スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

京急電鉄賞京浜盃&円の無限連鎖

2012-03-28 20:49:06 | 地方競馬
 大井競馬場は今週から夜の開催に突入。開幕週のメーンは第35回京浜盃
 好発はウィードパワーでしたが正面の直線がそうも長くないため,内のパンタレイがハナに立ちました。ベルモントシェリーが続いてその外にウィードパワー。内に潜り込んだのがアイキャンディで,その後ろにゴールドメダル。これをマークするようにアスカリーブルでさらにベルモントレーサーといった隊列。ハイペースでした。
 3コーナーを回る前の辺りからアスカリーブルが外を追い上げ,これを追ってきたのがベルモントレーサー。しかし前を捲るまでには至らず,先頭で直線に入ってきたパンタレイがそこからはむしろ後ろを引き離していき,5馬身の差をつけての快勝。内の馬群を縫って出てきたゴールドメダルが一旦は先に出られた外の2頭を抜き返して2着。3着にはベルモントレーサー。
 優勝したパンタレイは昨年11月の新馬戦を2着。4戦して2勝2着2回の後の前走は中山に遠征して0.6秒差の6着。初物尽くしの強敵相手のレースでこの差でしたから,能力があったことは確か。それでここに出走してきたもの。すんなり逃げることができたなど,恵まれた部分があったことも事実ですが,このレースの勝ち馬はほぼクラシックでも好成績を収めていますから,この路線の主役級に台頭したといっていいかと思います。4代母の従妹に重賞2勝のシャダイダンサー。Panta Rheiはギリシア語で万物流転。
 騎乗した森泰斗騎手は昨年末の東京2歳優駿牝馬以来の南関東重賞制覇で京浜盃は初勝利。管理している川崎の林隆之調教師は開業約2年半での南関東重賞初勝利です。

 では一方で円が一般的な意味で神Deusの延長の属性Extensionis attributumに包容されて存在しているという場合に,その結果と原因の因果関係は,具体的にはどのような連結connexioとして発生していると考えればよいのでしょうか。僕はそれは,次のようなものとして理解するのが妥当なのではないかと考えています。
 前回の考察の中では,事物の定義Definitioというものが,その事物の直接的な発生原因を含んでいなければならないというスピノザの哲学の考え方に関してこれを念入りに探求しました。その際に,『知性改善論Tractatus de Intellectus Emendatione』の定義の諸条件についてスピノザが詳しく論じている部分に注目しました。そしてそこにおいては,円の定義というものが具体的な例として示されていたのです。それによれば,円の定義というのは,一端が固定しもう一端が運動する任意の直線によって画かれた図形であるということでなければならないとスピノザは主張していました。これに関してはそのときに詳述しましたから,ここではこれ以上の説明を繰り返すことはしません。
                         
 僕が思うに,これが円の定義であるとするならば,円が神の延長の属性に包含されて存在するという場合には,これと同様の連結で円が発生するということでなければならないと思います。なぜなら,第一にこの定義は円一般の本性natura,essentiaを示しています。よってどんな円が現実的に存在するという場合でも,この定義がその円の本性を明示することができます。また,そうした円が帰結させる特質proprietasのすべてを明示することができます。そして第二に,この定義は円の最近原因causa proximaを説明していますが,そのことによって,第一部定理二八で示されていることも同時に満たしていると考えられるからです。
 ただし,直線はそれ自体で運動するものではありませんし,そもそも直線なるものの存在が必然的necessariusであるというわけではありません。よって直線もこの円と同様の仕方でその直接原因を含むような仕方で延長の属性のうちに包含されて存在するということになり,このようにしてこの連結が無限に連鎖していくということになるのではないでしょうか。
 これが円が現実的に平面上に存在するという場合と,延長の属性に包含されて存在する場合の,無限連鎖の具体的な連結内容であると思います。
コメント
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