百花繚乱といえば聞こえはいいですが,何となくどんぐりの背比べという印象もあった第63回阪神ジュベナイルフィリーズ。
はっきりと先手を主張する馬はなく,流れに任せてといった感じでファインチョイスの逃げ。ラシンティランテはほぼ並び,その後ろにサウンドオブハート。さらにエイシンキンチェム,やや掛かった印象もあったアイムユアーズ,エピセアロームといったあたりが追走。前半の800mは48秒0でこれはスローペース。
ペースがペースでしたから前にいた馬もある程度は粘り,とくにサウンドオブハートとその外に出したアイムユアーズの2頭は抜け出ました。しかし中団に控えていたジョワドヴィーヴルが馬場の中央を一気に伸びると鮮やかに捕え,そのまま2馬身半の差をつけて快勝。2着争いは最後まで接戦でしたが,外のアイムユアーズがサウンドオブハートを捕まえました。
優勝したジョワドヴィーヴルは新馬戦を勝ち,抽せんを突破しての出走。結果的にいえばひとつだけ背の高かったどんぐりがいたということ。このレースはある程度の人気になって勝てば,翌年の活躍も保証されるレース。ましてキャリア1戦でこの内容ですから,順調ならば来春のクラシックの主役を張るでしょう。父はディープインパクトで母が第47回を制したビワハイジで母仔制覇。祖母はアグサン。半姉が第60回を制した現役のブエナビスタですから,姉妹制覇でもあります。Joie de Vivreはフランス語で生きる喜び。
騎乗した福永祐一騎手は昨年のこのレース以来の大レース制覇。第54回も優勝していて連覇で3勝目。管理している松田博資[ひろよし]調教師はジャパンカップに続く大レース制覇。第60回,第62回に続きこちらも連覇で3勝目。
入院中の祖母の最大の目標となっていたのが,ものを飲み込むことができるようになることであったということはすでに説明した通りです。そのためにリハビリに励んでいたわけですが,だからといって必ずその機能が回復するという保証があるわけではありません。これはそれ自体で当然のことであるといえるでしょう。ですから,前もって,もしも回復しなかった場合のことを考えておかなければなりませんでした。このとき,母と叔父が医師に呼び出されて聞いた内容は,それに関することだったのです。
この時点で祖母は,鼻から管を通して栄養を補給していました。しかしこれはあくまでもいずれは自分の力でものを飲み込むことができるようになるということを前提とした一時的な措置であって,末永く続けていくということが可能なものではないとのこと。もしも自分で飲み込むことができるようにならないのであれば,胃瘻をつけるという医学的措置を講じる方法があるが,その措置を講じるか否かを問われたというのが具体的な内容でした。
胃瘻というのは,体外から胃の中へチューブを通し,そのチューブを通して食餌や水分を患者に与えるというもの。このとき重要なのは,すべての水分ないしは食餌がこの仕方で体外から補給されるようになるということ。いい換えれば,これによって十分な栄養の補給は可能になるものの,一般的な意味においてものを飲み食いするということ,つまり口から食べ物や飲み物を摂取するということは不可能になるということです。
ものを食べたり飲んだりするということは,とくにそう意識していなかったとしても,やはり生きていく上での楽しみのひとつであるわけです。医学的な措置であるにも関わらず事前にその是非を問われたのは,この措置がそうした楽しみを奪うようなものであったからでしょう。実際に,ロサンゼルスの伯母の知り合いの母親にはこの胃瘻をつけた人がいたようなのですが,その母親はこれをつけた後で,自分の口でものを食べたがり,懇願されたものの応じることができなかった知り合いは,非常に不憫に感じたし自身も辛かったとのこと。そうした楽しみを奪っても長生きしてもらうかどうか,これはとても重大な判断を迫られたといっていいでしょう。
はっきりと先手を主張する馬はなく,流れに任せてといった感じでファインチョイスの逃げ。ラシンティランテはほぼ並び,その後ろにサウンドオブハート。さらにエイシンキンチェム,やや掛かった印象もあったアイムユアーズ,エピセアロームといったあたりが追走。前半の800mは48秒0でこれはスローペース。
ペースがペースでしたから前にいた馬もある程度は粘り,とくにサウンドオブハートとその外に出したアイムユアーズの2頭は抜け出ました。しかし中団に控えていたジョワドヴィーヴルが馬場の中央を一気に伸びると鮮やかに捕え,そのまま2馬身半の差をつけて快勝。2着争いは最後まで接戦でしたが,外のアイムユアーズがサウンドオブハートを捕まえました。
優勝したジョワドヴィーヴルは新馬戦を勝ち,抽せんを突破しての出走。結果的にいえばひとつだけ背の高かったどんぐりがいたということ。このレースはある程度の人気になって勝てば,翌年の活躍も保証されるレース。ましてキャリア1戦でこの内容ですから,順調ならば来春のクラシックの主役を張るでしょう。父はディープインパクトで母が第47回を制したビワハイジで母仔制覇。祖母はアグサン。半姉が第60回を制した現役のブエナビスタですから,姉妹制覇でもあります。Joie de Vivreはフランス語で生きる喜び。
騎乗した福永祐一騎手は昨年のこのレース以来の大レース制覇。第54回も優勝していて連覇で3勝目。管理している松田博資[ひろよし]調教師はジャパンカップに続く大レース制覇。第60回,第62回に続きこちらも連覇で3勝目。
入院中の祖母の最大の目標となっていたのが,ものを飲み込むことができるようになることであったということはすでに説明した通りです。そのためにリハビリに励んでいたわけですが,だからといって必ずその機能が回復するという保証があるわけではありません。これはそれ自体で当然のことであるといえるでしょう。ですから,前もって,もしも回復しなかった場合のことを考えておかなければなりませんでした。このとき,母と叔父が医師に呼び出されて聞いた内容は,それに関することだったのです。
この時点で祖母は,鼻から管を通して栄養を補給していました。しかしこれはあくまでもいずれは自分の力でものを飲み込むことができるようになるということを前提とした一時的な措置であって,末永く続けていくということが可能なものではないとのこと。もしも自分で飲み込むことができるようにならないのであれば,胃瘻をつけるという医学的措置を講じる方法があるが,その措置を講じるか否かを問われたというのが具体的な内容でした。
胃瘻というのは,体外から胃の中へチューブを通し,そのチューブを通して食餌や水分を患者に与えるというもの。このとき重要なのは,すべての水分ないしは食餌がこの仕方で体外から補給されるようになるということ。いい換えれば,これによって十分な栄養の補給は可能になるものの,一般的な意味においてものを飲み食いするということ,つまり口から食べ物や飲み物を摂取するということは不可能になるということです。
ものを食べたり飲んだりするということは,とくにそう意識していなかったとしても,やはり生きていく上での楽しみのひとつであるわけです。医学的な措置であるにも関わらず事前にその是非を問われたのは,この措置がそうした楽しみを奪うようなものであったからでしょう。実際に,ロサンゼルスの伯母の知り合いの母親にはこの胃瘻をつけた人がいたようなのですが,その母親はこれをつけた後で,自分の口でものを食べたがり,懇願されたものの応じることができなかった知り合いは,非常に不憫に感じたし自身も辛かったとのこと。そうした楽しみを奪っても長生きしてもらうかどうか,これはとても重大な判断を迫られたといっていいでしょう。