ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

藤井、新年度白星スタート

2024-04-09 11:55:15 | 将棋

藤井聡太叡王に伊藤匠七段が挑戦する叡王戦五番勝負第1局が4月7日に行われ、藤井叡王が107手で伊藤七段に勝ち、1勝0敗としました。

 

名局と言っていい内容でした。AIが示す数字以上に伊藤七段が勝ちやすく見えましたが、流石は藤井叡王でした。終盤の指し手の正確さで上回った藤井叡王が熱戦をものにしました。

 

敗れた伊藤七段ですが、藤井八冠と10局以上対局してまだ勝てません。しかし私は彼は大物かもしれないと評価を上げています。

今回の勝負もそうでしたが、伊藤君は藤井君に決して変化技で勝とうとはしません。藤井得意の角換わりを堂々と受け止め、持ち時間で優位に立とうともしません。がっぷり四つの読み合いで藤井八冠に勝利しようとしています。藤井相手にも堂々と自分のスタイルで戦っています。

そのためか、藤井八冠に敗れた棋士たちがこぞって調子を崩す中、伊藤七段は好調を維持しています。注目は伊藤君が一度、藤井君に勝った後でしょう。

 

そして、まもなく名人戦が始まります。藤井名人の挑戦者は豊島将之九段。久し振りに藤井・豊島の番勝負です。

藤井君には大名人の一歩を踏み出してもらいたいです。平成は谷川、森内、羽生と三人の永世名人が誕生しましたが、大名人には至りませんでした。「令和の名人と言えば藤井」という具合になってもらいたいです。

対する豊島さんは少し調子を崩しているようですが、いま持てる力を出し切ってもらいたい。熱戦を期待しています。

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藤井聡太を倒すのは永瀬か伊藤か藤本か?

2024-02-26 11:39:46 | 将棋

藤井聡太棋王に伊藤匠七段が挑戦する棋王戦五番勝負第2局が、2月24日に石川県金沢市で行われ、藤井棋王が伊藤七段に勝ち、対戦成績を1勝0敗1持将棋としました。

 

第1局は持将棋で決着つかず。2局目、伊藤七段先手番でどうなるかということでしたが、終わってみれば藤井棋王が終盤で抜け出し、勝ちました。

途中までは伊藤さんの深い研究が功を奏すのかどうかという局面はあったと思うのですが、時間を使った読み合いになると藤井さんの右に出る者はいません。伊藤さんはまだ藤井さんに勝っておらず、局面を悲観していたのかもしれません。

 

ここまでくると、誰が最初にタイトル戦で藤井八冠の牙城を崩すのかに注目が集まります。現時点では永瀬九段が最有力のようです。先日の朝日オープンでも決勝で藤井さんを破り、優勝しました。実力的には伊藤匠七段は外せません。どう苦手意識を克服するかでしょう。

 

そしてもう1人は唯一、藤井さんより年下の藤本渚四段。まだ18才です。現在、記録面で注目されているのは昭和の大名人・中原誠の最高勝率記録(0.855)が破られるのかどうかです。

藤井八冠が0.860。そしてその上に藤本渚四段の0.865。信じられない高勝率です。藤井さんと共に明日の将棋界を背負う存在になれるか?藤本君にも期待が高まります。

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藤井、タイトル戦20連覇の新記録

2024-02-10 14:10:55 | 将棋

2月7、8日に行われた王将戦七番勝負で藤井聡太王将が菅井竜也八段に勝ち、4勝0敗で王将を防衛しました。内容的にも全く菅井八段を寄せ付けませんでした。これでタイトル連続20期制覇となり、大山康晴十五世名人の連続19期を更新しました。令和の天才が昭和の大名人の記録を抜き去ったことは快挙と言えるでしょう。

 

ただ、これはある程度は予測出来た事です。藤井君が15、6歳の頃から、タイトル戦に出ればまず負けることはないだろうと考えていました。同じように考えていた人は多いはずです。

彼に1回は勝てても、5番勝負で3回、ましてや7番勝負で4回勝つことは至難ではないかと思えたからです。

 

問題はこの先です。それを占うのが現在、藤井棋王に伊藤匠七段が挑戦している棋王戦です。第1局は持将棋。早い話、決着がつきませんでした。仕切り直しの第2局以降も激しい展開が予想されます。

棋王戦は一日制のため、王将戦のように時間に余裕がありません。伊藤七段も深い研究をぶつけてきますが、そこは令和の王者として受け止め、最後は藤井棋王らしく鋭く寄せ切ってもらいたいものです。

