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観客席で思ったこと ~200文字限定のスポーツコラム~
 



<スポーツ雑感+ 2024/5/16>
東京地裁422号法廷で、東京五輪組織委元理事、高橋治之被告の受託収賄の公判を傍聴した。一般傍聴券37枚は、無抽選で傍聴希望者に配られた。関心が薄まりつつあるのか。
今公判では、これまで検察が主張してきた意見に対して、弁護側による真っ向否定する陳述が、弁護人A→B→Aと交代しながら、13時30分から約2時間にわたっておこなわれた。弁護人AからBに交代する際には、弁護人Bが「ここからは、私が朗読します」と言ったとおり、延々と書類を読むだけ。裁判官も、検察も書類を共有しているのに、まるまる読む必要があるのか。なんなら、傍聴人にも配付して欲しい。
陳述の主な内容は、組織委理事の職務権限があいまいなままであること、特に、森元会長の言質をとろうとしない検察は、職務権限の立証を放棄しているのではないか。
また、ADK、KADOKAWA、大広、AOKI、サンアローから受け取った金は「賄賂」ではなく、コンサル・ビジネスの対価であると主張した。
陳述の中では、高橋被告が「スポーツマーケティングの第一人者」「電通のスポーツビジネスの礎を築いた有力OB」といった表現が繰り返された。ADK、AOKIとは、組織委理事になる前から関係が始まっていて、「コンサル」として東京五輪以外でも大きく貢献していたことが紹介された。また、高橋被告がはたらきかけた相手は、組織委への出向者を含めて、すべて電通社員(後輩)だったとし、「理事」としてではなく、「電通の有力OB」としての力を強調した。
「理事の権限」(検察側)対「高橋被告の実績」(弁護側)。
前回の公判で、電通から組織委に出向していた元マーケティング局長が「理事だから従った」という証言をしたが、高橋被告が理事でなかったら従わなかったのだろうか。「たら・れば」の話ではあるが、おおいに疑問である。理事に就任していなくても、高橋被告はその影響力を多方面に及ぼしていたと想像する。
次回は、弁護側の証人尋問で、6月6日(木)13時30分からの予定。


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