
 「エクスキューズ・ミー!」
その言葉にシスターが近づいてきた。

しつこいようだが、私は英語が話せない。
 「アイ・ハブ・ドネーション...」

それが住居不法侵入罪で訴えられない為の、精一杯だった。

           

思いのほか事務的にシスターは、写真の書類を差し出した。
そこには、名前と金額を記入する場所があった。
自分のボールペンで記入し、お金を渡した。

お金はインドルピーにした。
友人から預かった金額に上乗せしたのだが、
当時(今でも?)赤貧の私たちには、
大金を寄付することなど出来なかった。
でも金額じゃない、気持ちが大切だと言い聞かせた。

金額が少なかったためか? シスターが忙しかったのか?
寄付に訪れる人が多いせいなのか? は、わからないけれど、
お礼を言われる事はなかった。
 (何かを期待した訳じゃなかったけれど。)

ちなみにこれが、罪滅ぼしになったかどうかは、わからない。
コメント
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