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藤井、早くも防衛に王手・スポーツ

2024-01-30 11:19:46 | 将棋

王将戦は藤井聡太王将が菅井竜也八段を下しました。これで藤井王将の3連勝となり、早くも防衛に王手がかかりました。内容的には三局とも藤井王将が圧倒しています。99%決着はつきました。次局はせめて菅井さんが意地を見せ、熱戦になることを期待しています。

やはり注目は2月から始まる棋王戦です。1日制の五番勝負。相手は勢いに乗る藤井さんと同学年の伊藤匠七段。波乱の要素は揃っています。

 

ところで脳科学者の中野信子氏によると強者の時代は長く続かないそうです。分かりやすい例えとしては織田信長、田中角栄。藤井さんは紛れもない強者ですが、長期政権を築けるでしょうか?

 

一昨日の日曜日はスポーツ界も色々ありました。大相撲は照ノ富士の復活優勝。綱の威厳を示しました。

また、石川県出身の大の里は久しぶりに見た怪物級の力士ではないでしょうか。四つ相撲は未知数ですが、あの体つき、前に出る圧倒的な力だけでも大きな魅力があります。

 

大阪女子マラソンは前田穂南選手が2005年の野口みずきさんの日本最高記録を19年ぶりに更新しました。ようやく世界との戦いのスタートラインに立ったと言えます。

 

卓球女子の日本代表争いにも決着がつきました。伊藤美誠選手がポイントを加算できず、平野美宇選手が早田ひな選手とともにパリオリンピックのシングルス出場権を獲得しました。

平野選手は非常に才能が高く中国選手にも強いので、早田選手と共に期待したいです。

しかし、その平野選手も初戦で高校生にフルセットの苦戦をしいられました。同い年の伊藤選手もそうですが、女子の卓球では23歳という年齢は決して若くないのだなと実感しました。その中で二人と同い年の早田選手が台頭する若い力を寄せ付けず、大会を通じて1セットしか落とさずに全日本選手権を制したのは称賛に値します。

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王将戦 藤井、連勝スタート

2024-01-22 11:24:09 | 将棋

王将戦七番勝負第2局が行われ、藤井聡太王将が113手で菅井竜也八段に勝ち、2連勝としました。

 

この2局ともに藤井王将の完勝です。菅井八段は「居飛車トップと振り飛車トップの戦い」と意気込んでいましたが、さすがにこの連敗は堪えているのではないでしょうか。

これまでの内容を見ると、少なく見積もっても、8割以上の確率で藤井防衛が見えてきました。第3局にもし藤井王将が勝てば、かなり100%に近い確率になると思うので、次局は菅井さんにとっては事実上の土俵際と言えます。

藤井さんも昨年の秋口までやや調子を落としていましたが、そこからの立て直しが見事でした。

 

個人的には次に控えている棋王戦が苦戦する可能性が高いと見ています。挑戦者は伊藤匠七段。前回の竜王戦では藤井八冠に4-0のストレートで敗れましたが、竜王戦は2日制の七番勝負でした。棋王戦は1日制の五番勝負なので、これはどちらかと言えば伊藤さんの土俵かなという気がします。

二人は同学年でもありますし、激戦を期待したいところです。

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藤井、ストレートで史上3人目の竜王3連覇

2023-11-13 12:34:26 | 将棋

竜王戦第4局が11月10・11日に行われ、藤井聡太竜王が129手で伊藤匠七段に勝ち、4勝0敗で竜王位を防衛しました。調べたところ、竜王3連覇は9連覇の渡辺明、3連覇の藤井猛に次いで史上3人目です。谷川浩司も羽生善治も成し遂げていません。あくまでも私が調べたところですけど。

 

竜王戦全体を通して、藤井竜王の安定感が際立ちました。伊藤七段も藤井得意の角換わりを受けるなど、若者らしく真っ向勝負を挑みましたが、及びませんでした。しかし、共に21才の同学年。二人の戦いはまだ序章に過ぎません。

 

竜王戦全体を振り返って、藤井さんが珍しく「第3局は上手く指せた」と自画自賛していました。その対局を見直したのですが、ひとつ間違えば、伊藤さんが勝ちになる際どい勝負でした。

それを藤井さんが針の穴を通すようなコントロールで見事に勝利をものにした内容でした。彼の将棋に対する理想の高さを改めて感じました。

 

