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観客席で思ったこと ~200文字限定のスポーツコラム~
 



W杯南アフリカ大会

準々決勝(2010/7/2)
オランダ 2対1 ブラジル
(ヨハネス市内でTV観戦)
ウルグアイ 1対1(PK4-2)ガーナ
(ヨハネスブルグ サッカーシティ)

南アの第1日目。
香港経由で、早朝のヨハネスブルグに到着。バンコク経由の仲間と合流し、すでに約1ヶ月滞在している仲間に出迎えられる。空港のチケットセンターで観戦チケットを発券し、プレトリアの豪邸宿舎・ビバ!ハウスへ向かった。クルマで約30分、南アのビバリーヒルズとでも言うような広大な敷地をもつ豪邸がつらなる一角で、久々の、そして初めての仲間と合流し、南ア観戦生活の初日が無事にスタートした。

16時からのオランダ対ブラジル戦は、ヨハネスブルグのレストランでテレビ観戦。ビバ!ハウスからの移動に少し時間がかかり、ブラジルの先制点はクルマのラジオ中継で知った。後半になると、ギヤチェンジしたオランダが攻勢になり、2得点(1点はブラジルのオウンゴール)を奪って、オランダが逆転勝利をおさめた。

サッカーシティに移動するクルマのニュースを聞いていると、「最大のアップセット」という表現を何度も聞いたが、ちょっと大げさではないか。オランダも十分優勝候補のはずだ。

最後は、冷静さを失ったブラジルのディフェンダーが危険な行為でレッドカードをもらうなど、王国ブラジルの名を汚す1戦になったとも言える。2大会連続でベスト8にとどまったブラジル。王国の片鱗は見せたが、カップを奪取することはできなかった。夢は、次回、地元での大会へと持ち越された。

この試合で主審を務めたのは、日本の西村雄一さんだった。初戦に続いて、退場者を出さざるを得なかったのは残念だったが、全体的には素晴らしいレフェリングだったのではないか。もし決勝戦が、南米対欧州のカードになったら、中立エリアのレフェリーとして、起用される可能性もあるのではないかと思った。

その後、訪れたサッカーシティは、なんともすばらしいスタジアムだった。かたちをみるとミュンヘンのアリアンツ・アリーナと似ているが、その彩りはいかにもアフリカである。8万人を超える大観衆を飲み込むサッカー専用スタジアムは、おそらくすべての席で、十分にサッカーを楽しめる構造になっているようだった。

そのアフリカらしい色彩のスタジアムを舞台に、アフリカの唯一の生き残りのガーナがウルグアイと対戦した。ガーナが前半にロングシュートで先制し、後半ウルグアイがフリーキックを直接決めて同点とした。オランダ、ブラジル戦同様、準々決勝戦らしい1点を争う接近戦となった。後半のボール保持率は60%対40%でガーナが上回ったが、肝心のところでのパスミスが多く、決定機をつくれなかったのが残念だった。

互角の争いが続いた延長後半のロスタイム。ガーナのシュートをウルグアイのディフェンダーが手で防ぎ、一発退。そして、ガーナにPKが与えられた。しかし、アフリカの期待を集めたガーナのエース、ギャンのシュートは無情にもクロスバーにはじかれてしまった。スタジアムの99%はガーナを応援していたが、誰もが信じられないの表情で、まだ負けたわけではないのに、まるで終わってしまったかのよう。そして、結局、PK戦になり、3人目、4人目が続けて失敗したガーナが敗れ去った。

ピッチに崩れるガーナの選手たちは、あまりにかわいそうだったが、これもサッカー、これがサッカーである。ただ、この日の第1試合に続いて、後味が悪い試合となったのは確かだった。

日付が変わった深夜3時のビバ!ハウス。取材を終えて戻ったプレスの仲間と、この日の試合を振り返りながら、あらためて再会を祝った。


サッカーシティをバックに、同宿の酒井さん(右)と。



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サッカー日本代表が帰国する今日、南アフリカに出発する。
もし、日本代表がパラグアイに勝っていたら、日本対スペインの準々決勝を見ることになったのだが、残念というか、なんと言うか(ちょっと複雑なのだ)。
香港経由で、明日の朝、ヨハネスブルグに着いて、その夜から、ウルグアイ対ガーナ、パラグアイ対スペインの準々決勝2試合と、その後ケープタウンの移動して準決勝を見る予定だ。
ぼくが見る準々決勝2試合は、好カードとなったアルゼンチン対ドイツ、オランダ対ブラジルの裏カードのようになってしまったが、かえって面白そうな気配がする。とくにガーナに期待したい。
そろそろ出発である。


成田空港第2ターミナル SAKURAラウンジより。

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