タイトル戦19期連続勝利は、あの昭和の巨人、大山康晴十五世名人に並びました。すでに歴代棋士の中でも、藤井最強説が有力になりつつあります。あとはどこまで持続させるかで、また評価は変わってくるかもしれません。

 

そして、誰が最初に藤井聡太を倒すのかに注目が集まります。永瀬か、伊藤匠か、それともまだ見知らぬ棋士か?デビューから29連勝の時は空前の藤井フィーバーが起こりましたが、今後は彼が負けた時に大きなニュースになります。強者の宿命ですね。

ただ、個人的には藤井さんを中心に将棋界が回っていくのがベストだと思います。竜王戦第4局で彼が食べたおやつは、普段の30倍の注文が殺到しているそうです。これだけスター性を持った棋士は他にいません。今日、総理大臣顕彰の授賞式があるようですが、岸田総理もこの人気は羨ましいでしょうね。藤井君の言葉をノートにメモしておいた方がよさそうです。

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白玲戦第7局 西山が里見を下し、白玲位奪還

2023-10-30 12:14:53 | 将棋

10月28日に白玲戦第7局が行われ、西山朋佳女流三冠が里見香奈白玲に勝ち、4勝3敗で白玲位を奪還しました。

フルセットの激闘でした。西山女流三冠が3勝1敗と王手をかけたのですが、里見白玲が第5局、6局と連勝し、流れは里見さんかとも思われましたが、序中盤を互角に受け止めた西山さんが、終盤にかけて持ち味の剛腕を発揮し、快勝しました。

これで女流の八タイトルのうち西山さんと里見さんが分け合う形となり、完全に2強時代になりました。

 

元々、里見さんは10代の頃から天才少女ともてはやされ、しばらく里見時代が続いていたのですが、現状は才能の西山、努力の里見と言って差し支えないでしょう。

勿論、里見さんも高い才能があり、特に「出雲のイナズマ」と言われた終盤力には定評があります。しかし、西山さんの出現で状況は一変しました。

里見さんのパンチ力がミドル級なら西山さんはベビー級です。男性棋士でも藤井聡太八冠を含め何人いるか?それほどいないだろうと思われる終盤力なのです。

その攻撃をまともに受けたらたまらないので、里見さんは徹底して西山対策を練ってきたのだと思います。

 

しばらく二強時代が続くとは思いますが、西山さん次第で変化があるかもしれません。というのは、直近のプロ棋戦で彼女は8勝3敗で、あと4戦で2勝すればプロ編入試験の権利を得るのですが、この行方は気になります。個人的にはもし権利が得られたら受験してほしいです。

 

そして楽しみなのは朝日オープン。前会長の佐藤康光九段対西山朋佳女流四冠。この剛腕対決です。佐藤九段は元名人の大棋士ですが、どちらが勝っても不思議ではありません。それくらい西山朋佳は強いです。 

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藤井、敗れる 八冠へ厳しいスタート

2023-09-01 12:24:38 | 将棋

昨日、永瀬拓矢王座に藤井聡太竜王・名人が挑戦する王座戦第1局が行われ、永瀬王座が藤井竜王・名人を下しました。王座戦は五番勝負のため3勝先取で決着がつくため、藤井名人にとって苦しいスタートになりました。

繰り返しになりますが、やはり藤井名人は状態が良くないですね。得意の終盤での逆転負け。八冠へ向け、早くも赤に近い黄信号が点りました。

 

例えばサッカーは前半・後半に、野球は序盤・中盤・終盤に分けられます。将棋は後者ですが、野球と違うのは将棋は終盤の比重が大きいです。7回は1点が3点になり、8回には5点、9回には10点にもなる。大雑把に言えば、これが将棋というゲームの本質です。

その終盤が滅法強かったからこそ、藤井聡太は通算勝率8割3分という驚異的な数字を残してこれました。しかし、現在は得意なはずの終盤が心もとない状態です。それが王座戦第1局に敗北という形になって現れました。

藤井さんにはぜひ八冠を達成してもらいたいです。棋士人生で一度しかないチャンスかもしれません。しかし今の状態では負けても仕方ないとも思います。

 

一般的に言えば才能の藤井、努力の永瀬。八冠をかけた歴史的な決戦は、将棋の神様が演出したかのようなガードになりました。とてつもない才能ととてつもない努力のぶつかり合い。

早くも第2局が大きな山になります。藤井さんが最近、苦手にしている後手番を制すれば五分に戻りますが、永瀬さんが勝てば、大きく防衛、名誉王座に近づきます。藤井さんは10代から奇跡的な、神がかった将棋を披露してきました。その再現を期待しています。

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王位戦第4局、藤井完敗 藤井にライバル出現?

2023-08-17 11:49:13 | 将棋

昨日まで行われていた王位戦第4局は佐々木大地七段が藤井聡太王位を下し、1勝3敗としました。

 

佐々木七段は会心の指し回しで一矢報いました。対して藤井王位ですが、精彩を欠きました。特に最終盤でこれほどあっさり敗れる藤井さんは記憶にありません。これまでの藤井玉は生命力が非常に強く、討ち取るのは容易ではありませんでした。しかし昨日のそれは免疫力が全くなかったです。

 

やはり名人を獲得したあたりから、内容的には藤井さんらしからぬ将棋が多くなったように思います。藤井さんにとっては八冠よりも名人を目指してきましたから、少し安堵しても仕方のないことかもしれません。

普通は30才を過ぎた頃にスランプに陥る棋士が多いですが、藤井さんの内容を見ると、21才にして早くもその時期を迎えた可能性があります。それは今後の王位戦、王座戦、竜王戦ではっきりすると思われます。何とか早い段階で藤井さん本来の将棋を取り戻してほしいです。

 

その藤井名人に初めてライバルと言える存在が現れたかもしれません。伊藤匠七段です。竜王戦の予選、本戦負けなしの驚異的な強さで、挑戦者に名乗りを上げました。

伊藤さんは藤井さんと同い年で21才同士のフレッシュな番勝負になります。子供の頃、藤井さんが伊藤さんに負けて、涙が止まらなかったのは語り草になっています。

 

伊藤さんは遥か前を颯爽と走る藤井さんを懸命に追いかけ、ついに竜王戦の大舞台で勝負する場所まで来ました。予想は難しいですね。最近の将棋に限れば、伊藤さん有利とも言えますが、本来の力を取り戻せば、まだ少し藤井さん有利という気がします。しかし、互いに高め合うライバルが存在することは藤井さんにとっても好ましいことです。

 

 

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藤井、谷川、西山、山下三段 それぞれの挑戦

2023-08-11 12:47:59 | 将棋

将棋界は藤井聡太竜王・名人の八冠制覇なるかに注目が集まっています。

鬼門の王座戦で村田六段に大苦戦の末の逆転勝利。挑戦者決定戦では、これまで藤井名人にすべてのタイトルを奪われてきた豊島九段がこの一発勝負にかけてくるのは想像出来ました。双方1分将棋の死闘の末、最終盤で藤井得意の角打ちが決まり、辛うじて勝利をものにしました。

最大のヤマは越えたかにも思えましたが、迎え撃つ永瀬王座も永世称号がかかっています。1日制の五番勝負。対戦成績は藤井名人の11勝5敗ですが、ここ8局に限れば4勝4敗。藤井やや有利といったところでしょうか。

 

その藤井さんに最年長名人記録を破られた谷川浩司十七世名人ですが、現在、B級2て組で3連勝と好スタートを切りました。順位戦昇級の最年長記録は花村元司九段の60才。谷川さんは61才なので、もし昇級となれば最年長記録更新となります。現実的には厳しいと思います。

それにしても谷川さん、ほとんどが年下の棋士の中で頑張っていますね。果たして定年世代の星になれるか?

 

西山朋佳女流三冠が現在、プロ公式戦の成績が5勝1敗のようです。あと5勝4敗でいくと、プロ編入試験が受けられます。

ただ西山さんの調子自体はそれほどいいとは思えません。数年前は里見香奈女流五冠より力が上だったと感じていましたが、今はまた里見さんに逆転された印象です。終盤の破壊力には定評がありますから、やはり序中盤の研究で遅れをとっているのでしょう。

4年前ですか。奨励界の三段リーグで、14勝4敗で3人が並び、定員が2名のため順位が下だった西山さんだけがプロ棋士になれませんでした。彼女もその時の悔しさは忘れていないはずです。いずれは女性初のプロ棋士になってもらいたい。

 

その奨励界でにわかに注目されるのが山下数毅三段です。現在14才で、今期の三段リーグでの成績が11勝3敗で2位タイですが順位を含めると3位です。残り4局、どうなるか分かりませんが、史上6人目の中学生棋士を見たいものです。

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